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初夜2

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「さて、と」
口内射精をした正臣は四つん這いのままの知世の位置を180度回転させた。
ベッドの側の椅子に腰かけている氷室とはちょうど目線が合う位置だ。
「いや!」
「あんたが望んでいたことだ。氷室の前で犯して欲しかったのだろう?」
思わず否定の言葉がでた知世に正臣はいつになく興奮した様子だ。
氷室が来てから知世の潤いが増しているのには気づいていた。

ゾクゾクした。いや、そんな言葉では表せないくらい興奮をしていた。今までずっと持ち続けていた性癖。
決して心は自分のモノにならない女を好きな男の前で犯す。知世は処女を好きな男に見守られながら、大して心を寄せていない正臣に奪われる。
そのシチュエーションに正臣の肉棒は今までになかったくらい、いきり立っていた。
「ちゃんと氷室に見てもらえ」
上ずった声でそういうと、濡れそぼった膣口にペニスを当てた。かと思うと、ためらうことなく突っ込んだ。
「いっ......!うっん!!ふぁ......」
処女膜を通過する際に痛みが走った。だが、それ以上に男のモノが膣内に入ってくる快楽の方が強かった。

逃がさないように強く正臣のモノを締め付ける。
「処女なのに感じているのか。なら、遠慮はいらないな」
言葉通り、正臣は乱暴に腰を振る。性の捌け口にするかのように、自らの快楽のみ追いかけ、女の様子など気にかけない動き。
ラブドールのような扱いにも関わらず、知世の口からはあえぎ声が止まらない。
正臣の肉棒が氷室の指で散々解されたGスポットを掠め、不本意ながらもあの時の絶頂を思い出していた。
自分の指では届かなかったGスポット。そこを抉られるだけで一瞬で氷室に連れていかれた快楽に上り詰める。
「イっちゃ......!!だめぇ!...ふぁあ!!......そこっ!......あん!!」
ビクン、と体を跳ねあげて知世は達した。

「知世さん、ダメですよ。そんなにあっさり達したら」
氷室の声にハッとして顔をあげると、ビデオカメラを持った彼と目があった。
「ひ......むろっ!......かめらっ。んふぁ!!」
「あぁ、藤間社長のご指示です。僕、今日から藤間社長の会社の社員なので」
「ふぇ?んっ!!......ふぁ!!あっ」
正臣の動きは止まらない中で、氷室から重大な発言をされた知世は混乱する。その混乱も今は知世が感じるスパイスだ。
氷室の声がかかる度に膣内はギュウギュウと正臣のモノを締め付け、勝手に達してしまう。
「おい、勝手にイくな。少しは我慢しろ」
「無理ですよ、ちゃんと快楽を素直に享受するように調教していますから」
声は冷静な氷室だが、正臣に刺すような目線を向けている。
視線で人を殺しそうな目を向ける氷室は、正臣に明らかに嫉妬している。
それでも正臣が事前に指示を出していた通り、きちんと知世の痴態をカメラをおさめる。

「......社長、早くイってください」
知世は気づいていないが、氷室のギリギリと歯軋りする音が聞こえる。珍しく感情を露にしている氷室が面白く、正臣はニヤリと笑う。
「なら、お前も協力しろ」
正臣は知世と繋がったまま、ベッドの上であぐらをかく。
硬くなった乳首とクリトリスが氷室の前にさらけ出される。
「好きなところ触っていいぞ。だが、ちゃんとビデオは撮っとけよ」
微かに頷くと、手に持っていたカメラを三脚に設置すると知世に近づいてきた。
「やぁっ!氷室っ!!んっ。......ふぁ!んっ!!」
引き寄せられるように近づいた氷室は知世の口を塞ぐ。
舌を絡め、すべてを奪うような口づけに知世は感じてしまう。そして、その刺激は繋がっている正臣のペニスを締め付けることにもなる。
「夫の前で浮気か?他の男にキスされて感じるなよ」
「んっ!!ふぁ......ちがっ」
「何が違うのですか?僕のキスでは感じない?......なら」

氷室の唇は首筋を通り、胸の間を通ったあとヘソをペロリと撫で上げ、恥骨へとたどり着く。
軽く顎で押されるだけで知世は期待の声をあげる。
「ふぁあ......。ひむっ......。だめぇ!やめなっさい!」
「もうあなたに仕えていません。だから......」
氷室はクリトリスに触れたと思うと思いっきり吸い込んだ。
「ひっ!!ふぁあ!!んっ......。イっ!!イっくぅ!!」
「吸われる方がイきやすいですよね。いいですよ、イって。藤間社長のではなく、僕の愛撫でイって」
イったのにも関わらずますます硬さを増すクリトリスをいたぶるように氷室は強く吸う。
膣内にある正臣のペニスが押し付けるようにGスポットを揺さぶる。
「ひっ……!ふぁん!……あっ……ん!だめぇ。……とめっ!イっ!!イくのっ!」

「どっちので?俺か?氷室か?」
面白そうな正臣の声が振ってくる。
氷室の愛撫が始まってから明らかに知世の膣内の動きは変わった。
大量に溢れ出した潤滑油代わりの愛液が肉棒に纏わりつき、氷室の動きに合わせたように腰を振り出した。
今まで何度か知世の後ろの穴や口内を貪ったが、ここまで感じている知世は見るのは初めてだった。

氷室は変わらず刺すような目を向けてくる。
乱れる知世と嫉妬にかられる氷室。
その二人の様子を見るとますます硬く、大きくなる肉棒。
「そんなに好きか、氷室のこと」
知世は答えなかった。変わりに膣内が締まり、絶頂を迎えたことを教える。
喘ぎ声は無かった。押し殺したようなうめき声と同時に潮を噴く。

今まで支えていた知世を軽く氷室の方に押すと、慌てた様子で氷室は彼女の体を支える。
胸に知世を抱き止める氷室を確認すると、正臣は後ろから知世を犯す。
「ひっ……ふっ!……あんっ!!ふぁん……」
「いい声で鳴くな。……っつ。このまま出すぞ」
氷室にしがみつきながら、知世は正臣の肉棒の動きに翻弄される。
肉体的には何度も絶頂の山に登らされているが、氷室に与えられたような心まで満足するような快楽には遠かった。

「知世さん……」
氷室の声に知世は潤んだ瞳で彼を見上げた。
ツラそうな、愛しいそうな、悔しそうな、色々な感情がない混ぜになった顔をしていた。
そして彼の顔を見た瞬間、弾けた。
「っつ!ふぁ……あっ!!みちゃっ!!んっくぅ……イっ!!」
「っく……氷室に見られてイけよっ」
正臣の声に呼応するように、キツいくらい締まる膣内。
その締め付けに正臣も我慢することなく精を放った。
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