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第11章 再会!パンダ隊長🐼
第3話 ワールドプロレス御一行様。
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「椎葉きよし様。昨年は、対馬で愛子の命を救って下さってありがとうございます。私、愛子の母親で第1雅ホテルの女将、布村恵子です。お見知りおきを。」
「へっ?」
「あっ!」
「ツシマの!」
(( ……ぇえええー! ))
一斉に驚くワールドプロレスチーム。
頬を押さえながら、目が大きくなるきよし。
「あっ、あっ!」
声にならないきよし。
小林とルオはパンダの言葉に気が付いた。
昨年の夏休み中、きよしが右目の周りに、大きな青アザを作って対馬から帰って来たのだ。それに気が付き、目を合わせて笑う小林とルオ。
そのルオを見上げるリリアナとジュリア。
「パンダって、あはははっ!」
「パンダ隊長っ!って良く名前つけたなっ!あははっ。」
同じく気が付くジェシカ。
そして、布村愛子に指を差して驚いた。
「あっ。あ~!あの時の~!愛ちゃん。愛ちゃん~っ!」
「えっ!隊長も知ってたんですか?」
ジェシカに顔を寄せて聞くジュリア。そしてジュリアは女の子を、唇を尖らせて薄目で布村を見た。
そんなみんなを見ながら話し続ける女将だった。
「愛子が女子高の修学旅行で福岡に行った時、学校のグループ研修で対馬に高速船で渡りましたの。その時、チャイニーズアクシスの攻撃。その時、はぐれて隠れていた愛子を椎葉様が助けてくれたのです。命の恩人です。一緒に愛子と対馬に渡った4名も無事に助かりましたわ。それも椎葉様のお力だったと聞きました。重ね重ね有難うございました。」
「あ~っ、ははっ。あの時のぉ。そうだ愛ちゃん……布村さん。暫く。はははっ。」
ニコニコときよしを見る布村。そして、一番の美人、ジェシカの方を向く。
「やっとスミス中佐さん!スミスさんに逢えた~っ!やっぱり超美人だった。」
左右をキョロキョロするジェシカにタタタっと、思いっきり抱き着く布村。
驚くジェシカ。
その後、周りを気にして一歩下がり、かしこまる布村。
「つい。御免なさい。」
握手の手を伸ばすジェシカ。
「アハハッ。愛ちゃん?布村さん?」
「はい!」
「私も会いたかったのよ。うふふっ。私のきよちゃんをズッと助けてくれてたんですよね。」
ピクっと、一瞬、右眉が上がる布村愛子。口を押えながら後ろに振り向いた。
( 何っ?私の・き・よ・ちゃん?上官が部下を私のきよちゃんって……。 )
「どうしましたか、愛ちゃん。」
また、布村愛子の腕を取って握手するジェシカだった。
ジェシカの言葉に反応し、握手をしながらもイヤな予感がする布村。
しかし、周りを見ると、立ち上がる椎葉きよし始め、巨人に囲まれている自分に気が付いた。
( あっ!あわわわわ。皆、デっかい!女は超金髪美人……。私の胸まである股の高さ……。 )
完全に場違いの布村だった。
ジェシカに対する対抗意識も、粉砕され始めた。
男も、女も、全員が鍛え抜かれた精鋭だった。
そして、なによる全員から醸し出すオーラが尋常ではなかった。
「ひょっとして、皆さん軍人さんですか?」
(( そーです! ))
(( イエース! ))
全員がニコニコと答えた。
( ひえぇ~っ。 )
驚く布村愛子。
後ろの母を見ると、笑顔だが、明らかに額に汗をかいてビビっている。
「そう、そうでしたわよね。アハハ……。」
ネットの予約帳には職業:軍人と書いてあったが、巨人たちを見渡し、改めて関心する母の恵子だった。
周りにいた泊り客は、な~んだプロレスチームじゃないんだ、とか、軍人ファミリーかぁ。とか何とか言いながら散っていく。
「同じ、千歳シーラスワンのパイロットと家族です。今日は訓練後のリラクゼーションで来ましたの。一泊しか止まれませんが。うふふっ。布村さん、愛ちゃん。宜しくです。ふふっ。」
握手から両手を広げてハグするジェシカ。
遥か上空からハグされる布村。
明らかな背の高さの違いから、上から巨乳攻撃をされながらハグする布村。
布村の頭が乳で隠れる。
「いえ~こちらこそスミスさん、皆さんノンビリしてくださいね~。はははっ……。」
と言いながら、
( うわー何っこのデカい胸~。私も負けないと思ったけど完敗。恐るべしアングロサクソン~。 )
ジェシカの胸のデカさに改めてビビる布村だった。人種の違いに少し納得いかない布村愛子だった。
その時、下からの目線に気が付く布村。
ジェシカの長い右脚の後ろからキョロキョロと、のぞくオディアだった。
( あっ!あの時の女の子!金の光の粒を体から出した子だ! )
咄嗟にしゃがむ布村。
ニッコリしてオディアに触ろうとすると、サッと左脚に逃げた。
( あ!可愛くない! )
と、思った時、きよしがオディアの腕を持ち、ヒョイと抱っこした。
「オディ子、兄ちゃんが痛い、痛いって病院の飛行機に乗った時、隣に寝ていたお姉ちゃんだべさ。」
「知ってる!チュッチュ姉ちゃん!プイッ!もう、チュッチュ姉ちゃんばっかり。プイッ。」
反対を向いて、ムクれるオディア。
きよしの肩に、きよしの耳をいじりながら、ちっちゃいアゴを乗せた。
「えっ、えっ。あぁ~。はははっ……。」
気まずくなり、ごまかし笑いをする愛子と、母の恵子。
バルトッシュも、エレナも、小林も、ルオも。みんな、ごまかし笑いをする第1雅ホテルのロビーだった。
しかし、さすがは旅客業のプロの中のプロ、女将の布村恵子ママ。
ごまかし笑いムードで少し落ち着いた場を利用して切り抜けた。
「お~ホホ。あら~めんこいわぁ。ちょっと疲れたのね~お嬢ちゃん~。さぁ皆様、お疲れでしょうからお部屋をご案内いたします。さぁ皆様~特別迎賓室は、娘の愛子を助けていただいた椎葉様達に、当ホテル、弊社の代表からのお礼を込めたプレゼントなんです~。」
( ええええー! )
驚くプロレスチーム。
「え~!そうだったんですか!えっ?あ~良かったぁ。間違って予約されたと思って。早とちりで、フロントに絡んですんません……。エヘヘヘごめんなさい……。お姉さんも絡んでごめんなさい。」
赤くなり頭を掻きながらペコペコ頭を下げるきよし。きよしに絡まれたフロントの女の子もいいんです、いいんですと手を横に振った。
(( ハハハッ! ))
( なーんだ、そういう事ね~、アハハハッ! )
和やかになるフロントの場の空気。
「特別迎賓室は当ホテルの最上階で、山々を見下ろす景色が最高なんです~。さぁ、皆さまどうぞ、どうぞ!こちらへ。」
娘の愛子の気持ちを理解し、うまくかわした女将。
スタッフと共に部屋に向かう一行だった。
オディアを抱いたまま、ため息をするきよし。
( ふ~、ヨレヨレ……あははは。 )
……ホテル側の好意で、特別室を用意したと事実が解り安心したきよしだった。
きよしは、昨年の対馬防衛戦で一人奮戦したのだった。
自衛隊訓練用モービルで序盤、力の限り戦った。
その訓練用モービルもギリギリまで戦って稼働停止した。
その時、パイロットもろとも崖の下に落ちてしまったのだ。腰から下が挟まり、コクピットから脱出できないきよし。その崖の下にたまたま避難していた布村愛子が、きよしを助けたのだ。
いよいよ、最上階の特別迎賓室に着いた千歳シーラスワン・訓練大隊の御一行様。
「へっ?」
「あっ!」
「ツシマの!」
(( ……ぇえええー! ))
一斉に驚くワールドプロレスチーム。
頬を押さえながら、目が大きくなるきよし。
「あっ、あっ!」
声にならないきよし。
小林とルオはパンダの言葉に気が付いた。
昨年の夏休み中、きよしが右目の周りに、大きな青アザを作って対馬から帰って来たのだ。それに気が付き、目を合わせて笑う小林とルオ。
そのルオを見上げるリリアナとジュリア。
「パンダって、あはははっ!」
「パンダ隊長っ!って良く名前つけたなっ!あははっ。」
同じく気が付くジェシカ。
そして、布村愛子に指を差して驚いた。
「あっ。あ~!あの時の~!愛ちゃん。愛ちゃん~っ!」
「えっ!隊長も知ってたんですか?」
ジェシカに顔を寄せて聞くジュリア。そしてジュリアは女の子を、唇を尖らせて薄目で布村を見た。
そんなみんなを見ながら話し続ける女将だった。
「愛子が女子高の修学旅行で福岡に行った時、学校のグループ研修で対馬に高速船で渡りましたの。その時、チャイニーズアクシスの攻撃。その時、はぐれて隠れていた愛子を椎葉様が助けてくれたのです。命の恩人です。一緒に愛子と対馬に渡った4名も無事に助かりましたわ。それも椎葉様のお力だったと聞きました。重ね重ね有難うございました。」
「あ~っ、ははっ。あの時のぉ。そうだ愛ちゃん……布村さん。暫く。はははっ。」
ニコニコときよしを見る布村。そして、一番の美人、ジェシカの方を向く。
「やっとスミス中佐さん!スミスさんに逢えた~っ!やっぱり超美人だった。」
左右をキョロキョロするジェシカにタタタっと、思いっきり抱き着く布村。
驚くジェシカ。
その後、周りを気にして一歩下がり、かしこまる布村。
「つい。御免なさい。」
握手の手を伸ばすジェシカ。
「アハハッ。愛ちゃん?布村さん?」
「はい!」
「私も会いたかったのよ。うふふっ。私のきよちゃんをズッと助けてくれてたんですよね。」
ピクっと、一瞬、右眉が上がる布村愛子。口を押えながら後ろに振り向いた。
( 何っ?私の・き・よ・ちゃん?上官が部下を私のきよちゃんって……。 )
「どうしましたか、愛ちゃん。」
また、布村愛子の腕を取って握手するジェシカだった。
ジェシカの言葉に反応し、握手をしながらもイヤな予感がする布村。
しかし、周りを見ると、立ち上がる椎葉きよし始め、巨人に囲まれている自分に気が付いた。
( あっ!あわわわわ。皆、デっかい!女は超金髪美人……。私の胸まである股の高さ……。 )
完全に場違いの布村だった。
ジェシカに対する対抗意識も、粉砕され始めた。
男も、女も、全員が鍛え抜かれた精鋭だった。
そして、なによる全員から醸し出すオーラが尋常ではなかった。
「ひょっとして、皆さん軍人さんですか?」
(( そーです! ))
(( イエース! ))
全員がニコニコと答えた。
( ひえぇ~っ。 )
驚く布村愛子。
後ろの母を見ると、笑顔だが、明らかに額に汗をかいてビビっている。
「そう、そうでしたわよね。アハハ……。」
ネットの予約帳には職業:軍人と書いてあったが、巨人たちを見渡し、改めて関心する母の恵子だった。
周りにいた泊り客は、な~んだプロレスチームじゃないんだ、とか、軍人ファミリーかぁ。とか何とか言いながら散っていく。
「同じ、千歳シーラスワンのパイロットと家族です。今日は訓練後のリラクゼーションで来ましたの。一泊しか止まれませんが。うふふっ。布村さん、愛ちゃん。宜しくです。ふふっ。」
握手から両手を広げてハグするジェシカ。
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「いえ~こちらこそスミスさん、皆さんノンビリしてくださいね~。はははっ……。」
と言いながら、
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ジェシカの胸のデカさに改めてビビる布村だった。人種の違いに少し納得いかない布村愛子だった。
その時、下からの目線に気が付く布村。
ジェシカの長い右脚の後ろからキョロキョロと、のぞくオディアだった。
( あっ!あの時の女の子!金の光の粒を体から出した子だ! )
咄嗟にしゃがむ布村。
ニッコリしてオディアに触ろうとすると、サッと左脚に逃げた。
( あ!可愛くない! )
と、思った時、きよしがオディアの腕を持ち、ヒョイと抱っこした。
「オディ子、兄ちゃんが痛い、痛いって病院の飛行機に乗った時、隣に寝ていたお姉ちゃんだべさ。」
「知ってる!チュッチュ姉ちゃん!プイッ!もう、チュッチュ姉ちゃんばっかり。プイッ。」
反対を向いて、ムクれるオディア。
きよしの肩に、きよしの耳をいじりながら、ちっちゃいアゴを乗せた。
「えっ、えっ。あぁ~。はははっ……。」
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しかし、さすがは旅客業のプロの中のプロ、女将の布村恵子ママ。
ごまかし笑いムードで少し落ち着いた場を利用して切り抜けた。
「お~ホホ。あら~めんこいわぁ。ちょっと疲れたのね~お嬢ちゃん~。さぁ皆様、お疲れでしょうからお部屋をご案内いたします。さぁ皆様~特別迎賓室は、娘の愛子を助けていただいた椎葉様達に、当ホテル、弊社の代表からのお礼を込めたプレゼントなんです~。」
( ええええー! )
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赤くなり頭を掻きながらペコペコ頭を下げるきよし。きよしに絡まれたフロントの女の子もいいんです、いいんですと手を横に振った。
(( ハハハッ! ))
( なーんだ、そういう事ね~、アハハハッ! )
和やかになるフロントの場の空気。
「特別迎賓室は当ホテルの最上階で、山々を見下ろす景色が最高なんです~。さぁ、皆さまどうぞ、どうぞ!こちらへ。」
娘の愛子の気持ちを理解し、うまくかわした女将。
スタッフと共に部屋に向かう一行だった。
オディアを抱いたまま、ため息をするきよし。
( ふ~、ヨレヨレ……あははは。 )
……ホテル側の好意で、特別室を用意したと事実が解り安心したきよしだった。
きよしは、昨年の対馬防衛戦で一人奮戦したのだった。
自衛隊訓練用モービルで序盤、力の限り戦った。
その訓練用モービルもギリギリまで戦って稼働停止した。
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