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第4章 聖女の近侍、ラネル

40,今度こそ

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「こんにちはクラリスさん。」



「タツシさん! 会えてうれしいです!」



「ちょっと、なにやってるんですかクラリス様。」



 クラリスがタツシに抱き着こうとしたのか手を広げて走っていくのをラネルが後ろから引き止めた。



(クラリスさん、今日パーティーか何かあるのかな? すごい綺麗なドレス着ているな。まるでどこかの令嬢……どころか王女様みたいな感じだよな。)



 クラリスは淡い黄色の生地にところどころ金色の糸で刺繍のしてある豪華なドレスを着ていた。ウエストの細さが良く出ている。

(あの服の上から施術……できるのかな?)



「あっ……ごほっ……失礼しました。あ、あの、もう私肩がガッチガチで……」



「そうですよね。さっそく施術しましょう。あの、そのドレスに皺が付いてしまうかもしれませんけど、着替えなくて大丈夫ですか?」



「私服ですから! 大丈夫です!」

(こんな高そうな私服絶対ないでしょ……)



 そう言っていつもの施術が始まった。



 ラネルはそれをじっと見守る。



 今回はクラリスの状態があまりにもひどく、そもそもラネルに構っている暇はないようだ。



「ラネルさん、スライムのマッサージでよければ始めます?」



「ええ、お願いします。」





(確か使い魔に変なことされても訴えれるはず! 私が自分からそういうことをしなければいいだけの話よね。)



 前にラネルはスライムを自分から乳首やクリトリスに誘ってしまったため今回こそは何もしないと心に誓う。



 そしてラネルは用意されたスライムのベッドに寝た。



 しかし、今回もしっかり媚薬入りのティーを飲んでしまっているのだ。



 彼女の体は次第に火照ってくる。



(だっダメ! 今回はしっかりしないと! 早くちゃんと証拠を上げないとクラリス様が危ないわ!)



 今回は再び映像を撮る魔道具も用意してあるからなんとか証拠をつかみたいと考えるラネル。



 そのまま30分が経過したころ。



「はぁ、はぁ、はぁ………っ……」



 スライムは普通にマッサージしているだけである。太ももをマッサージする回数が多いのは単なる偶然だろう。上半身のふくらみの近くも重点的にマッサージしているようだがそれも偶然に違いない。



 しかしラネルはそれだけでかなりやられていた。





「それじゃあ今からスライムのマッサージにしますからね~」



「タツシさん、あの、私なんだか最近太ももも凝っていて……」



「え? そうなんですか? じゃあそっちも診ましょう」





 タツシとクラリスのやり取りはもはや全くラネルの耳に入っていない。



(ダっダメ!! 自分で触ったらタツシ様の悪事を証明できない……)



 未だ律儀にタツシのことを様付けで呼んでいるあたり立派な侍女だと言えよう。



 その立派な侍女は顔を真っ赤にして股から透明な液体を分泌しているが。





 さらに20分後。



「それじゃあ、今度こそスライムのマッサージしますからね~」



「はい……」



 タツシはスライムにマッサージを任せ、ラネルの方へ歩いていく。



「どうですかラネルさん、だいぶ体はほぐれましたか?」



「は、はい! もう大丈夫そうです。あの、スライムさんのマッサージを止めていただいてもいいですか?」



「構いませんけど、どうかしましたか?」



「あっあの、いえ、別に大した理由はないんですけど……」



「そうですか。ではいったん止めましょう。」



 そういってタツシはスライムのマッサージを止めた。



「ラネルさん、クラリスさんがあまりにもいつも様態がひどいので、すこしマッサージの練習してみませんか?」



「え?」



「ほら、ラネルさんも多少マッサージできた方がクラリスさんがひどいときにも便利でしょう?」



「そうですね……」



「じゃあ、まずは自分の体でやってみましょう。では、まずお腹ですかね。少し手をお借りします。」



 そういってタツシはラネルの手をおなかの辺りに持ってくる。



「ええと、この辺……ここです。ここをぐっと押してください。」



「こ、こうですか……?」



 ラネルはタツシに言われたところをぐっと押した。



「あっ♡」



「きもちいいですか?」



「えっ? あっいや、別にそんなことは……」



 まさか秘密のツボを自分で押せるとは思っていなかったラネル。



 想像以上の快感に、完全に戸惑っていた。



「気持ちよくないですか? では連続で押してみてください。」
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