不老不死ロリの国

木mori

文字の大きさ
上 下
24 / 89
第一章

第二十三話

しおりを挟む
「さっき、小学千年生とか言ってたけど、それって、小学一年生を冗談、いや大袈裟に千年と言ってるのかな?」

「そんなことないよ。そのまんまの意味で千年過ごしてるよ。あたしは小学千年生なんて長い感じがするから、どこかで聞いたことのある高校生と呼ぼうよって言ってるけど、誰も耳を傾けないよ。」

「そ、そうなのか。じゃあ、最上級生で、下にたくさん後輩がいるんだな。全然、じゃなくてあまり人を見かけなかったけど。」

「後輩なんていないし、人口も少ないよ。このあたりで出会う人は、吝奈ちゃんとキューリー夫人博士だけだよ。」

「そ、そうだよな。ハハハ。・・・。はあ。」
溜め息をついた昆太はさらに未解決の疑問を問うていく。

「箱子は享年何歳なんだ?」

「死んだ人扱いはひどいよ!何歳かはわからないけど、千歳をかなり超えてるような、そうでもないような。」

(ダメだな、これは。)
心で断定しつつも口には出さない昆太。

「千年も生きてるって、スゴいな。」

「そんなことないよ。みんなそれ以上生きてるし。そもそもみんな死なないし。」

「死なない?それって、もしや。」

「うん。不老不死だよ。ヤマンバ族、狼族、吸血鬼もみんな不老不死だよ。」

「そして誰も年を取らず、死ぬこともなく、幼いまんまということか。忌々しいお父さんとかはいるのか?」

「お父さん?なにそれ?お兄ちゃんと同類なのかな?」

「まさかここには女子しかいないんじゃ?」

「そうだよ。そんなの、当たり前じゃない。」

「ま、まさに不老不死のロリ妹だらけの桃源郷だ、ハーレムだ!」

「桃源郷?ハーレムって何?もしかして桃とか、ハムとかが出てくるパーティーのこと?それなら聞いたことがあるよ。都市にそんな施設があるって、朝田先生が言ってたよ。」
しおりを挟む

処理中です...