7 / 25
魔術師、授業を始める
しおりを挟む
花の蜜をべったりとくっつけたラズウェルは蜜が勿体ないと言って、慌てて蜜を入れる瓶を取りに行ってしまった。
一方の俺は彼の素顔を間近で見てしまい、早まった心臓の鼓動を嫌になるほど感じていた。
ぬめりのある花の蜜を被り、頬を紅潮させて俺を振り返る彼を思い出すと自身の劣情が刺激されるのを感じる。
こんな事で自分が性的興奮を起こすとは思わなかった。
まだ、出会って数日の彼に対しても申し訳なく思う。
淫靡な考えを振り払い、純粋に彼のことを考える。
彼の瞳は美しいアメジストのようで、伝説の「月下の旅人」を彷彿とさせた。
しかし、彷彿とさせると言ってもそれまでだ。「月下の旅人」は銀髪で、ラズウェルは灰色の髪なのだから。
ゼロは溜め息をつきながらその場から立ち上がると自分の教師部屋へと戻って行った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
こんなに人食い花の蜜が集められるとは思っていなかった。
やはりあの方法はとても効率がいい!学園にあった植物観察記という書物を読んで試してみたいと思ってやってみたら大成功だった。
まぁその分、ゼロに心配をかけてしまったようだが。
だけど、結果良ければ全て良し!結局上手く行くのならなんだっていいのだ。
そんな事を着替えながらあれこれ考えていたがやるべきことが沢山あると思い出しすぐさま憂鬱になった。
その後ラズウェルは自分に割り当てられた部屋で机に向き合って人食い花の蜜が入った瓶を指で転がしながら、教師としての初めての授業をどうしようか考えていた。
せっかく人食い花の蜜を手に入れたからこれも使いたいなぁ…
「そうだ!回復薬作りをしよう!」
今まで旅をしてきて回復薬には何度も世話になった。
きっと生徒達の役にも立つはずだ。
そうと決まれば、すぐに行動に移すとしよう。
ラズウェルは部屋を飛び出すと回復薬の素材を求め植物園や学園近くの森へと向かって走って行った。
その後、ラズウェルがなかなか帰って来ないという連絡がゼロの元へ着たため、ゼロが必死になってラズウェルを森から見つけ出したきたりと様々な事件を起こしたが、無事に材料を調達できた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
教師をするなんて初めてのことだから、どんな風になるのか楽しみで仕方がない。みんな良い子かな?教師の言う事を聞かずやりたいことをやる子もいるのかな?その方がある意味楽しそうだけどね!
胸を躍らせながら特別棟の実験室に入るとすでに多くの生徒が席に着いている。下級生もいれば、上級生もいる。
僕が持っている授業は学年関係なく誰もが参加できる授業でしかも単位も取れちゃう。生徒にとっても嬉しい授業だ。
実験室を見渡すとゼロが壁に寄り掛かりながらこちらを見ている。
もしかして僕を心配して見に来たのかな?流石に生徒の前ではいつもの自分をさらけ出す訳無いのになぁ。
「皆さんこんにちは!この学園で臨時の魔術教師になったラズウェルです。今日は初めての授業なので簡単な回復薬作りを行いたいと思いまーす!」
そう言うと、教室内はざわざわとし始めた。
「面白そうね!」
「回復薬作りなんてしたこと無いよ」
「簡単って言ってるし多分大丈夫だろ」
「回復薬なんて買えばいいじゃん」
「そんな面倒なことやるもんか」
まぁ生徒たちにも生徒なりの考えがあるようだが、中にはこれは立派な授業であると教え込まなきゃいけない生徒もいるようだ。
やる気の無い生徒、言う事を聞きそうにない生徒、
なんてやりがいがありそうな授業だ!
さあ楽しい楽しい授業を始めよう!
一方の俺は彼の素顔を間近で見てしまい、早まった心臓の鼓動を嫌になるほど感じていた。
ぬめりのある花の蜜を被り、頬を紅潮させて俺を振り返る彼を思い出すと自身の劣情が刺激されるのを感じる。
こんな事で自分が性的興奮を起こすとは思わなかった。
まだ、出会って数日の彼に対しても申し訳なく思う。
淫靡な考えを振り払い、純粋に彼のことを考える。
彼の瞳は美しいアメジストのようで、伝説の「月下の旅人」を彷彿とさせた。
しかし、彷彿とさせると言ってもそれまでだ。「月下の旅人」は銀髪で、ラズウェルは灰色の髪なのだから。
ゼロは溜め息をつきながらその場から立ち上がると自分の教師部屋へと戻って行った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
こんなに人食い花の蜜が集められるとは思っていなかった。
やはりあの方法はとても効率がいい!学園にあった植物観察記という書物を読んで試してみたいと思ってやってみたら大成功だった。
まぁその分、ゼロに心配をかけてしまったようだが。
だけど、結果良ければ全て良し!結局上手く行くのならなんだっていいのだ。
そんな事を着替えながらあれこれ考えていたがやるべきことが沢山あると思い出しすぐさま憂鬱になった。
その後ラズウェルは自分に割り当てられた部屋で机に向き合って人食い花の蜜が入った瓶を指で転がしながら、教師としての初めての授業をどうしようか考えていた。
せっかく人食い花の蜜を手に入れたからこれも使いたいなぁ…
「そうだ!回復薬作りをしよう!」
今まで旅をしてきて回復薬には何度も世話になった。
きっと生徒達の役にも立つはずだ。
そうと決まれば、すぐに行動に移すとしよう。
ラズウェルは部屋を飛び出すと回復薬の素材を求め植物園や学園近くの森へと向かって走って行った。
その後、ラズウェルがなかなか帰って来ないという連絡がゼロの元へ着たため、ゼロが必死になってラズウェルを森から見つけ出したきたりと様々な事件を起こしたが、無事に材料を調達できた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
教師をするなんて初めてのことだから、どんな風になるのか楽しみで仕方がない。みんな良い子かな?教師の言う事を聞かずやりたいことをやる子もいるのかな?その方がある意味楽しそうだけどね!
胸を躍らせながら特別棟の実験室に入るとすでに多くの生徒が席に着いている。下級生もいれば、上級生もいる。
僕が持っている授業は学年関係なく誰もが参加できる授業でしかも単位も取れちゃう。生徒にとっても嬉しい授業だ。
実験室を見渡すとゼロが壁に寄り掛かりながらこちらを見ている。
もしかして僕を心配して見に来たのかな?流石に生徒の前ではいつもの自分をさらけ出す訳無いのになぁ。
「皆さんこんにちは!この学園で臨時の魔術教師になったラズウェルです。今日は初めての授業なので簡単な回復薬作りを行いたいと思いまーす!」
そう言うと、教室内はざわざわとし始めた。
「面白そうね!」
「回復薬作りなんてしたこと無いよ」
「簡単って言ってるし多分大丈夫だろ」
「回復薬なんて買えばいいじゃん」
「そんな面倒なことやるもんか」
まぁ生徒たちにも生徒なりの考えがあるようだが、中にはこれは立派な授業であると教え込まなきゃいけない生徒もいるようだ。
やる気の無い生徒、言う事を聞きそうにない生徒、
なんてやりがいがありそうな授業だ!
さあ楽しい楽しい授業を始めよう!
応援ありがとうございます!
14
お気に入りに追加
212
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる