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レートの砂漠
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「いよいよだねえ、ミラルカ。レ-トの砂漠地帯だ。引き返すなら今だよ。ここは辛い旅になりそうだ」
「今さら何を? ファラこそ、この砂漠、年寄りにはきついかもね」
とミラルカがからかうように言って笑った。
「うるさいね。アレゾの宝を一人じめしようなんて下手な料簡はすてな」
お互いにくさしあっても今一人になるのは心細い。
仲間は皆砂漠を恐れて逃げ出し、今はたった二人っきりだった。
なんとなく目を合わせて苦笑した。
彼女らはレ-トの砂漠の入口まで来ていた。
「だけど仲間なんて薄情なもんさ。うまい汁だけ吸いつくしてさっさとおさらばなんてさ。たった二人になっちまったよ」
「いいじゃん、ファラ。もともと二人だったんだしね。あたしは嬉しい。大きな仕事が待ってると思うとね。さあ、行こうよ」
二人の乗った馬と食糧と水を積んだラクダが二頭の寂しい道ずれだった。
「場所は分かってるの? 当てもなく歩きまわるのはごめんよ」
ミラルカが聞いた。
「ああ、後ろに見えるノラの森から百キロの所にオアシスがある。わりと大きなオアシスでさ、そこには何百年も生きてるような魔法人が番をしてるそうだ。その番人に頼んだそうだよ。気むずかしい人なんだがね、アレゾは若い頃柄にもなく魔道をかじった事があって気に入られて宝を隠す事が出来たってさ」
「へえ、あのおやじが魔道をね」
ミラルカは超自然とは縁のなさそうな厳しい偏屈なアレゾを思い出し笑った。
「おかしいかい」
「おかしいよ。生きてる時に知らなかった事を知るのはね。あたしにはただ厳しくてうるさいおやじって印象しかなかった。子分の中で特別に可愛がられた思い出もないし」
「だけどあんたの行く末の事を心配してた。読み書きもできない、お尋ね者の娘を誰が幸せにしてくれるのかって。ただ、乗馬や剣の腕がたつだけじゃ最後は知れてるさ」
「やめようよ、辛気臭い」
二人は黙って馬を進めた。生きる為の心配などした事はなかったのに、今は食べる事や寝る事の心配ばかりだった。二人ともにアレゾが死んでから初めて存在の大きさに気づいた。
珍しく砂漠の天気は穏やかで日ざしはきついが砂塵はおこらなかった。時々侵入者に警戒した砂ネズミや岩オオカミが様子を伺いに出てくる。彼らに害はない、それよりも岩サソリの攻撃が恐ろしい。
突然、砂にひび割れがして黒光りがする岩サソリの爪が飛び出した。とっさにファラは馬に鞭をくれて大きく踏みだした。かろうじてよけたもののバランスを失い、ファラは砂上に投げ出された。
「大丈夫?」
ミラルカは瞬時に岩サソリの爪を剣で切り離した。
驚いたサソリはまたもぞもぞと砂の中に帰っていった。
「ああ、びっくりしたよ。馬をやられちゃ元もこもないからね」
ファラは立ち上がったが、
「痛っ、ちくしょう。手をくじいちまった。これじゃあお宝を担いで帰れないよ」
と言った。
ファラは笑いながら馬に飛び乗ろうとし、何気なく後ろを振り返った。
「どうしたの。早く行こうよ」
「誰か来る。砂煙りが上がってるよ」
「本当だ。こんな場所で人を見るなんて。一体なんの騒ぎだろう?」
「ばかだねえ、ここに用といえばアレゾのお宝しかないじゃないか」
ファラとミラルカは顔を見合わせた。
背後から迫り来る一行はすぐに二人に追い付いた。
先頭には奇麗な顔だが無表情で強そうな騎士がいた。汗だくで喘いでいる高貴そうな男と、そして薄汚い格好をし、にやにやしている男がいた。3頭のラクダが荷を担ぎ、二人の従者がそれを連れていた。ファラは薄汚い格好の男に見覚えがあった。
デニスとかいう名の情報を売って稼いでいるチンケな男だと覚えていた。
どこかの島からやってきて、元は海賊だと自慢そうに言っていた。
アレゾが面白がってしばらく相手にしていた記憶がファラにはあった。
「そこの者、どこへ行く?」
と騎士が聞いた。
「あたしらは旅の者ですよ。ひょいと気まぐれからこんな砂漠に足を踏み入れちまったんで」
「そうかな、それにしてはラクダを連れ、ずいぶん大荷物ではないか」
「まあ、見逃してやってください。女二人の寂しい旅ですから」
ファラはにこりと笑って下手に出た。
「そうはいかん。名はなんと言う」
「人に名を聞くときは、自分から名乗ったらどうなの。それにあたしたちがどこからどこへ行こうとあんた達に何の関係が?」
短気なミラルカが叫んだ。
キースはミラルカをじろっと睨んだ。
「ほうこれは美しい。このような者は宮廷にもめったにおらぬ。のう、キース」
ダノン王弟がいやらしい目付きでミラルカを見た。
「御意。女、このお方はジユダ国の第二王位継承者、ダノン・ドッケン王弟にある。無礼は許さぬ」
「どこのどなただか知らないが、あたしらにかまうのはやめて!」
そう言ってミラルカはつんと横を向いた。ミラルカの怒気を含んだ瞳や、真っ赤に染めた短い髪の毛、革のショ-トパンツからすらりと出た足が一瞬にしてキースを捉えた。華奢な細い肩や、かわいいくせに粗暴な言葉がぽんぽんと飛び出す唇はキースの心を魅了した。
「ちょっと待って下さい、だんな。あっしはこの女達に見覚えがありますんで」
デニスが言い、ファラは顔をしかめた。
「何、本当か」
「ええ、この若いのはミラルカっていって、あのアレゾの娘でさあ。こっちの色っぽいのはファラといってアレゾの情婦ですよ。おいらは海賊だったんだが、昔ちょっとの間土地を荒らしていた事もあるんでさあ。海神ポセラに誓って間違いない」
「本当か」
「さあ、何の事です?」
とファラはとぼけてみせたが、ミラルカが、
「それがどうした!」
と叫んでしまった。
「ばかだねえ、この子は」
ファラははーっとため息をつく。
キースは愉快そうに笑った。
「デニス、でかしたぞ。どうやらここにアレゾの財宝が隠されているのは本当らしいな」
「だから言ったでしょう」
デニスはにやにやと自分の勝利を噛みしめた。
うまく伯爵一行がお宝を手に入れれば、デニスは情報料としていくばくかの金が手に入るはずだった。
「キース、この者達を捕まえろ。道案内にするのだ」
ダノンが命令した。
それよりも速くファラはダノンに斬りかかり、ミラルカの馬がキースの馬に一蹴入れた。ダノンはうろたえて剣を取り落とし、キースはミラルカの攻撃を避けダノンの前に出た。従者が慌ててダノンを後ろに庇った。
デニスは相変わらずにやにやしながら見ている。
キースの剣はファラの攻撃をものとせず、軽やかな足取りで馬を移動させる。
ミラルカは背後からキースに剣を突き出した。
それも気配で避け、ふりむきざまにキースはミラルカに真っ向から打ち下ろした。
ミラルカが一瞬速く踏み込む。
「しまった!」
真っ向から打ったものの、ミラルカが踏み込まなければ、キースは紙一重でかわすつもりだったのである。
ミラルカの額から頬は斜めに裂け、血が噴き出した。
「今さら何を? ファラこそ、この砂漠、年寄りにはきついかもね」
とミラルカがからかうように言って笑った。
「うるさいね。アレゾの宝を一人じめしようなんて下手な料簡はすてな」
お互いにくさしあっても今一人になるのは心細い。
仲間は皆砂漠を恐れて逃げ出し、今はたった二人っきりだった。
なんとなく目を合わせて苦笑した。
彼女らはレ-トの砂漠の入口まで来ていた。
「だけど仲間なんて薄情なもんさ。うまい汁だけ吸いつくしてさっさとおさらばなんてさ。たった二人になっちまったよ」
「いいじゃん、ファラ。もともと二人だったんだしね。あたしは嬉しい。大きな仕事が待ってると思うとね。さあ、行こうよ」
二人の乗った馬と食糧と水を積んだラクダが二頭の寂しい道ずれだった。
「場所は分かってるの? 当てもなく歩きまわるのはごめんよ」
ミラルカが聞いた。
「ああ、後ろに見えるノラの森から百キロの所にオアシスがある。わりと大きなオアシスでさ、そこには何百年も生きてるような魔法人が番をしてるそうだ。その番人に頼んだそうだよ。気むずかしい人なんだがね、アレゾは若い頃柄にもなく魔道をかじった事があって気に入られて宝を隠す事が出来たってさ」
「へえ、あのおやじが魔道をね」
ミラルカは超自然とは縁のなさそうな厳しい偏屈なアレゾを思い出し笑った。
「おかしいかい」
「おかしいよ。生きてる時に知らなかった事を知るのはね。あたしにはただ厳しくてうるさいおやじって印象しかなかった。子分の中で特別に可愛がられた思い出もないし」
「だけどあんたの行く末の事を心配してた。読み書きもできない、お尋ね者の娘を誰が幸せにしてくれるのかって。ただ、乗馬や剣の腕がたつだけじゃ最後は知れてるさ」
「やめようよ、辛気臭い」
二人は黙って馬を進めた。生きる為の心配などした事はなかったのに、今は食べる事や寝る事の心配ばかりだった。二人ともにアレゾが死んでから初めて存在の大きさに気づいた。
珍しく砂漠の天気は穏やかで日ざしはきついが砂塵はおこらなかった。時々侵入者に警戒した砂ネズミや岩オオカミが様子を伺いに出てくる。彼らに害はない、それよりも岩サソリの攻撃が恐ろしい。
突然、砂にひび割れがして黒光りがする岩サソリの爪が飛び出した。とっさにファラは馬に鞭をくれて大きく踏みだした。かろうじてよけたもののバランスを失い、ファラは砂上に投げ出された。
「大丈夫?」
ミラルカは瞬時に岩サソリの爪を剣で切り離した。
驚いたサソリはまたもぞもぞと砂の中に帰っていった。
「ああ、びっくりしたよ。馬をやられちゃ元もこもないからね」
ファラは立ち上がったが、
「痛っ、ちくしょう。手をくじいちまった。これじゃあお宝を担いで帰れないよ」
と言った。
ファラは笑いながら馬に飛び乗ろうとし、何気なく後ろを振り返った。
「どうしたの。早く行こうよ」
「誰か来る。砂煙りが上がってるよ」
「本当だ。こんな場所で人を見るなんて。一体なんの騒ぎだろう?」
「ばかだねえ、ここに用といえばアレゾのお宝しかないじゃないか」
ファラとミラルカは顔を見合わせた。
背後から迫り来る一行はすぐに二人に追い付いた。
先頭には奇麗な顔だが無表情で強そうな騎士がいた。汗だくで喘いでいる高貴そうな男と、そして薄汚い格好をし、にやにやしている男がいた。3頭のラクダが荷を担ぎ、二人の従者がそれを連れていた。ファラは薄汚い格好の男に見覚えがあった。
デニスとかいう名の情報を売って稼いでいるチンケな男だと覚えていた。
どこかの島からやってきて、元は海賊だと自慢そうに言っていた。
アレゾが面白がってしばらく相手にしていた記憶がファラにはあった。
「そこの者、どこへ行く?」
と騎士が聞いた。
「あたしらは旅の者ですよ。ひょいと気まぐれからこんな砂漠に足を踏み入れちまったんで」
「そうかな、それにしてはラクダを連れ、ずいぶん大荷物ではないか」
「まあ、見逃してやってください。女二人の寂しい旅ですから」
ファラはにこりと笑って下手に出た。
「そうはいかん。名はなんと言う」
「人に名を聞くときは、自分から名乗ったらどうなの。それにあたしたちがどこからどこへ行こうとあんた達に何の関係が?」
短気なミラルカが叫んだ。
キースはミラルカをじろっと睨んだ。
「ほうこれは美しい。このような者は宮廷にもめったにおらぬ。のう、キース」
ダノン王弟がいやらしい目付きでミラルカを見た。
「御意。女、このお方はジユダ国の第二王位継承者、ダノン・ドッケン王弟にある。無礼は許さぬ」
「どこのどなただか知らないが、あたしらにかまうのはやめて!」
そう言ってミラルカはつんと横を向いた。ミラルカの怒気を含んだ瞳や、真っ赤に染めた短い髪の毛、革のショ-トパンツからすらりと出た足が一瞬にしてキースを捉えた。華奢な細い肩や、かわいいくせに粗暴な言葉がぽんぽんと飛び出す唇はキースの心を魅了した。
「ちょっと待って下さい、だんな。あっしはこの女達に見覚えがありますんで」
デニスが言い、ファラは顔をしかめた。
「何、本当か」
「ええ、この若いのはミラルカっていって、あのアレゾの娘でさあ。こっちの色っぽいのはファラといってアレゾの情婦ですよ。おいらは海賊だったんだが、昔ちょっとの間土地を荒らしていた事もあるんでさあ。海神ポセラに誓って間違いない」
「本当か」
「さあ、何の事です?」
とファラはとぼけてみせたが、ミラルカが、
「それがどうした!」
と叫んでしまった。
「ばかだねえ、この子は」
ファラははーっとため息をつく。
キースは愉快そうに笑った。
「デニス、でかしたぞ。どうやらここにアレゾの財宝が隠されているのは本当らしいな」
「だから言ったでしょう」
デニスはにやにやと自分の勝利を噛みしめた。
うまく伯爵一行がお宝を手に入れれば、デニスは情報料としていくばくかの金が手に入るはずだった。
「キース、この者達を捕まえろ。道案内にするのだ」
ダノンが命令した。
それよりも速くファラはダノンに斬りかかり、ミラルカの馬がキースの馬に一蹴入れた。ダノンはうろたえて剣を取り落とし、キースはミラルカの攻撃を避けダノンの前に出た。従者が慌ててダノンを後ろに庇った。
デニスは相変わらずにやにやしながら見ている。
キースの剣はファラの攻撃をものとせず、軽やかな足取りで馬を移動させる。
ミラルカは背後からキースに剣を突き出した。
それも気配で避け、ふりむきざまにキースはミラルカに真っ向から打ち下ろした。
ミラルカが一瞬速く踏み込む。
「しまった!」
真っ向から打ったものの、ミラルカが踏み込まなければ、キースは紙一重でかわすつもりだったのである。
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