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教師の真髄
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ラズウェルはにこにこしながら身振り手振りで最も一般的な回復薬の作り方を丁寧に説明している。
だが、ラズウェルの話を真剣に聞いている生徒は半分以下といったところだ。
真剣に聞いているのはほんとんどが上級生のようで、下級生は面倒臭そうにして机に突っ伏していたり手元で何かを見ていたりと、授業を受ける気がさらさらない。
ゼロは教室の後ろでラズウェルの授業を眺めていた。
「サラマンダーの魔石を入れてからホーンラビットの角を入れないと相乗効果が無くて全く別の物になっちゃうから気をつけてね」
生徒の反応は置いといて、本人は楽しそうだ。
「じゃあ、ひと通り作り方は教えたから実践に移ろう!グループで回復薬を作ってね!今回は僕が材料を集めて来たから取りに行かなくて大丈夫。完成したら僕の所に持ってきてね。ちなみにこの回復薬作りは成績に入るからより完成度が高い物を作った方が得点が高いよ!」
「そういう事は早く言え」と多くの生徒が心の中で思ってるに違いない。
だが、ここ数日ラズウェルと一緒にいて分かったのは、ラズウェルは人を振り回して愉しんでいるということだ。
きっと今もこの状況を愉しんでいるだろう。
「さぁ、回復薬作りを始めよう!」
そうラズウェルが声高らかに言うと生徒たちは一斉に回復薬作りに取りかかった。
器具がぶつかり合い、カチャカチャと音がする。
メモを取ってなかったグループは、既に四苦八苦している様子が遠くからでも分かった。
だが、手際の良いグループはあと数分したら完成してしまう勢いで作っている。
ラズウェルは興味津々に各グループの様子を見て回っていたが、決して話しかけたり割り込むことはしないようだ。
数分経つと、完成した回復薬を持ってくる生徒が現れた。
「先生できました。」
「もう出来たんだね!出来映えはどうかな?」
そう言うとラズウェルは生徒が作った回復薬が入った瓶を口元へ持って行ったと思ったら、そのまま飲んでしまった。
ゼロはそれを見て慌てて止めようとしたが、もう遅かった。
また、こいつはやりやがった。吐かせれば大丈夫なのか?いや、まずは医務室に連れて行くべきか
ゼロがラズウェルを医務室に連れて行こうとラズウェルの肩を掴む。
「おい!またお前は勝手なことを!早く医務室に行くぞ!」
「まぁまぁ落ち着いてよ。こうしないとクオリティが分からないんだよ。それにほら、異常は無いようだし。」
ラズウェルはそう言ってゼロをなだめる。
「お前の言葉は信用できない。」
しかしゼロも引く気が無い。
そんな二人を生徒たちも作業を止めて見ていた。
「えー、いいじゃないか。別に君が飲まされる訳じゃないんだし。」
「そういう話じゃない。」
そんな二人の会話にある生徒が口を挟んできた。
「ラズ先生の言う通りですよゼロ先生。」
癖のあるアッシュベージュの髪に新緑の瞳の男子生徒が二人に話かけてきた。背丈はラズウェルよりも10cmも高い。この学園は6年制でそれぞれの学年に色別のバッチが制服の胸元に付いている。この青年は赤のバッチを付けているため5年生だ。
「ユール」
ゼロは驚いたようにその青年を見る。
「この授業はゼロ先生の授業じゃないんですよ」
俺の授業にはいつも参加しないのにラズウェルの授業には参加するとはどういう心境なんだ?
それに何故ラズウェルを愛称で呼んでいるんだ?ラズウェルの学園内の知り合いに愛称で呼ぶような人はいないはずだが。
「確かにこの授業は俺が受け持ってる訳ではないが…」
「ならゼロ先生が口を出すことじゃ無いじゃないですか」
ユールは微笑みながらゼロに向かってそう言った。
「話は終わったかい?時間がもったいないし、授業を再開しよう!まぁそれに、何かあったらゼロ先生が医務室に連れて行ってくれるんだろう?」
ラズウェルはそう言いながら俺を流し目で見た。灰色の髪から覗く瞳が俺を捕らえる。
こいつはどういうつもりで言っているんだろうか。俺を弄んでいるのか、無意識なのか。
ゼロは溜め息をつくと元居た場所に戻り再び壁に寄りかかる。
「ユールくんだっけ?ゼロ先生を説得してくれてありがとね!」
あれは説得したと言えるだろうか。
「いえいえ全然大丈夫ですよ。先生の授業をずっと楽しみにしていたので、こんな所で止められてしまうのは悲しいですしね。」
ラズウェルもユールも笑顔で会話している。
「あぁ、そういえばもう私のグループの回復薬は完成しているんですよ。」
そう言ってユールは瓶をラズウェルに手渡す。
ラズウェルはそれを受け取るとすぐに蓋を取り、飲んだ。
「うん!いい出来だね。体の隅々まで広がる感覚がするよ。」
「それはよかったです。」
胸に手をあてて安堵したようにユールは微笑む。
その様子を見ていた生徒たちはユールに続くように瓶を持ってラズウェルの元にやってくる。
ラズウェルがその生徒たちの対応に追われているのをユールは目を細めて見ていた。
一方でゼロはラズウェルが回復薬を試し飲みしているのをじっとみていた。
だが、それが悪かったのだろう。俺はラズウェルばかり見ていて教室全体を見れていなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ラズウェルが生徒たちに囲まれ、回復薬へのコメントを楽しそうに述べているのを教室の一番後ろの席で足を机の上に放り出しながら眺めている生徒が一人いた。
燃えるように赤い短髪と黄金に輝く瞳を持ち、ユールと同じ赤いバッチを付けた青年
他の生徒は彼を怖がってなのか、彼に近づく人はだれもいない。
気が強そうな顔と額にある刃物で斜めに切られたような傷が人を寄せ付けないのだろう。
「なんでアル先輩がここにいるんだろう?」
「この授業に来るなんて何を考えているんだろうか」
「何もないといいんだけどね…」
近くでコソコソと話し声が聞こえる。
アルと呼ばれた青年は顔を動かさず自分の話をしている生徒を睨みつける。
睨みつけられた生徒たちは話すのを止め、目を逸らす。
アルは再びラズウェルを見る。
あの新しい教師はいつもにこにこと笑っている。何が面白くて笑っているのか。学園内で見かけた時も楽しそうにしていた。俺はその笑顔が気に食わないとずっと思っていた。
へらへらしているやつと笑っているやつを見ると、どうにかして怖がった表情や絶望した表情が見たくなる。
あのラズウェルとかいう教師の恐怖に染まった表情はどんなものだろうか。
「ふん、少し試してみるか」
アルはそう言うと、薬品作りの器具に手を伸ばした。
だが、ラズウェルの話を真剣に聞いている生徒は半分以下といったところだ。
真剣に聞いているのはほんとんどが上級生のようで、下級生は面倒臭そうにして机に突っ伏していたり手元で何かを見ていたりと、授業を受ける気がさらさらない。
ゼロは教室の後ろでラズウェルの授業を眺めていた。
「サラマンダーの魔石を入れてからホーンラビットの角を入れないと相乗効果が無くて全く別の物になっちゃうから気をつけてね」
生徒の反応は置いといて、本人は楽しそうだ。
「じゃあ、ひと通り作り方は教えたから実践に移ろう!グループで回復薬を作ってね!今回は僕が材料を集めて来たから取りに行かなくて大丈夫。完成したら僕の所に持ってきてね。ちなみにこの回復薬作りは成績に入るからより完成度が高い物を作った方が得点が高いよ!」
「そういう事は早く言え」と多くの生徒が心の中で思ってるに違いない。
だが、ここ数日ラズウェルと一緒にいて分かったのは、ラズウェルは人を振り回して愉しんでいるということだ。
きっと今もこの状況を愉しんでいるだろう。
「さぁ、回復薬作りを始めよう!」
そうラズウェルが声高らかに言うと生徒たちは一斉に回復薬作りに取りかかった。
器具がぶつかり合い、カチャカチャと音がする。
メモを取ってなかったグループは、既に四苦八苦している様子が遠くからでも分かった。
だが、手際の良いグループはあと数分したら完成してしまう勢いで作っている。
ラズウェルは興味津々に各グループの様子を見て回っていたが、決して話しかけたり割り込むことはしないようだ。
数分経つと、完成した回復薬を持ってくる生徒が現れた。
「先生できました。」
「もう出来たんだね!出来映えはどうかな?」
そう言うとラズウェルは生徒が作った回復薬が入った瓶を口元へ持って行ったと思ったら、そのまま飲んでしまった。
ゼロはそれを見て慌てて止めようとしたが、もう遅かった。
また、こいつはやりやがった。吐かせれば大丈夫なのか?いや、まずは医務室に連れて行くべきか
ゼロがラズウェルを医務室に連れて行こうとラズウェルの肩を掴む。
「おい!またお前は勝手なことを!早く医務室に行くぞ!」
「まぁまぁ落ち着いてよ。こうしないとクオリティが分からないんだよ。それにほら、異常は無いようだし。」
ラズウェルはそう言ってゼロをなだめる。
「お前の言葉は信用できない。」
しかしゼロも引く気が無い。
そんな二人を生徒たちも作業を止めて見ていた。
「えー、いいじゃないか。別に君が飲まされる訳じゃないんだし。」
「そういう話じゃない。」
そんな二人の会話にある生徒が口を挟んできた。
「ラズ先生の言う通りですよゼロ先生。」
癖のあるアッシュベージュの髪に新緑の瞳の男子生徒が二人に話かけてきた。背丈はラズウェルよりも10cmも高い。この学園は6年制でそれぞれの学年に色別のバッチが制服の胸元に付いている。この青年は赤のバッチを付けているため5年生だ。
「ユール」
ゼロは驚いたようにその青年を見る。
「この授業はゼロ先生の授業じゃないんですよ」
俺の授業にはいつも参加しないのにラズウェルの授業には参加するとはどういう心境なんだ?
それに何故ラズウェルを愛称で呼んでいるんだ?ラズウェルの学園内の知り合いに愛称で呼ぶような人はいないはずだが。
「確かにこの授業は俺が受け持ってる訳ではないが…」
「ならゼロ先生が口を出すことじゃ無いじゃないですか」
ユールは微笑みながらゼロに向かってそう言った。
「話は終わったかい?時間がもったいないし、授業を再開しよう!まぁそれに、何かあったらゼロ先生が医務室に連れて行ってくれるんだろう?」
ラズウェルはそう言いながら俺を流し目で見た。灰色の髪から覗く瞳が俺を捕らえる。
こいつはどういうつもりで言っているんだろうか。俺を弄んでいるのか、無意識なのか。
ゼロは溜め息をつくと元居た場所に戻り再び壁に寄りかかる。
「ユールくんだっけ?ゼロ先生を説得してくれてありがとね!」
あれは説得したと言えるだろうか。
「いえいえ全然大丈夫ですよ。先生の授業をずっと楽しみにしていたので、こんな所で止められてしまうのは悲しいですしね。」
ラズウェルもユールも笑顔で会話している。
「あぁ、そういえばもう私のグループの回復薬は完成しているんですよ。」
そう言ってユールは瓶をラズウェルに手渡す。
ラズウェルはそれを受け取るとすぐに蓋を取り、飲んだ。
「うん!いい出来だね。体の隅々まで広がる感覚がするよ。」
「それはよかったです。」
胸に手をあてて安堵したようにユールは微笑む。
その様子を見ていた生徒たちはユールに続くように瓶を持ってラズウェルの元にやってくる。
ラズウェルがその生徒たちの対応に追われているのをユールは目を細めて見ていた。
一方でゼロはラズウェルが回復薬を試し飲みしているのをじっとみていた。
だが、それが悪かったのだろう。俺はラズウェルばかり見ていて教室全体を見れていなかった。
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ラズウェルが生徒たちに囲まれ、回復薬へのコメントを楽しそうに述べているのを教室の一番後ろの席で足を机の上に放り出しながら眺めている生徒が一人いた。
燃えるように赤い短髪と黄金に輝く瞳を持ち、ユールと同じ赤いバッチを付けた青年
他の生徒は彼を怖がってなのか、彼に近づく人はだれもいない。
気が強そうな顔と額にある刃物で斜めに切られたような傷が人を寄せ付けないのだろう。
「なんでアル先輩がここにいるんだろう?」
「この授業に来るなんて何を考えているんだろうか」
「何もないといいんだけどね…」
近くでコソコソと話し声が聞こえる。
アルと呼ばれた青年は顔を動かさず自分の話をしている生徒を睨みつける。
睨みつけられた生徒たちは話すのを止め、目を逸らす。
アルは再びラズウェルを見る。
あの新しい教師はいつもにこにこと笑っている。何が面白くて笑っているのか。学園内で見かけた時も楽しそうにしていた。俺はその笑顔が気に食わないとずっと思っていた。
へらへらしているやつと笑っているやつを見ると、どうにかして怖がった表情や絶望した表情が見たくなる。
あのラズウェルとかいう教師の恐怖に染まった表情はどんなものだろうか。
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