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動き出した影と光
凄いね俺。
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「3分、と」
「くっ、そ」
ぴったり3分。いやー凄い俺!賞賛を送りたいわ。
「残念だったな。フォルティスとの戦いで消耗したのは確かだったが、俺はあれのお陰で神経が研ぎ澄まされてる。そもそもあいつと比べるとお前の動きがのろいんだよ」
「くっそ、くっそ、」
床に転がりながらリーベルは悔しそうに唸る。
そう。別にこいつが弱いという訳では無い。だがフォルティスと比べるとやはり速度が圧倒的に異なるのだ。
「んじゃな」
俺は最後にリーベルにトドメを指して終わる。
「これで」
この国は一応大丈夫だろう。元凶を一応潰したのだから。
あ、と、は。国王を助け出して終わりってとこか。
俺は回れ右をして扉へと手をかける。
が、次の瞬間、扉が自動的に開く。
「へ?」
「おっ!?」
そこに立ってたのは3分前に見送ったばかりの爺さん。
「お、お主!あいつはどうしたのだ!!」
「あ、終わった」
「嘘を………………………まことか…」
俺の後ろで死んでいるリーベルをみて目を見開く。
「で?なんで戻ってきた。俺は国王を探せって言ったはずだが」
「探す必要がなくなったのだ」
「は?どういう…」
それから先は一目瞭然だった。
爺さんの後ろにはエリサティカ様と1人の男がいた。
…あ、これもしかして国王?
「って、俺逃げろって言ったよな!?!?何でここにいる!どれだけここにいることが危険かわかってんのか!!」
「分かってます………ですがやはり私だけ逃げるわけには行きません。だって私はこの国の王女なのですから…とはいえ貴方みたいに戦うことはできませんので…」
「国王を探してきたってわけか……」
いや、探す手間が省けたし無事が早々に確認出来たのはいいこと。うん。とっても。
だけどここを1人で歩き回るのはよろしくない。危険すぎる。
「ま、まぁもう過ぎたことじゃ」
「…………まぁそうだな」
無事だったからいいか。
そこで今まで空気の化していた国王が口を開いた。
「貴方が…………………………礼を言う」
エリサティカ様から話を聞いてたのかな?
にしても国王に頭を下げさせるこの状況はよくない。とっても。
「頭をあげてください」
「くっ、そ」
ぴったり3分。いやー凄い俺!賞賛を送りたいわ。
「残念だったな。フォルティスとの戦いで消耗したのは確かだったが、俺はあれのお陰で神経が研ぎ澄まされてる。そもそもあいつと比べるとお前の動きがのろいんだよ」
「くっそ、くっそ、」
床に転がりながらリーベルは悔しそうに唸る。
そう。別にこいつが弱いという訳では無い。だがフォルティスと比べるとやはり速度が圧倒的に異なるのだ。
「んじゃな」
俺は最後にリーベルにトドメを指して終わる。
「これで」
この国は一応大丈夫だろう。元凶を一応潰したのだから。
あ、と、は。国王を助け出して終わりってとこか。
俺は回れ右をして扉へと手をかける。
が、次の瞬間、扉が自動的に開く。
「へ?」
「おっ!?」
そこに立ってたのは3分前に見送ったばかりの爺さん。
「お、お主!あいつはどうしたのだ!!」
「あ、終わった」
「嘘を………………………まことか…」
俺の後ろで死んでいるリーベルをみて目を見開く。
「で?なんで戻ってきた。俺は国王を探せって言ったはずだが」
「探す必要がなくなったのだ」
「は?どういう…」
それから先は一目瞭然だった。
爺さんの後ろにはエリサティカ様と1人の男がいた。
…あ、これもしかして国王?
「って、俺逃げろって言ったよな!?!?何でここにいる!どれだけここにいることが危険かわかってんのか!!」
「分かってます………ですがやはり私だけ逃げるわけには行きません。だって私はこの国の王女なのですから…とはいえ貴方みたいに戦うことはできませんので…」
「国王を探してきたってわけか……」
いや、探す手間が省けたし無事が早々に確認出来たのはいいこと。うん。とっても。
だけどここを1人で歩き回るのはよろしくない。危険すぎる。
「ま、まぁもう過ぎたことじゃ」
「…………まぁそうだな」
無事だったからいいか。
そこで今まで空気の化していた国王が口を開いた。
「貴方が…………………………礼を言う」
エリサティカ様から話を聞いてたのかな?
にしても国王に頭を下げさせるこの状況はよくない。とっても。
「頭をあげてください」
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