240 / 321
飯田家の事情 7
しおりを挟む
それからみんなで電車に揺られてちょっとした旅行気分を味わった。
若干一名顔色が悪いがそんな些細な事を気にする綾人ではない。
新幹線で移動の間に綾人はしっかりと五人の利用のタクシーを予約して京都駅で新幹線を下りた後はまっすぐタクシー乗り場に向かい、そのまま飯田家へと直通で向かう。
きょろきょろする植田や水野、陸斗の好奇心には申し訳ないが一刻も早く楽しく観光するのなら今にも吐きそうなほど顔色の悪い庵の問題を終わらした方が良いと脇目もふらずに足を進めた。
乗り換えの駅でいつものようにおやつも買って新幹線の中で堪能したので綾人的には何も問題はない。
強いて言えば伊勢名物なのに電車の乗り換えで遠く離れた場所でも購入できる赤福にはやっぱりそれなりに美味しいお茶が欲しいと思ってしまう所だろうか。
一応お土産にも買ってあるので飯田さんに入れてもらおうという下心はある。
ただこの流れだと美味しいお茶を淹れてもらえるだろうかそれだけが不安だった。
そしてやってきた飯田家。
タクシーは案の定お店側に寄せてくれたのでその立派な門構えを呆然と見上げる植田と水野、そして陸斗にやっぱりこれぐらいのリアクションが欲しかったんだよと少し満足げに笑みを零せばどこからかワンワンと言う鳴き声ではなく
「主ー!」
「主ー!突然の訪問いかがなされましたー?!」
真っ白の首周りがふわふわな狛犬の付喪神のしいさんとこまさんが全力の駆け足でやって来た。
おっかなびっくりと言うように門の内側に首を突っ込んで覗いている三人とそんな微笑ましいと思える姿にやっと笑みを浮かべた庵から少し離れた所で
「飯田さんにお話があって来たんだ。
皆は居るかな?」
「揃っておいでです」
「お料理の下ごしらえをしてございます」
確かにそんな時間だな。そしてもうすぐ飯田家の少し遅いお昼の時間。お仕事の邪魔をしないようにこの時間を狙って来たし、俺達の分は乗り換えの時に弁当を買ってあるのでそれで済ませるつもりだ。
きっと飯田さんはいい顔をしないが、お父さんがすぐそばにいるのだ。仕事には飯田さん以上にシビアなので限られた時間の事を考えれば飯田さんには何も言わせないのだろと思っておく。
「今日は視えない人たちばかりだからかまってあげれなくてごめんな」
「主のお顔が見れたので十分です」
「後ほど鈴さんと次郎さんを挨拶に向かわせます」
「ありがとう」
そう言ってしっぽふりふり全開な二体に軽く頭を撫でてあげればすぐにしいさんとこまさんは鈴と次郎さんを呼びに家の中へと戻って行った。
まあ、今回はお客様じゃないので
「おら、玄関に向かうぞ。
水野と植田は庵を逃がさないようにしっかり掴んでおけよ」
「もちろん!」
「すでに捕獲済みです!」
しっかりと水野が腕を首に絡めて逃げたそうな庵を捕まえていた。
これはこれで逃げたいな、なんてかわいそうにと思いながらも俺は陸斗にこっちだぞーと呼び寄せて壁沿いにぐるりと回りこんで母屋の玄関がある方へと向かう。
店側にも負けず劣らずの純和風の門構えのある家をまた水野達は口をぽかんと開けたまま見上げれば脇の通用門に設置してあるチャイムを綾人はピンポンと鳴らして通用門をくぐり、さらに玄関をがらりと自ら開ける田舎スタイルで突撃していた。さすが綾人容赦なし、感心を通り越してただ見守る事しかできなかった庵だった。
「こんにちはー、お邪魔します」
素晴らしくいい声での挨拶に植田も水野も陸斗も何も思わない顔で綾人を真似るように『お邪魔します』と玄関に入っていくそれに引っ張られる形で家に入る形になった庵はさすがに目を点にして黙り込んだ。
こういっては何だが自分の生家が数百年続くそれなりに歴史のある家で代々名をとどろかせる名店だという自負がある。
母屋の方にだって訪れる人は門前に立って家人が顔を出すまで待っている位敷居の高い家だと思っていたのにだ。
まるで駄菓子屋にでも足を運ぶようなノリで家に帰る事になるとはさすがに想定外だった。
この段階で兄さんに怒られる事は決定だと俺の兄だと言うのに親父に似て迫力のあるあの眼光が子供の頃から苦手だった。
今でこそにこにことした優し気な雰囲気を出しているのに一緒に暮していた頃は親父に似た無口で視線の鋭い人で正直怖かった思い出しかない。
年も離れていたし、いつも店の板場にいた兄さんと遊ぶ事はなく、親父に似た同居人、それが俺の兄さんの印象だった。
そんな兄さんの足音が家の奥から走ってきて
「綾人さん?!それに皆さんも、一体……」
と言った所で兄さんは目を点にしていた。
そんな目で見ないで。
兄さんの全力の足音に反射的に逃げようと体が勝手に動いた事によって水野さんに立ったまま締め技を決められてる姿何て俺だって見せたくなかったよ……
綾人さんも振り向いた所で無言になってしまったこの姿に陸斗だけがおろおろと心配してくれていれば
「あらあら、綾人さんいきなりって……」
母さんもやってきて無言になってしまっていた。
あまりに静かな様子についに親父まで来て
「なにいつまで玄関で遊んでいる。早く上がりなさい。
お茶の準備と薫は座敷に座布団の用意をしなさい」
こんな俺に驚く事もなくいつもの通りの親父の姿が今はこれ以上となく頼もしかった。
水野はすぐに俺から手を放してくれてしっかりと植田と一緒にしんがりを務めるなか
「突然の訪問すみません。
今朝うちにも突然来たのでその流れでお邪魔させていただきました」
玄関を上がる前に綾人さんは親父に忙しい時間にお騒がせしてすみませんと頭を下げて手土産の赤福を渡していた。
あまりにも無謀なこのスケジュールに親父も呆れたと言うように溜息を零していたが
「昼はどうした」
「お構いなく。途中で弁当を買ってきましたので」
お時間は取らせませんと言う綾人さんなりの言い方だけど
「薫!何か汁物を用意しなさい」
「はい!」
遠くから飯田さんの返事が聞こえた。
この有無を言わさない声のままついてきなさいと言って客間へと案内する中俺は玄関で上がっていいのだろうかと戸惑っていれば
「庵、何ぼーっとしている。
綾人達が連れてきてくれたのならちゃんとしなさい」
厳しいながらもどこか心配を含む色合いの声に何かがあふれだしそうになったから声は出せずとも頷いて答えるのだった。
若干一名顔色が悪いがそんな些細な事を気にする綾人ではない。
新幹線で移動の間に綾人はしっかりと五人の利用のタクシーを予約して京都駅で新幹線を下りた後はまっすぐタクシー乗り場に向かい、そのまま飯田家へと直通で向かう。
きょろきょろする植田や水野、陸斗の好奇心には申し訳ないが一刻も早く楽しく観光するのなら今にも吐きそうなほど顔色の悪い庵の問題を終わらした方が良いと脇目もふらずに足を進めた。
乗り換えの駅でいつものようにおやつも買って新幹線の中で堪能したので綾人的には何も問題はない。
強いて言えば伊勢名物なのに電車の乗り換えで遠く離れた場所でも購入できる赤福にはやっぱりそれなりに美味しいお茶が欲しいと思ってしまう所だろうか。
一応お土産にも買ってあるので飯田さんに入れてもらおうという下心はある。
ただこの流れだと美味しいお茶を淹れてもらえるだろうかそれだけが不安だった。
そしてやってきた飯田家。
タクシーは案の定お店側に寄せてくれたのでその立派な門構えを呆然と見上げる植田と水野、そして陸斗にやっぱりこれぐらいのリアクションが欲しかったんだよと少し満足げに笑みを零せばどこからかワンワンと言う鳴き声ではなく
「主ー!」
「主ー!突然の訪問いかがなされましたー?!」
真っ白の首周りがふわふわな狛犬の付喪神のしいさんとこまさんが全力の駆け足でやって来た。
おっかなびっくりと言うように門の内側に首を突っ込んで覗いている三人とそんな微笑ましいと思える姿にやっと笑みを浮かべた庵から少し離れた所で
「飯田さんにお話があって来たんだ。
皆は居るかな?」
「揃っておいでです」
「お料理の下ごしらえをしてございます」
確かにそんな時間だな。そしてもうすぐ飯田家の少し遅いお昼の時間。お仕事の邪魔をしないようにこの時間を狙って来たし、俺達の分は乗り換えの時に弁当を買ってあるのでそれで済ませるつもりだ。
きっと飯田さんはいい顔をしないが、お父さんがすぐそばにいるのだ。仕事には飯田さん以上にシビアなので限られた時間の事を考えれば飯田さんには何も言わせないのだろと思っておく。
「今日は視えない人たちばかりだからかまってあげれなくてごめんな」
「主のお顔が見れたので十分です」
「後ほど鈴さんと次郎さんを挨拶に向かわせます」
「ありがとう」
そう言ってしっぽふりふり全開な二体に軽く頭を撫でてあげればすぐにしいさんとこまさんは鈴と次郎さんを呼びに家の中へと戻って行った。
まあ、今回はお客様じゃないので
「おら、玄関に向かうぞ。
水野と植田は庵を逃がさないようにしっかり掴んでおけよ」
「もちろん!」
「すでに捕獲済みです!」
しっかりと水野が腕を首に絡めて逃げたそうな庵を捕まえていた。
これはこれで逃げたいな、なんてかわいそうにと思いながらも俺は陸斗にこっちだぞーと呼び寄せて壁沿いにぐるりと回りこんで母屋の玄関がある方へと向かう。
店側にも負けず劣らずの純和風の門構えのある家をまた水野達は口をぽかんと開けたまま見上げれば脇の通用門に設置してあるチャイムを綾人はピンポンと鳴らして通用門をくぐり、さらに玄関をがらりと自ら開ける田舎スタイルで突撃していた。さすが綾人容赦なし、感心を通り越してただ見守る事しかできなかった庵だった。
「こんにちはー、お邪魔します」
素晴らしくいい声での挨拶に植田も水野も陸斗も何も思わない顔で綾人を真似るように『お邪魔します』と玄関に入っていくそれに引っ張られる形で家に入る形になった庵はさすがに目を点にして黙り込んだ。
こういっては何だが自分の生家が数百年続くそれなりに歴史のある家で代々名をとどろかせる名店だという自負がある。
母屋の方にだって訪れる人は門前に立って家人が顔を出すまで待っている位敷居の高い家だと思っていたのにだ。
まるで駄菓子屋にでも足を運ぶようなノリで家に帰る事になるとはさすがに想定外だった。
この段階で兄さんに怒られる事は決定だと俺の兄だと言うのに親父に似て迫力のあるあの眼光が子供の頃から苦手だった。
今でこそにこにことした優し気な雰囲気を出しているのに一緒に暮していた頃は親父に似た無口で視線の鋭い人で正直怖かった思い出しかない。
年も離れていたし、いつも店の板場にいた兄さんと遊ぶ事はなく、親父に似た同居人、それが俺の兄さんの印象だった。
そんな兄さんの足音が家の奥から走ってきて
「綾人さん?!それに皆さんも、一体……」
と言った所で兄さんは目を点にしていた。
そんな目で見ないで。
兄さんの全力の足音に反射的に逃げようと体が勝手に動いた事によって水野さんに立ったまま締め技を決められてる姿何て俺だって見せたくなかったよ……
綾人さんも振り向いた所で無言になってしまったこの姿に陸斗だけがおろおろと心配してくれていれば
「あらあら、綾人さんいきなりって……」
母さんもやってきて無言になってしまっていた。
あまりに静かな様子についに親父まで来て
「なにいつまで玄関で遊んでいる。早く上がりなさい。
お茶の準備と薫は座敷に座布団の用意をしなさい」
こんな俺に驚く事もなくいつもの通りの親父の姿が今はこれ以上となく頼もしかった。
水野はすぐに俺から手を放してくれてしっかりと植田と一緒にしんがりを務めるなか
「突然の訪問すみません。
今朝うちにも突然来たのでその流れでお邪魔させていただきました」
玄関を上がる前に綾人さんは親父に忙しい時間にお騒がせしてすみませんと頭を下げて手土産の赤福を渡していた。
あまりにも無謀なこのスケジュールに親父も呆れたと言うように溜息を零していたが
「昼はどうした」
「お構いなく。途中で弁当を買ってきましたので」
お時間は取らせませんと言う綾人さんなりの言い方だけど
「薫!何か汁物を用意しなさい」
「はい!」
遠くから飯田さんの返事が聞こえた。
この有無を言わさない声のままついてきなさいと言って客間へと案内する中俺は玄関で上がっていいのだろうかと戸惑っていれば
「庵、何ぼーっとしている。
綾人達が連れてきてくれたのならちゃんとしなさい」
厳しいながらもどこか心配を含む色合いの声に何かがあふれだしそうになったから声は出せずとも頷いて答えるのだった。
177
あなたにおすすめの小説
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
一人、辺境の地に置いていかれたので、迎えが来るまで生き延びたいと思います
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
大きなスタンビートが来るため、領民全てを引き連れ避難する事になった。
しかし、着替えを手伝っていたメイドが別のメイドに駆り出された後、光を避けるためにクローゼットの奥に行き、朝早く起こされ、まだまだ眠かった僕はそのまま寝てしまった。用事を済ませたメイドが部屋に戻ってきた時、目に付く場所に僕が居なかったので先に行ったと思い、開けっ放しだったクローゼットを閉めて、メイドも急いで外へ向かった。
全員が揃ったと思った一行はそのまま領地を後にした。
クローゼットの中に幼い子供が一人、取り残されている事を知らないまま
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる