頭の上に現れた数字が平凡な俺で抜いた数って冗談ですよね?

いぶぷろふぇ

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2.白田君の言うことにゃ

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「ふ~ん、なるほどねぇ」

 こんな馬鹿みたいな話をして、絶対クラスのみんなにまで知られてとんだ思考の人間だなんて思われて、俺の高校生活もここで終わりかなんて思っていたのに、イケメン君の反応はなんだかとっても楽しそう。あれ? ちょっと拍子抜けだ。こんなにスムーズに受け入れられるような話題じゃないはずなんだけど?

「こんな話信じるの?」

「ん?まぁそりゃ、佐藤君の言う事だしね」

 学年一人気のイケメン君改め白田君は、中身まで素晴らしかったらしい。嘘だと疑わない、バカにしない、そして何よりこんな平々凡々なクラスメイトの名前まで覚えてくれている。
 すごい、イケメンってすごい。

「ねえ、今まで数字が0じゃなかった人ってどんな人なの?」

「う~ん、そうだなぁ。幼馴染とバイト先の先輩と、あとは弟かな。あ、弟って言っても義理の、なんだけどね!うちの母さん、再婚でさ。あ、でも今の父さんもめっちゃいい人で、弟も俺にはもったいないぐらいいい子なんだよ。……って、初めての会話で言う事でもないよね、ごめん」

 確実に言わなくていいことまで言った。初対面で親が再婚うんぬんなんて話さなくていいはずなのに、答えなきゃなんて思ったら余計な事まで出てきちゃった。話してるうちに、白田君の笑顔がなんだか冷たくなっていくような気がして、なんとかしなきゃなんて思ったら、つい。
 俺、なにか気を損ねるような事言ったかな。白田君の顔を見つめてみるけど、さっきみたいな嫌な感じはしない。
 気のせいだったのか……?

「……はやめにつぶすか」

「んっ?何か言った?」

 そんな風に考え込んでいた俺は、白田君がなんて言っていたかよく聞き取れなかった。でも、白田君はにこにこと何でもないよと言うばかりで、きっと独り言だったのだろうと自分を納得させた。イケメンでも独り言は漏れちゃうもんなんだなぁ。

「ねぇ、その数字が何を表してるか、俺わかったかも」

 白田君がまた楽しそうににこにこ笑う。えぇ~まじか。流石は白田君。俺が解けなかった(というか、解こうともしなかった)謎を、出会ったその日に、しかも俺の話からだけで解いてしまうだなんて。

「えっ!?ほんと!?なになに、教えてっ!」

「教えたいのはやまやまなんだけど、ちょっとここでは……」

 教室では話せない内容? と聞くと、白田君がこくりと頷く。驚いた、まさかそんなにも重大な話だったなんて。せっかく今すぐ聞けると思ったのに……。
 気にも留めていなかった謎の数字だけど、その意味が分かったと言われれば気になるものだ。

「もし、佐藤君が良ければだけど、放課後家に来ない?家だったら気兼ねなく話せるし」

 だから、そんな白田君の提案は、俺にとってまさに渡りに船で。

「行く行く!ありがとう白田君!」

 白田君は綺麗な顔で、やっぱりまたにこにこ笑った。
 浮かれた俺は、早く放課後にならないかな、なんてウキウキで考えてた。白田君があんなにもすごい数字なんだから、告白された回数とか好かれている人数とか、そんなものなのかもしれない。俺の予想を白田君は否定しなかった。ただくつくつと笑いながら、どうだろうねって言う顔も綺麗だった。

 馬鹿な俺は、それならこの場でもいいはずだとか、タレントが0だったのはどうしてか、なんて思いつかずに、白田君の部屋のベッドの上で押し倒されながら謎の答えを聞くことになるなんて知らなかった。
 まさか、白田君がずっと前から俺のことを知っていて、頭の上に現れる数字が、俺でオナニーした数を表しているだなんて知らなかったんだ。


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