幽霊祓い

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第3章 ゴースト・キング編

第204話 魑忌

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「秘伝雷電閃か。悪くない」

「跡牢・・・?」

「いいや、違う。我の名は魑忌ちきだ。さて、戦いを続けようか」

「雷術ッ!?」

「遅いな。その程度のスピードで我に抗おうとするとは、愚かなり。忌術・忌忌大典きじゅつ  ききたいてんッ」

俺は真空波のようなものによって吹っ飛ばされた。そんな中、魑忌の背後を取る影が。

鳩術・九龍鳩はとじゅつ  くりゅうばとッ」

「その程度の術で我を倒せるとでも?忌術・忌極瞬天殺きじゅつ  しきょくしゅんてんさつッ」

魑忌は新木に対して、至近距離で黒い玉を放った。新木は瞬時に刀でその黒い玉を受け止め、弾き飛ばした。

「さすがは、鳩術の継承者。我の攻撃を瞬時に防ぐとは・・・」

「はぁー、俺はここで長居したくないんだ。ここで長居すると色々と面倒なんでね。解放・鳩之時雨時フォルボース  はとのしぐれどき

新木の刀が光り輝く。新木は刀を構え、魑忌との距離を詰めた。

忌術・疏刻纏楼きじゅつ  しょこくてんろう

新木と魑忌の姿が消した。


その頃、疏刻纏楼内では・・・


「・・・ここは」

「ふふふっ、ここでは術の使用が不可能となる」

「ふーん、俺にはあまり関係ないかな」

俺は魑忌へと向かっていった。魑忌が腕を降った。その瞬間、俺は全身に切れ傷を負った。

「ほぉ、その程度で耐えたか」

「俺がこの程度で済んだのは、鳩之時雨時を使用していたからだ。使用していなければ、体真っ二つになっていた。この攻撃からみるに、お前、階級は真だな?」

「その通り。さて、次で仕留めるとしよう」

そう言って、魑忌は手を構えた。すると、小さな黒い玉が現れ、少しずつ大きくなり始めた。あの攻撃、かなり威力が高いな。

天莫てんばくッ」

疏刻纏楼が解け、俺と魑忌は街の上空に放り出された。

「もう遅いッ」

魑忌の手から黒い玉が放たれた。
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