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プロローグ
クラスで異世界転移しました
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「じゃ、これで帰りのSHRを終わる、かいさーん」
1日の授業がすべて終わり担任の気の抜けた声と共に学校が終わる。
部活動に入ってる生徒はそのまま支度をし、入ってないものは帰宅の支度をする。
かく言う俺は一応部活入ってるから支度してるよ?あー…めんどくせぇ…。どうして部活というものはこうもめんどくさいものなのか…
そして第一号の帰宅者が教室から出ようとした瞬間、下から目を開けていられないような光が放射された。
俺は、いや俺達は耐えきれないとばかりに目を瞑る。
そして急激に意識が遠くなる。
あ、やな予感しかしねぇ。
意識が闇に浸かる前、俺は冷や汗をかいた。
さて目を覚ますとあら不思議。まるで中世の王城のような場所に寝てるではないですか。
重い体をなんとか支え、立ち上がる。
周りを見るとクラスメートもいてまだ寝てるやつもいれば目が覚めたやつもいるようだ。目を覚ましている者は皆同じような顔をして座り込んでいる。
困惑した表情だ。当たり前だ。周りの景色が一変しているのだから。
数分もした後に全員が目を覚まし頭を捻っている。
「どうも、勇者の方々こんにちは」
混乱に満ちた空気がクラスメートの中で流れている中静かで凛とした声が響いた。
声の方向へと顔を向けるとそこには超絶美人でモデル顔負けのスタイルをもつドレス姿の女性がいた。歳は20歳くらいだと思う。そしてその周りにはその女性を守るようにして立つ者達が数名。
うん。目の保養。
「勇者?」「は?なにそれ」「てかここどこ」「え、城?(笑)」「夢じゃね?」
まだ現実感がないクラスメートは顔を見合わせてる。
ちなみに俺は1人だと寂しいやつなので幼馴染みでクラスのまとめ役でもある笹倉 徹の隣に立っている。おい、誰だチキンとか言ったやつ!!
「…なぁ蒼涼、これ夢か?」
気の抜けたような表情をしながら呟く徹に首を振りながら答えてやる。
「…残念ながら夢じゃないと思うぞ」
徹に腹パンしてやる。
「いっ……おい!」
「な?夢じゃない」
「あ、確かに」
リアルな痛みとともに現実だと認めたようだ。
しかし異様に俺が落ち着いて状況判断が出来てることに疑問をもつ人もいるのではないか。
まあ普通なら徹のような反応かその他のクラスメートの反応が一般的かな。というか当たり前の反応。
でも違う。
何故か?
んー…まあ………慣れ?
「まず初めにここはあなた方が暮らしていた世界とは異なります。ここはヴァストークという国です。そして私はこの国の第一王女、ヴィーカと申します」
クラス全員で、は?と口をポカーンと開けた。
「そしてこの国、いえこの世界は魔王という脅威に脅かされています。あなた方にはその魔王を討伐していただきたいのです」
「魔王…なにそれ」「え、もしかしてこれ現実…」「いや…帰りたい」「ふざけんな」
だんだんと理解が追いついてきたクラスメートたちが口々につぶやく。
そして声を揃えて叫ぶ。帰らせろ、と。
無理だなぁ…多分。
王女と名乗った女性は申し訳なさそうに眉を下げる。
「すみません…それは出来ないのです…こちらの事情で世界を渡る転移魔法は多大な魔力が必要で…魔王討伐が叶えば奪った魔力でお返しすることが可能なのです」
…ほらね、確か500年近く魔力をため続けて出来る魔法なんだよ…だから帰るためには魔王から魔力をぶんどるしかない。という訳。
「この世界のために、どうかよろしくお願い致します」
多分こんな美少女に頭を下げられて落ちない男はいないと思う。
「………………………………………わかり、ました」
ほらな、って隣から聞こえた気がするぞ。
嫌な予感がして隣を見る。
声の主は徹。
そしてクラスのリーダー的なこいつがやるといえば…
「………………………俺も…………………やるよ………」
うん、こうなるわ。
戸惑いながらも帰る方法が1つしかないという事を聞かされ、その1つに縋るしか無くなってしまった。
ということで俺を除くクラス全員が承諾した。
----------------------------------
本当に少しですが加筆修正しています💦
1日の授業がすべて終わり担任の気の抜けた声と共に学校が終わる。
部活動に入ってる生徒はそのまま支度をし、入ってないものは帰宅の支度をする。
かく言う俺は一応部活入ってるから支度してるよ?あー…めんどくせぇ…。どうして部活というものはこうもめんどくさいものなのか…
そして第一号の帰宅者が教室から出ようとした瞬間、下から目を開けていられないような光が放射された。
俺は、いや俺達は耐えきれないとばかりに目を瞑る。
そして急激に意識が遠くなる。
あ、やな予感しかしねぇ。
意識が闇に浸かる前、俺は冷や汗をかいた。
さて目を覚ますとあら不思議。まるで中世の王城のような場所に寝てるではないですか。
重い体をなんとか支え、立ち上がる。
周りを見るとクラスメートもいてまだ寝てるやつもいれば目が覚めたやつもいるようだ。目を覚ましている者は皆同じような顔をして座り込んでいる。
困惑した表情だ。当たり前だ。周りの景色が一変しているのだから。
数分もした後に全員が目を覚まし頭を捻っている。
「どうも、勇者の方々こんにちは」
混乱に満ちた空気がクラスメートの中で流れている中静かで凛とした声が響いた。
声の方向へと顔を向けるとそこには超絶美人でモデル顔負けのスタイルをもつドレス姿の女性がいた。歳は20歳くらいだと思う。そしてその周りにはその女性を守るようにして立つ者達が数名。
うん。目の保養。
「勇者?」「は?なにそれ」「てかここどこ」「え、城?(笑)」「夢じゃね?」
まだ現実感がないクラスメートは顔を見合わせてる。
ちなみに俺は1人だと寂しいやつなので幼馴染みでクラスのまとめ役でもある笹倉 徹の隣に立っている。おい、誰だチキンとか言ったやつ!!
「…なぁ蒼涼、これ夢か?」
気の抜けたような表情をしながら呟く徹に首を振りながら答えてやる。
「…残念ながら夢じゃないと思うぞ」
徹に腹パンしてやる。
「いっ……おい!」
「な?夢じゃない」
「あ、確かに」
リアルな痛みとともに現実だと認めたようだ。
しかし異様に俺が落ち着いて状況判断が出来てることに疑問をもつ人もいるのではないか。
まあ普通なら徹のような反応かその他のクラスメートの反応が一般的かな。というか当たり前の反応。
でも違う。
何故か?
んー…まあ………慣れ?
「まず初めにここはあなた方が暮らしていた世界とは異なります。ここはヴァストークという国です。そして私はこの国の第一王女、ヴィーカと申します」
クラス全員で、は?と口をポカーンと開けた。
「そしてこの国、いえこの世界は魔王という脅威に脅かされています。あなた方にはその魔王を討伐していただきたいのです」
「魔王…なにそれ」「え、もしかしてこれ現実…」「いや…帰りたい」「ふざけんな」
だんだんと理解が追いついてきたクラスメートたちが口々につぶやく。
そして声を揃えて叫ぶ。帰らせろ、と。
無理だなぁ…多分。
王女と名乗った女性は申し訳なさそうに眉を下げる。
「すみません…それは出来ないのです…こちらの事情で世界を渡る転移魔法は多大な魔力が必要で…魔王討伐が叶えば奪った魔力でお返しすることが可能なのです」
…ほらね、確か500年近く魔力をため続けて出来る魔法なんだよ…だから帰るためには魔王から魔力をぶんどるしかない。という訳。
「この世界のために、どうかよろしくお願い致します」
多分こんな美少女に頭を下げられて落ちない男はいないと思う。
「………………………………………わかり、ました」
ほらな、って隣から聞こえた気がするぞ。
嫌な予感がして隣を見る。
声の主は徹。
そしてクラスのリーダー的なこいつがやるといえば…
「………………………俺も…………………やるよ………」
うん、こうなるわ。
戸惑いながらも帰る方法が1つしかないという事を聞かされ、その1つに縋るしか無くなってしまった。
ということで俺を除くクラス全員が承諾した。
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本当に少しですが加筆修正しています💦
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