幽霊祓い

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第1章 日本旋廻 恐山決戦 前編

第64話 You traitor

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「馬渕さん、どうしてここに?あ、助けに来てくれたんですか?ありがとうございす」

「何を勘違いしている?俺はお前を殺しに来ただけで、助けになんて来てねぇよ。そのために邪魔なやつを祓っただけだ」

「殺しに来た・・・?」

「あぁ、凪澤の命令でな」

「な、凪澤?ちょ、何を言ってるんですか、馬渕さん。凪澤の命令って」

「信じられないか?俺は初めから凪澤の仲間だ。GEAにお前が入ってくる前からな」

「凪澤の仲間・・・」

「もういい、そんだけ現実を受け止めれねぇなら、身をもって受け止めろッ!!」

次の瞬間、僕の目の前に蛇が現れた。馬渕さんの術か?早い、早すぎる!!ダメだ、殺られる。こんなとこで終わるのか、僕は・・・

雷術・雷恐らいじゅつ  らいきょう

蛇が一瞬にして消えた。

「ら、雷翔・・・」

「大丈夫か、優牙。嫌な予感がして戻ってきてみれば的中か。馬渕、あんた凪澤側の人間だったのか・・・」

「馬渕さんだろ、凪澤の犬よ」

「何だァとッ!!」

「チッ、邪魔が入ったか。俺はさっさと青山  優牙を殺したかったんだがな」

「なんだ?逃げるのか?俺の雷術がそんなに怖いか?」

「犬よ、あまり調子に乗るなよ。所詮、お前は凪澤のもとで騙され、生きていた存在。GEAに入れてもらったからと言って調子に乗っていると痛い目みるぞ?」

「ごちゃごちゃ言わねぇでさっさとかかってこいよ、裏切り者」

「仕方ないね、蛇術・大樹丸へびじゅつ  だいじゅうまる

辺りの木が蛇へと変わり、こちらに伸びてきた。

蒼天術・拳そうてんじゅつ  けんッ」

雷術・雷雷風水らいじゅつ  らいらいふうすいッ」

「では、君たちがそいつらの相手をしている間に俺はひかせてもらうよ。一つだけ言っておくなら、君たちが、俺たちに勝つことはない。それは確定していることだ」

そう言って、馬渕さんは逃げて行った。大樹丸を倒し、僕と雷翔は再び山の中を走り出した。まさか、師帝の1人が裏切り者だったとは・・・。
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