妄想日記6<<EVOLUTION>>

YAMATO

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Chapter8(がむしゃら編)

Chapter8-⑩【約束 × No title】後編

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次に会員になっているジムへ向かった。
「退会の手続きをお願いします。」
フロントの女性に伝える。
「本日付けで宜しいですか?」
「はい。」
「畏まりました。
ただ今月は会費が引き落とし済みですので、今月一杯は利用可能です。
本日はどうしますか?」
サインをした書類を渡すと、女性が聞いてきた。
「だったら最後に使わせてもらおうかな。」
シオンはキーを貰うと、ロッカー室へ入る。
火照った身体が筋トレを欲していた。
ぴったりフィットした黄色いタンクトップに同色のスパッツを合わす。
ここでは浮くだろうが、もう二度と来ない。
シオンはジュースの紐を結ぶと、ウェイトエリアを目指した。
 
「あれっ、シオン、その格好どうしたの?
露出が激しくないか。
チンコ透けてるぞ。」
顔見知りのスタッフが寄ってきた。
クラブで何回か顔を合わせている訳知りの奴だ。
以前のシオンは目立つ事を極端に嫌っていた。
大きめのTシャツにだぼだぼの短パンがここでの正装だ。
「ああ、ツグム。
世話になったな、今日で退会するよ。」
ツグムの視線が股間に向けられ、固さが増していく。
「他に移るのか?」
「ああ、もっと上を目指してみようかと思ってな。」
完全に勃起していた。
「そっ、そうか…。
だよな、ここじゃあ30キロのダンベルしかないし。」
「退会理由もダンベルが物足りないと書いたよ。」
下半身に力を入れると、スパッツが持ち上がる。
「が、ガタイも一回りデカくなってないか?
いつもダブダブのシャツ着てたから、気付かなかったのかな?」
「まあな。筋肉の質も見た目も向上するジムを知ってさ。
本格的なトレーニングに変えてみようかと。
そこなら食事もプロテインも指導してくれるんだ。
まあ、金は掛かるみたいだけど。
仕事も変えて、筋トレ中心の生活にトライしてみるんだ。」
「だよな、俺も職変しようかな。
ここじゃモチベーションも上がらないし。」
「だったら良いジム紹介してやろうか?
俺もそこで勤めるんだ。
ここで爺さん、婆さんの相手してるより、刺激があるぞ。」
「マジか、ちょい詳しく聞かせてくれ。」
ツグムは手を引くと、カウンセリングルームと札のある部屋へ導いた。
 
ツグムは『使用中』に札を変更すると、鍵を閉めた。
「どっから話していいのかな?」
ワタルの店、山下のジムと話し出したら切りがない。
「その前に、咥えさせろよ。
お前が先に挑発したんだからよ。
筋肉だけじゃなくて、マラもデカくなってないか?
おい、そのジムってペニス増強もしてくれるのか?」
跪いたツグムがスパッツに手を掛けた。
初めてクラブでツグムと話した日を思い出す。
ジムのスタッフだが、話をした事はない。
上半身裸でハーネスをしているツグムは注目を浴びていた。
フロアの中心で堂々と踊っている。
シオンはライトの届かない隅でツグムを見続けた。
下着のモデルもしているツグムはゲイの間では有名人だった。
冴えないシオンには高嶺の花だ。
 
 
(つづく)
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