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四章『獣人の むら』
三十九話『クヌギと あかご』
しおりを挟む――― …
「忌み子じゃ」
「なんという…。ニンゲンと我ら獣人の血が混じっておるとは…」
「顔はニンゲン。だが… 耳と尾がついている。ハーフだ」
「森の中に捨てられていたらしいぞ、どうする」
猫のような姿や、犬のような姿の獣人達は白い布に包まれているその赤子を囲んで話し合っている。
森の中にこのハーフの赤子が捨てられているのに気づいたのは、ホンの数時間前だった。
広大な神樹の森の中でこの赤子を見つけられたのは奇跡に近いこと。そしてそれが自分たちと同じ種族の血が混じった『忌み子』だったことに獣人達は戸惑いを隠せないでいた。
そこに運命を感じる者もいたが、大半の獣人の老人はニンゲンを良くは思っていなかった。
自分たちを虐げ、蔑み、見世物にしてきた『ニンゲン』の血が、半分。ムークラウドの街から逃げるように築いたこの集落の歴史は古く、それまでの歴史でも何度かニンゲンとの遭遇はあったものの…。
そのどれもが、自分たちを見世物に、あるいは一種の性癖を持つものによる拉致目的でこの森に入ってくる者ばかりだった。
獣人達がニンゲンを忌み嫌うのも無理はない話だった。
そして、その血を半分は継ぎ… 半分は自分たちの仲間である赤子が、ここにいる。
どういう経緯か、人間と獣人の父母を持つこの子ども。集落に連れてきたものの… 獣人達はその処遇について困惑していた。
この赤子は、自分たちの敵なのか、それとも味方なのか。
「忌まわしきニンゲンの子じゃ。災いを招くかもしれぬ」
「でも… まだ赤ん坊だぜ。森にまた放っておくわけにもいかねぇだろ…!だいいち、半分は俺達の血を…」
「どこの獣人かも分からないヤツの子どもよ。私達には関係ないじゃない…!」
「だからって森に置いておいたってキラーコングの餌になるだけだぞ」
「誰が育てるってんだよ。誰もそんなヤツいないだろ…!」
老若男女。獣人達は答えの出ない議論を続けていた。
するとその輪の中に、スッと入り込み… 赤子を抱きかかえる猫の獣人がいた。
まるで、愛くるしい我が子を抱きかかえるようなその獣人だが、顔だちは周りと比べるとまだ幼さが残っていた。
甘えるように布の中から手を伸ばす赤子の手を、そっと握り、暖かな笑顔を見せる獣人。
「く… クヌギ…!」
「まさか、おぬしが… 育てるというのか!?」
『クヌギ』と言われたその獣人は、年齢にしてまだ13であった。
「私が育てる。次期のこの村の守護剣士として育てるのであれば… 長老たちも異論はないだろう?」
クヌギは、若く… いや、幼くして剣の腕が逸脱した獣人だった。村の若い男の獣人達も、クヌギの迅速の剣には到底太刀打ちできない。
守護剣士とは、この集落の防衛を担う剣士のことを指す。獣人達の主な戦闘方法は、『カタナ』による剣術。持前の獣の素早さ、そして腕力を活かした剣術はその辺りのニンゲンの剣士や魔物達をあっというまに斬ってしまう。
そんな獣人の剣士達数十人を全て統括するのが、この集落の『守護剣士』だった。
もっとも腕がたち、もっともリーダーシップのある獣人に、その役割は任せられる。そして今の守護剣士は、まだ13歳のクヌギであった。
… だが。
村の獣人達は言う。
「で、でもよ、クヌギ… お前、大丈夫なのかよ…!」
「両親が死んだばかりのお前に、子育てなんて… だいいち、お前まだ13歳だろ…!?」
クヌギの両親は、半年前まで父、母共々で村の守護剣士を担っていた。
しかし… この集落を突如として襲った魔物の大群。獣人達を餌にせんとする、魔王軍の軍勢だった。
神樹の森には結界があり、今まで一度も魔王がその存在に気付くことはなかったという。しかし… 何十年かの歳月を経て、ついに発見をされてしまった。
魔王の目的は分からない。
だが魔王の軍勢は一方的な虐殺をしようと、この集落に攻め込んできたのだった。
何故、どうして。自分たちが襲われる理由など、なにもないのに。
そんな疑問を抱く暇もなく… 魔王の軍勢は襲ってきたのだった。
そして、守護剣士だったクヌギの父と母は…。
まるで自らの命を引き換えにするように、魔王の軍勢すべてを斬り。
そして、散っていったのだった。
「年齢は関係ない。父と母を失って… この村の防御も手薄になっているはずだろう?未来の事を考えれば、後継者を育てることに異議はないはずだ」
クヌギは睨むように、獣人達を見る。
「し、しかしその赤子は忌み子で…」
「クヌギはまだ幼いし、お前に育てられるとは到底…」
その獣人達の疑問の声にも、クヌギは冷静な声色で答えた。
「少なくともそんな場所であれやこれや意味の無い議論をしている君達より、私が育てたほうがマシだ」
「忌み子だからなんだというんだ。この赤子はまだなにもしらない。ニンゲンの事も、私達獣人達のことも… すべては、これから知るんだ」
「忌み子なんていう愚かな言葉でこの赤子を縛って、その限りない未来を奪うことは、私には出来ない」
「私が育てる。 認められないのなら、私はこの村からこの赤子と出ていく」
「そ、そんな…!」
「お前を失っては村の防衛が…!」
村人達の慌てた姿に、クヌギはフッと勝ち誇った笑みを少しだけ浮かべた。
「では、この子は私のテントに連れていくからな」
「… … …」
「… … …」
黙り込んだ獣人の大人たちを後目に、クヌギと、笑みを浮かべる猫耳の赤子はその場から立ち去った。
その赤子の笑みを見ながら… 少女は、暖かな笑みを返して、告げた。
「… カエデ」
「君の名前だ。… よろしくな、カエデ」
「だぁ」
その名前に反応するように、『カエデ』はうれしそうに声をあげた。
――― …
「ううううう」
「ええ話ですねぇぇ… 涙が止まらないですよぉぉ…」
俺はクヌギさんとカエデの出会いの話を聞いて、目から溢れる涙を拭った。
そんな様子を見てクヌギさんは可笑しそうに笑って、俺に昨日も淹れた薬草茶を差し出してくれた。
「大げさだな。だいいち、キミから聞いてきたんだろうに。私とカエデの昔話なんて…」
「まさかそんなお話があるとは思わなかったんですよぉぉ… ええ人やぁクヌギさんはぁぁ…」
13歳で赤ん坊を引き取るなんて。しかもその覚悟を一瞬でするなんて。
小学校を卒業した年齢の俺ならそんな判断は出来なかったはずだ。目の前のクヌギさんに俺は朝から尊敬しっぱなしだった。
「… 家族が、欲しかったからな」
俺に薬草茶を渡したクヌギさんは、自分もコップを持って一つ啜り、ベッドに腰掛けて天井を見つめた。
「両親を失った。そして… 守護剣士という役割が与えられた。幼い私にはショックと責任はあまりにも大きすぎた」
「そんなところに… 身寄りのない赤子が1人。無責任な話かもしれないけれど… 育てる自信がある、ないじゃなく、家族が欲しかったんだ」
「私のように両親のいない赤子なら…喜びも、悲しみもいつかきっと共有できる。そう思ってな」
「うおおおおおおお…」
俺はまた涙をドバドバと流した。
「だ、だから大げさだって…。 恥ずかしくなるから、やめてくれないかな…」
クヌギさんは猫顔の頬を少し赤くして、長い爪で恥ずかしそうにそこを掻いた。
俺の涙が止まるのに、しばらくの時間を要した… …。
――― …
「でも」
ようやく止まった涙。俺はクヌギさんにまた質問をすることにした。
カエデは… まだベッドですやすやと寝息をたてている。昨日の出来事の疲れが残っているのだろう。ぐっすりと夢の中だ。
時刻は早朝。疲れてはいたが、知らない土地でなんとなく熟睡はできなかった俺と、既に起きてテントの外で早朝トレーニングをして戻ってきたクヌギさんと俺は会話をしていた。
「カエデはその… 望んでいるんですか?自分が守護剣士の跡継ぎとして育てられる、なんて…」
「… … …」
クヌギさんはベッドで眠っているカエデを見つめて、少し悲しい目をした。猫の瞳からも、その感情が読み取れる。
「逆、だ」
「逆?」
「建前上、村の人には自分の後継者にすると説明してカエデを引き取ったが… 私には別にそんなつもりはなかった」
「忌み子と言われようがなんと言われようが…カエデはただ、健康に育ってくれればいい。両親に捨てられたなんて過去を忘れるくらい、健康に、純粋に…」
「だが… 物心がつきはじめるとカエデは私と同じように剣の修行に明け暮れるようになってきてな」
「…ははあ」
なんとなくその気持ちは掴めるかも。
身寄りがなかった自分を育ててくれた人に憧れて、少しでも役に立ちたくて… 強くなろうとする、その気持ち。
だからカエデは、無理に危険な目にあってでも、強くなろうとしていたのか。
「無茶だけはしてほしくない。… だから、昨日はカエデを殴ってしまった。 … 親役としては、最低だっただろうな」
「そ、そんな事ないですよ。… 仕方ないと思います。カエデに理解してもらうには…その、そういうコトも…」
「… … …」
「カエデは、こう見えて剣の腕はかなりのものがある。恐らく… 私を凌駕するほどの才能を持っているだろう」
「え…?」
以外なクヌギさんの言葉に俺は耳を疑った。
昨日の戦いのあの様子じゃ、そんな腕があるようには見えなかったけれど… クヌギさんがこう言うからにはそうなのだろうか。
「だが、戦いの何たるかが分かっていない」
「敵を恐れすぎる。その逆に、恐れなさすぎる時もある。我武者羅に突っ込んで、いつもの稽古の時のような冷静な立ち振る舞いがさっぱり出来ない」
「戦いはまだ無茶だ。…だが、カエデは無茶をして強くなろうとする。…実力がある分余計に皮肉な話なのだ」
「あとで手合わせでもしてみるといい。私の言った意味が分かるだろうからな」
「は、はは… 考えときます」
どれくらいの実力なのだろうか。興味はあるけれど… 怖い気持ちの方が強い。
俺が冷や汗をたらしていると、クヌギさんはベッドから立ち上がり、テントの出口の方へ向かう。
「それじゃあ私は、長老や村の者に君のコトを説明しに行くよ。少ししたら呼びに戻ってくるから、それまでテントから出ないようにな」
「…すいません。何から何までお世話になってしまって」
俺が一礼すると、クヌギさんはフッ、と優しい笑顔を見せた。
「あ」
そして何か思い出すように声をあげると、カエデのベッドの方へ近づいていく。
毛布に包まっているカエデをゆさゆさと揺らして起こそうとするクヌギさん。
「おいカエデ。お前の命の恩人の朝食がまだだった。作ってやってくれ」
「そ、そんな、いいですよ、起こさないでも…!」
「少しはコイツにも恩返しさせてやってくれ。人一倍そういうのを気にする性質だから」
… まあ、昨日の様子だとそうかもしれないな。
師匠に揺さぶられてカエデは寝ぼけ眼でクヌギさんを見上げる。
「… うにゃー…。 … ししょー、もう… おこって、ないんですか…?」
「… ああ。二度とああいう無茶をしないと誓うのならな」
「… もう、しにゃい、です…。 …ごめんなさい」
「よし。許してやろう。その代わり、美味しい朝飯を客人にしっかり振る舞うんだぞ」
クヌギさんは満面の笑みを浮かべてベッドで眠るカエデの頭を撫でてやる。
半分眠りながらカエデも嬉しそうな笑顔を見せて… 甘える猫のように撫でられる幸せを享受していた。
… なんと暖かい光景か。
クヌギさんがテントから出ていって少しして…
カエデはガバッ、とベッドから跳ね起きた。
寝癖で両脇が跳ねた銀の髪がなんとも間抜けで可愛らしい。
「さ、とびっきり美味しい朝ごはん、作りますからねマコトさん!期待していてくださいねっ!!」
「… よ、よろしく…ね…」
昨日の寂しげな様子とは見違えるように元気な猫耳の少女は、勇んで起き上がって着の身着のままでキッチンに向かっていった。
その様子を、俺はただただ唖然として眺めていた。
――― …
ふと、俺は考える。
この『ムゲンセカイ』は…一体いつから存在しているのだろう。
カエデが、赤ん坊だったころ… つまりは俺が生まれて少し経った頃。いや、もっと言えば俺が存在する前から、このセカイは存在していたのだろうか。
それと、もう一つ。
カエデも、クヌギさんも… ムゲンセカイの中でだけ存在する、キャラクターだ。
ゲームのキャラクター。
そこに、生命は存在するのだろうか。
ぼやけた思考の中で、俺の中で僅かな疑問が過るのだった。
――― …
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