幽霊祓い

akade

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第1章 日本旋廻 明通トンネル編

第35話 明通トンネル

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9月4日。明通トンネルにて、凪澤の助手である佐神  雷翔と改造霊一体が確認されたため、篠崎  真奈が対処へと向かう。

待って、よくよく考えたら私、1人で倍の量の相手を倒さないといけないの?それだったら私、不利じゃない?そもそも、改造霊はよしとして、もう1人の佐神って一体何者よ。術使いかなぁ。青山君も赤石君も重傷を負って眠ったまま、もうそろそろ1ヶ月が経ちかけてるし。この前だって、祓い師になったばっかりの子が虹の大橋の任務を任されて亡くなったって聞いたし。GEAも人が足りてないのは分かるけど・・・。なんだかんだ言ってGEA側って結構ピンチなんじゃない?独り言をブツブツと言いながら走っていると、明通トンネルの前に着いた。トンネルの前には佐神と思われる人物と改造霊らしき存在がいた。

「あんたら、佐神と改造霊であってる?」

「女の祓い師か?えぇのぅ、えぇのぅ」

「ジキット、勝手に喋るな。おい、女。ここに来たのは、お前だけか?」

「そーだけど?私1人でここに来た。なのに、2対1だよ?私、どう考えても不利だよね?」

「女、ここの主霊・司斎司括しさいしかつはもう我々が回収済みだ。このまま諦めて帰るなら生かしてやろう。さぁ、どうする?」

「佐神は女に甘いよなぁ。それも死んだ姉貴のッ!?」

ジキットがそう言いかけた瞬間、姿を消した。いや、消したんじゃない、佐神に祓われた。

「姉貴の事を口に出すな、幽霊の分際で」

「へ~、あんた、よっぽど姉貴さんのことが好きだったのね。かよ」

「今、なんて言った?」

「聞こえなかった?って言ったんだよ。シ!ス!コ!ン!」

「よし、クソアマァ、生きて帰すのはなしだ。今、ここで殺してやるよ」
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