2回目チート人生、まじですか

ゆめ

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動き出した影と光

ゲット

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「…………は、派手にやったものだな…」
 
 玉座の間の状況を見て国王は顔をひきつらせる。

 だが覚えててほしい。この状況と引き換えにフォルティスとリーベルあいつらを殺れたのだ。安い犠牲だ。うん。

「これでも抑えた方なんですけどね…」

 最後のフォルティスに打った魔法、結界使ってなかったらもっと悲惨なことになってた。そう。抑えた。俺は悪くない。全てあいつらの責任だ。

「し、しかしそれはそれとして、助けていただいて本当に感謝する」
「いえ、約束しましたから」
「私からも…本当にありがとうございました!!」

 国のトップクラスの人物達に誤らせてるこの状況。下手したら俺が悪者?勘弁!!

「では改めて、私はフラリート国、国王。アルチーノ」
「同じくフラリート国、王女。エリサティカ」
「同じくフラリート国、王宮魔導師。ソーブラ」
「ご丁寧に。俺は冒険者、ソウイ」
「この度は私…いや、我が国を助けていただいたこと、誠に感謝する」
「もういいですって」

 国王は微かにやつれた感じがする。
 やつらにどんな扱いをされていたのかは知らない。がいい待遇とは口が裂けても言えないだろう。

「さて、本来なら国を挙げての祝賀会を開き、感謝をしたいところだが」

 いやいやいや、そんな大事にしないでよ。

「しかし、この件を民たちは知らない。知って、心労をかけたくない」

 優しい国王ですね。

「なので、ソウイ殿に対する礼はささやかであるが私からさせて貰いたい。望みをなんでも言って欲しい」
「えぇ…」

 困った。特に何も無いぞ。

 うーん…いや、でも何か言わないとこれは失礼…?
 …あ。そうだ。

「それじゃあ、武器を新調したいので国一番の鍛冶屋を教えてもらえます?」
「それは望みでは………いや、まて。どういった武器を所望か聞いても?」
「あぁ、剣、ですかね」

 短剣は持ってるけど長剣は持ってないもんなあ…毎回魔法で作るのも魔力使うし…丁度いい機会だ。

「ではこちらに来てくれ」
「え、あ、はい」

 国王は今までの捕えられていた疲労を見せぬ足取りで地下へと向かう………チカ?

「ここだ…」
「ここは?」
「武器庫だ」
「武器庫?」

 whyなぜ

「武器庫といってもここには剣が一つ眠っているだけだ」
「一つだけ、ですか?」
「あぁ」

 そして中に入れてもらうと本当に1本の剣しか置いてなかった。
 誇りもかぶってなく、新品のように綺麗だ。そして異様なほど黒かった。漆黒、というのか。

「これは何百年も前から代々受け継がれてきたものだ」
「へぇ…」

 数百年も昔の剣がこんなにも綺麗なのか…

「これをソウイ殿に貰っていただきたい。この度の礼として」
「はい!?」
「これはこの国最高の剣…いや、世界最高かもしれん。鍛冶屋に作らせるより全然いいと思うが」
「いやいやいや、流石にこんなものを頂くわけにはいきません」
「不満か?」

 そういう問題じゃあない!てか不満なわけが無い!!
 ある意味これも国宝だよね!?そんなものを一介の冒険者なんかに渡していいの!?駄目でしょ!国の重役さん怒るよ!

「これを受け取って欲しい」

 国王は剣を両手で持ち上げ俺の前に立つ。

 あまりの美しさに無意識に触れる。

「ー!?」

 次の瞬間俺の中に何かが流れ込んできた。これは…

「記憶…?」

 無意識に呟いた俺の言葉を聞き、国王は目を軽く見開いたあと頬を緩めた。

「やはりこれは貴方が持つのが相応しい」
「どういう…」
「今記憶が流れ込んできただろう」
「あ、」
「それは剣が、所有者を選び、自身を任せるという信頼の証と言われている」
「剣が…」
「実際私が触っても何も起こらなかった。国の最高の剣闘士でさえ何も起こらなかった。しかし貴方は選ばれた」
「剣に選ばる…」
「半信半疑ではあったがな…しかし何となく選ばれる気はしていた」

 俺は国王から漆黒の剣を受け取る。
 手に重みを感じる。

「受け取って貰える…な?」
「…」

 正直こんなものを貰っていいのかまだ抵抗はある。がそれ以上に剣に惹かれてしまった。

「ありが…とうございます…」
「うむ」

 俺は美しい剣を手に入れた。
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