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第4章 聖女の近侍、ラネル
39,やられた
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ラネルは深夜の王都を歩く。
(ああ……まだアソコがじんわり温かい……)
微妙に股がうずくのを感じながら足早に歩いていく。
しばらく歩くと冷静になりふと気が付いた。
(あ! 待って! あんなの立派な犯罪じゃ……私、タツシ様を捕まえようとしてたのに……)
すっかり目的を忘れてしまっていたラネル。
(そんな……気持ちよくされて忘れるなんて……。でも、タツシ様が私に変なことをしたからこのまま憲兵団の精神鑑定師のところに行けば証拠になるはず……!)
ラネルはすぐさまそっちに向かった。
「すみません! わいせつ行為をされてしまって……」
「まあ! 大変! すぐに鑑定士をお呼びしますね! こちらへどうぞ!」
ラネルはニヤリと笑いながらその部屋へ向かった。
(これでタツシ様の悪事も終わり! クラリス様との縁もプッツン! あ、でも私がマッサージ受けられなく……って、そんなのどうでもいいじゃない!)
性的な暴行を受けた者の精神的な傷をえぐらないため、特に何も聞かずに鑑定してくれる。
「では、この魔法陣の上に立ってくださいね。すぐ終わりますから。」
スタッフもみな女性だ。
ラネルは魔法陣の上に立った。精神鑑定師と思われる人が何やら呪文を唱えている。
しばらくすると魔法陣が黄色く光った。
「あれ? 黄色ですね。すみません、あなた、本当にわいせつ行為を受けましたか? この鑑定はかなり高い精度を持つものなので少しでもあなたの心に傷があれば必ず検知できるのですが……。
黄色ということは、性的な行為は行ったのでしょうけど、それも同意ではありませんか?」
「い、いやっそんなはずは……わたし無理やり……」
ここで思い出した。
『「これ中から同時にやると効果が倍増するので中にも手を入れますけどいいですね?」
「はい! 大丈夫です! お願いします!……ああ♡」』
(ぐっ……タツシ様、狡猾な………)
これが原因で精神鑑定師に同意したものとみなされてしまった。
もちろん同意してしまってもそれが何らかの誘導や催眠の影響であれば当然あとから絶望的な恐怖が襲ってくる。
それでもしっかり相手に罪を問えるのだが今ラネルの中にある感情は怒りとわずかな性的興奮でしかない。
それ故まったく相手を罪に問える状態ではないのだ。
「す、すみません、ご迷惑おかけしました!!!」
「いいえ、また何かあったらすぐにでも来てください。」
ラネルは走って建物から出るとそのまま急いで神殿横の住まいに帰った。
(くっタツシ様は勇者のくせしてなんとも卑怯な……次こそ絶対に……)
そう思いつつも、どこかタツシに罪がないと判断されて安心しているようなラネル。
その日はそのまま安眠した。
(ああ……まだアソコがじんわり温かい……)
微妙に股がうずくのを感じながら足早に歩いていく。
しばらく歩くと冷静になりふと気が付いた。
(あ! 待って! あんなの立派な犯罪じゃ……私、タツシ様を捕まえようとしてたのに……)
すっかり目的を忘れてしまっていたラネル。
(そんな……気持ちよくされて忘れるなんて……。でも、タツシ様が私に変なことをしたからこのまま憲兵団の精神鑑定師のところに行けば証拠になるはず……!)
ラネルはすぐさまそっちに向かった。
「すみません! わいせつ行為をされてしまって……」
「まあ! 大変! すぐに鑑定士をお呼びしますね! こちらへどうぞ!」
ラネルはニヤリと笑いながらその部屋へ向かった。
(これでタツシ様の悪事も終わり! クラリス様との縁もプッツン! あ、でも私がマッサージ受けられなく……って、そんなのどうでもいいじゃない!)
性的な暴行を受けた者の精神的な傷をえぐらないため、特に何も聞かずに鑑定してくれる。
「では、この魔法陣の上に立ってくださいね。すぐ終わりますから。」
スタッフもみな女性だ。
ラネルは魔法陣の上に立った。精神鑑定師と思われる人が何やら呪文を唱えている。
しばらくすると魔法陣が黄色く光った。
「あれ? 黄色ですね。すみません、あなた、本当にわいせつ行為を受けましたか? この鑑定はかなり高い精度を持つものなので少しでもあなたの心に傷があれば必ず検知できるのですが……。
黄色ということは、性的な行為は行ったのでしょうけど、それも同意ではありませんか?」
「い、いやっそんなはずは……わたし無理やり……」
ここで思い出した。
『「これ中から同時にやると効果が倍増するので中にも手を入れますけどいいですね?」
「はい! 大丈夫です! お願いします!……ああ♡」』
(ぐっ……タツシ様、狡猾な………)
これが原因で精神鑑定師に同意したものとみなされてしまった。
もちろん同意してしまってもそれが何らかの誘導や催眠の影響であれば当然あとから絶望的な恐怖が襲ってくる。
それでもしっかり相手に罪を問えるのだが今ラネルの中にある感情は怒りとわずかな性的興奮でしかない。
それ故まったく相手を罪に問える状態ではないのだ。
「す、すみません、ご迷惑おかけしました!!!」
「いいえ、また何かあったらすぐにでも来てください。」
ラネルは走って建物から出るとそのまま急いで神殿横の住まいに帰った。
(くっタツシ様は勇者のくせしてなんとも卑怯な……次こそ絶対に……)
そう思いつつも、どこかタツシに罪がないと判断されて安心しているようなラネル。
その日はそのまま安眠した。
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