【完結】三毛猫みぃのお家

たまこ

文字の大きさ
上 下
15 / 21

三毛猫みぃ 本当の家族 1

しおりを挟む

 サラの赤ちゃんは〈ココ〉と名付けられました。三毛猫みぃは、毎日忙しくココの世話をしています。みぃは、ココのことが可愛くて可愛くて仕方ありませんでした。



 みぃは、いつものように定位置である、リッキーのお家の屋根に、ピョンと飛び乗りました。


(リッキー!リッキー!)
(きょうはね、ココがわたしのこと、みていたの!)
(はじめてなの!うれしい!)


 ココは日々成長していきます。最近では、周りのことに興味を持つようになったようで目線がキョロキョロするようになりました。常にココの周りをウロチョロしているふわふわの三毛猫に、ココも興味を持ったようです。


(そうか)

 リッキーは優しい表情を浮かべ、頷きます。


(リッキーも、こっちのおうちのなかに、はいれたらいいのに)
(そしたら、ココのかわいいとこ、いっぱいみられるよ)

 みぃにとって、リッキーは大切な家族の一員です。リッキーがココの成長をなかなか見られないことを、みぃはもどかしく思いました。リッキーと一緒に、ココの世話ができたら、とっても素敵だと思えるのです。


(みぃのはなし、きけるだけで、じゅうぶん)
 リッキーは変わらず優しく微笑みました。みぃは、リッキーにココのことを全部知ってほしくて、ココの可愛いところを一生懸命話しました。話しながら、ココが歩けるようになったら、リッキーと、みぃと一緒にいっぱい遊ぼう、と心に決めました。それは、とってもキラキラした夢になりました。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結済み】破滅のハッピーエンドの王子妃

BBやっこ
児童書・童話
ある国は、攻め込まれ城の中まで敵国の騎士が入り込みました。その時王子妃様は? 1話目は、王家の終わり 2話めに舞台裏、魔国の騎士目線の話 さっくり読める童話風なお話を書いてみました。

【完結】落ちこぼれと森の魔女。

たまこ
児童書・童話
魔力が高い家系に生まれたのに、全く魔力を持たず『落ちこぼれ』と呼ばれるルーシーは、とっても厳しいけれど世話好きな魔女、師匠と暮らすこととなる。  たまにやって来てはルーシーをからかうピーターや、甘えん坊で気まぐれな黒猫ヴァンと過ごす、温かくて優しいルーシーの毎日。

きぼうのうた

ながい としゆき
児童書・童話
平成元年春から平成5年春まで旭川にある知的障がい児入所施設で広報を担当していた時に、地域の方たちに少しでも関心を持って手に取って読んでいただきたいとの想いから機関誌の表紙に独断で自作の詩を掲載していた。今思うと、よくお咎めがなかったなぁと不思議!あの頃は運動会や学園展のポスターを作ってみたり、道北愛護展で売り物の大根で招き猫を作って飾ったりと結構好き勝手にやらせてもらっていました(笑)

左左左右右左左  ~いらないモノ、売ります~

菱沼あゆ
児童書・童話
 菜乃たちの通う中学校にはあるウワサがあった。 『しとしとと雨が降る十三日の金曜日。  旧校舎の地下にヒミツの購買部があらわれる』  大富豪で負けた菜乃は、ひとりで旧校舎の地下に下りるはめになるが――。

【完結】魔法道具の預かり銀行

六畳のえる
児童書・童話
昔は魔法に憧れていた小学5学生の大峰里琴(リンコ)、栗本彰(アッキ)と。二人が輝く光を追って最近閉店した店に入ると、魔女の住む世界へと繋がっていた。驚いた拍子に、二人は世界を繋ぐドアを壊してしまう。 彼らが訪れた「カンテラ」という店は、魔法道具の預り銀行。魔女が魔法道具を預けると、それに見合ったお金を貸してくれる店だ。 その店の店主、大魔女のジュラーネと、魔法で喋れるようになっている口の悪い猫のチャンプス。里琴と彰は、ドアの修理期間の間、修理代を稼ぐために店の手伝いをすることに。 「仕事がなくなったから道具を預けてお金を借りたい」「もう仕事を辞めることにしたから、預けないで売りたい」など、様々な理由から店にやってくる魔女たち。これは、魔法のある世界で働くことになった二人の、不思議なひと夏の物語。

神社のゆかこさん

秋野 木星
児童書・童話
どこからともなくやって来たゆかこさんは、ある町の神社に住むことにしました。 これはゆかこさんと町の人たちの四季を見つめたお話です。 ※ 表紙は星影さんの作品です。 ※ この作品は小説家になろうからの転記です。

【奨励賞】おとぎの店の白雪姫

ゆちば
児童書・童話
【第15回絵本・児童書大賞 奨励賞】 母親を亡くした小学生、白雪ましろは、おとぎ商店街でレストランを経営する叔父、白雪凛悟(りんごおじさん)に引き取られる。 ぎこちない二人の生活が始まるが、ひょんなことからりんごおじさんのお店――ファミリーレストラン《りんごの木》のお手伝いをすることになったましろ。パティシエ高校生、最速のパート主婦、そしてイケメンだけど料理脳のりんごおじさんと共に、一癖も二癖もあるお客さんをおもてなし! そしてめくるめく日常の中で、ましろはりんごおじさんとの『家族』の形を見出していく――。 小さな白雪姫が『家族』のために奔走する、おいしいほっこり物語。はじまりはじまり! 他のサイトにも掲載しています。 表紙イラストは今市阿寒様です。 絵本児童書大賞で奨励賞をいただきました。

忠犬ハジッコ

SoftCareer
児童書・童話
もうすぐ天寿を全うするはずだった老犬ハジッコでしたが、飼い主である高校生・澄子の魂が、偶然出会った付喪神(つくもがみ)の「夜桜」に抜き去られてしまいます。 「夜桜」と戦い力尽きたハジッコの魂は、犬の転生神によって、抜け殻になってしまった澄子の身体に転生し、奪われた澄子の魂を取り戻すべく、仲間達の力を借りながら奮闘努力する……というお話です。 ※今まで、オトナ向けの小説ばかり書いておりましたが、  今回は中学生位を読者対象と想定してチャレンジしてみました。  お楽しみいただければうれしいです。

処理中です...