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相談しましょう
しおりを挟む同棲生活も三ヶ月ほど経ち、生活に慣れてきた頃。
「…瑞樹?少し相談なんだが…。」
歯切れ悪く話す雅也さんの緊張が伝わり、つい悪い話かと身を固くする。身体中カチコチになっているのが分かる。
「悪い。そんな変な話ではないから心配するな。」
「は、はい。」
そう言われても拳の力は抜けなくて、雅也さんに苦笑いされてしまった。
「瑞樹のお母さんとお祖母さんの墓参りに行けないかと思ってな。結婚させて欲しいと頭を下げに行きたい。」
急に破壊力抜群の言葉を言われ、私は自分の顔が赤くなるのを感じた。堪らなく嬉しくて、だけど恥ずかしくて、俯くと、頬に手を添えられ無理矢理目線を合わせられる。少しずつスキンシップも増えてきたけど、この距離、全く慣れない。
「真っ赤だな。」
「…っ!雅也さんが急にそんな事言うから!」
よしよしと丁寧に頭を撫でられると、呆気なく許してしまう。優しく目を細められると心地良くて。私の母と祖母のことを大切にしようとしてくれていることが伝わり、胸がいっぱいになる。
「祖母のこと、考えてくれて嬉しいです。ありがとうございます。」
そっぽを向きながら伝えると、また無理矢理目線を合わせられ、微笑まれ、鼓動が速くなる。一歩距離を置こうとすると、ぐいっと腕を引かれ、あっという間に雅也さんの胸の中に閉じ込められる。
「うう…手加減してください。あ、そういえば、仕事は大丈夫なんです?飛行機で行かなきゃいけないんですが。」
「今は農閑期だから、時間も作りやすい。」
「じゃあ、今スケジュール調整しましょうか。」
私がタブレットの手帳アプリを開こうとすると、申し訳なさそうな顔をした雅也さんが制した。
「あー…瑞樹、あと一つ相談。」
雅也さんのもう一つの相談に、私は大いに悩む事になる。
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