【第1部完結】勇者参上!!~東方一の武芸の名門から破門された俺は西方で勇者になって究極奥義無双する!~

Bonzaebon

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第3章 迷宮道中膝栗毛!!

第165話 謎の挑戦者 現る!

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 突然、何か巨大な白い塊がサヨちゃんとダイヤ竜の間に割って入ってきた。これは……もしかして氷か?周囲の温度が低くなったような気がする。


「誰だ!こんな大それた事をする奴は!」

「フフフ。初めまして、金剛石の王。」


 聞き覚えのある女の声……、だとしてもどうしてコイツがここにいるんだ?俺たちでさえ、侍の策でなんとか入って来れたってのに。


《何故じゃ!貴様が何故ここにいるのじゃ!》

「あら、心外ね。この件には先に関わっていたのは私たちの方よ。私たちが切っ掛けを作ってあげた事を忘れたとは言わせないわよ。」


 レギンだ!邪竜レギン!なんでドラゴンズ・ヘブンの幹部がこんな所にいるんだ?


「まさか、貴方たちに先を越されるとは思ってなかったわ。貴方たちを利用するつもりが逆に利用されてしまうなんてね。悔しいわ。おまけにここへ入るため、空間の解析に手こずってしまったのは誤算だったわ。」


 アイツ、何か関わってたのか?まさか初心者狩り集団をそそのかしてたのはあの魔女だった?


「ええい!何者だ!またしても、不法侵入する輩が現れるとは!絶対に許さぬぞ!」

「私は邪竜レギンよ。我が父、邪竜王レギウルスと面識があったのではなくて?」


 知り合いだったんかい!敵の敵は味方じゃなくて、敵の味方も敵みたいなパターンだったとは。


「何?彼奴の娘か。彼奴はなかなか見所のある竜だった。魔術の手解きをしてやったこともある。その娘が何故、私の邪魔をする?」


 なんか揉め始めてる。雲行きが怪しい。いずれにしても、両方敵だ。漁夫の利のチャンスはあるかも?


「貴方の研究成果を戴きにね。もう貴方の時代なんてとっくに終わっているのよ?成果だけでも私が役立ててあげるわ。」

「貴様の親にしてやった恩を無下にするというのか?」

「フン、父を顎で使っていたくせに何を言っているのかしら?影で貴方への対抗措置として“血の呪法”を編み出していたとも知らずに。父は悔しがっていたわ。貴方がこんな辺鄙な所へひきこもってしまったことにね。」

「“血の呪法”なんだそれは?」


 え?昔からあったんじゃないの?魔女の父が編み出した?ああ、なんかサヨちゃんがそんな話してたな。


「貴方が編み出した魔光結晶に自らの魂を定着させる呪法、その応用が“血の呪法”。その成果は実際に見て頂いたほうがよろしいわね。あの“お方”も貴方に会いたがっておいでだわ。」


 魔女は急にその場に跪いた。誰かを迎えるように。あのお方?誰の事だよ?新しいボスが就任したのか?だって…アイツは……俺が倒したはずじゃないか!


「待たせたな、諸君。真打ちの登場だ。共に宴を盛り上げようではないか。」


 そこには俺が…俺が倒したはずのあの男がいた。嘘だろ! 
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