たとえばこんな、御伽噺。(2)

弥湖 夕來

文字の大きさ
5 / 18
ラプンツェルと村の魔女

‐ 4 ‐

しおりを挟む
◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆
 
「じゃ、わたし馬車の用意をしてくるから」
 カップに残ったお茶を飲み干すと、まだ食事を続けているライオネルを目に席を立つ。
「馬車の用意って、おい」
「言ったでしょ? 
 ここ、人手がないの。
 自分で乗っていく馬車くらい自分で用意しないと間に合わないの」
 言い置いてダイニングを出た。
「ヘレン小母さん、できてる? 」
 厩へ出る前に厨房へ降りるとアネットは声をかけた。
「できてますよ、嬢ちゃん」
 やや太り肉の料理女が傍に置かれた籠を手に取ると差し出した。
「ありがとう」
「ご隠居様は本当に甘いものが好きだからね。
 あたしからもよろしくって言っておいておくれ」
 料理女が声を張り上げた。
 
 その声を耳に厩に急ぐ。
 扉を開けると待っていたように馬が鼻を鳴らす。
 揃いであつらえた同じ色で同じ体格の馬のうちの一頭を引き出してアネットは荷馬車につなぐ。
 エントランスの前まで来ると食事を終えたライオネルが出てきていた。
「馬は乗れないけど、馬車は大丈夫なのか? 」
 御者台に座り手綱を取るアネットを目にライオネルが訊いてくる。
「うん、必要に駆られてね。
 ここ、馬も馬車も乗れないと何処にもいけないもの。
 でも荷馬車だけよ」
「退けよ、手綱はオレが取る」
 御者台に上がるとライオネルはひったくるようにアネットから手綱を取り上げる。
「でもっ…… 」
「普通、こういうのは男の仕事だろ? 」
 当然といわんばかりに言われて得意そうな笑みを向けられてはそれ以上何も言えず、アネットはおとなしく御者台の片隅に納まった。
「じゃぁ、お願いします。
 村までは真っ直ぐだから」
「昨日通ったあの村か」
「そう、広場の端の古いお家」
 言われるままにライオネルはゆっくりと馬車を走らせ始めた。
 
 視界にはちみつ色の光が時折よぎる。
 久しぶりに乗る屋根のない馬車の上は、移動と共に動く空気が短くなった髪を翻すのが気持ちいい。
 ずっと暗がりの中にいたから空の青さが目に染みた。
 道端の木々が枝を揺らし、鮮やかな青臭い匂いと共にかすかな花の香りを届けてくる。
 
 見事なほどに薔薇に囲まれた庭園も素敵だったけど、やっぱりこっちのほうが肌に合っている。
 
 アネットは緑色に染まりそうな空気を胸いっぱいに吸い込みながら、自然と笑みをこぼしていた。
「……やっぱり、お前こっちにいたほうがいい顔する」
 声に顔を上げるといつの間にかライオネルに顔を覗き込まれていた。
「癪だな…… 」
 少し悔しそうに呟かれる。
「なにが? 」
「そんな顔されると、これからお前を王都に連れて行きにくくなる」
 その言葉にアネットの胸がまた絞られた。
 
 ライオネルの言葉通りだ。
 
 ずっと傍に居たいと思った人と、ずっと一緒にいるためにはいずれこの地を離れなくてはいけなくなる。
 
 国王陛下の恩情で爵位と領地を手放さなくて済んだけど、どちらかを選ぶことにいつかはなるだろう。
 
「どんな顔しても連れてゆくけどな」
 いうと不意に啄ばむようなキスが頬に落とされた。
 
 ……なんだか。
 というか、明らかに王城を出てからライオネルの好意がエスカレートしたような気がする。
 
 これまではあの日以来、ずっと傍にはいてくれたけどダンスのエスコートとか必要に迫られた時意外は手も触れなかったのに。
 
 それは消して嫌悪感を催すものではなかったけど、人目もはばからずあからさまにとなるとさすがにバツが悪い。
 
 程なく馬車は粗末な人家の間に延びる道を通り抜け広場の一角で止まった。
 
 馬の足が止まると同時にライオネルは馬車を飛び降りるとすかさずアネットを抱き下ろす。
「大丈夫、一人で降りられるから」
 頬を桜色に染め、アネットは呟くように懇願した。
 いつものことだけど、領主の荷馬車が村に来たとわかると同時に馬車の回りは村の子供たちに取り巻かれている。
 その目が妙に気になって恥ずかしい。
 
「お帰り、アネット」
「お城どうだった? 」
 アネットのドレスの周りはあっという間に子供たちで取り巻かれた。
「駄目だよ。訊いちゃ。
 アネット、姉さんを亡くしたばかりなんだから」
 少し年上の子供の声がそれをたしなめる。
「お話はまた今度ね」
 荷台に積んでおいた菓子の入った籠を取り出しながらアネットは言うと、その場から逃げるように正面の建物に向かい、そのドアを叩いた。
 
「はい、どなた? 」
 地味な身なりをした年嵩の女が顔を出す。
「まぁまぁ、お嬢様! 」
 顔を見るなり女は大きな声をあげた。
「おばあちゃん! アネットお嬢様が来ましたよ! 」
 家の奥に向かって大声を張り上げた。
 
「どうぞ、おばあちゃん、ずっと待ってたんですよ」
 頭を下げて狭い室内へ招き入れる。
 正面の扉を入って直ぐにある、居間兼食堂に使われている部屋に通される。
 よろい戸だけの窓は開け放され柔らかな風が吹き抜けてゆくが、家の中全体に乾いた草の優しい匂いが漂っていた。
 その部屋の片隅、光の届かない一角に置かれた椅子に小さな人影を見出す。
 ほとんど子供としか思えないほどに小柄な老婆が、椅子に座ったままじっとこちらに視線を向けていた。
 
「お帰り、姫嬢ちゃんや」
 アネットの視線がそれを捉えると同時に人影が口を開く。
「ただいま帰りました。ばば様」
 アネットは軽く頭を下げる。
「姉様は残念だったね。
 わしらにはあまり縁のない娘だったが…… 
 こうして姫嬢ちゃんに似合いの連れ合いをあてがう役にだけは立ったわけだ」
 ぶつぶつと口の中で転がすように言う。
「で? そこのがそれかい? 」
 これはまた…… 
 とんでもないのを連れてきたね」
 アネットの背後に立つライオネルに鋭い視線を向けると同時に、老婆は息を吐く。
「そう? 
 お姉ちゃんよりましだと思うんだけど」
 アネットは確かめるようにライオネルに視線を向けると、首をかしげた。
「少なくとも今の状態じゃ、お姉さまみたいに王妃とか重圧の伴う立場にはならないはずだし」
「確かに、そうだろうね。
 わしが言っているのはそういう意味じゃないよ。
 まぁ、はねっかえりの姫嬢ちゃんなら大丈夫だと思うけどな…… 」
 又してもぶつぶつと言ったと思ったら不意にライオネルをにらみつけた。
「いいかい? 
 姫嬢ちゃんはわしらの大事なご領主さまだ。
 泣かせたり困らせたりするんじゃないよ」
 今度はその場にいた誰にでも聞き取れるほどはっきりとした声で言い放った。
「そんなことしたら、この婆が墓に入った暁には一生祟ってやるからな」
 唸るようにいう。
「まあまあ…… 
 おばあちゃん。
 お嬢様の選んだ方ですよ、そんなことにはなりませんって」
 傍に立っていた先ほどの女が慌ててとりなす。
「申し訳ありません。
 おばあちゃん、自分の孫以上に大切なお嬢様を盗られるような気がして気が気じゃないんですよ」
 慌ててライオネルに向かって頭を下げた。
「何しろ、大昔乳母としてお仕えしていた亡き大旦那様のお孫さんですから。
 自分のひ孫みたいに思ってるんです」
 女の言うとおりで、小さな頃この老婆には血の繋がった祖母以上に可愛がってもらった。
 アネットはそっと頷く。
「じゃぁね、おばば様」
「なんじゃい、久しぶりに顔を見せたと思ったら、もう帰ってしまうのか? 」
「ごめんなさい、長いこと留守にしていたからやることがいっぱいあって…… 
 暇ができたらまた来るから」
 引きとめようとする老婆の言葉にアネットが返事をする。
「ふん、わしよりその男のほうがいいというんじゃな」
 少し拗ねたように老婆は鼻を鳴らした。
「そこの男、何かわしに頼みごとができたらなるべく朝早く来るんだぞ。
 年寄りは朝が早いんじゃかなら」
 ライオネルをにらみつけ、老婆は言った。
「おばば様、これいつものブラウニー。
 沢山焼いてもらったから…… 」
 アネットは持ってきた籠を差し出す。
「お前さんが焼いたんじゃないのか? 」
 言葉だけは不服そうだけど、皺だらけの顔をうれしそうにゆがめて老婆は差し出された籠を受け取り早速中身に手を伸ばす。
「いつもすみません」
 女が頭を下げた。
「ううん、こんなことくらいしかできないし…… 
 じゃ、わたしたちはこれで…… 」
 アネットは首を横に振るとライオネルを促してそっと外に出る。
 
「いいのか? 」
 挨拶もそこそこに出てきてしまったことを後ろめたく思っているかのようにライオネルが背後を振り返る。
「うん、いつものことだから。
 おばば様暇をもてあましているから、こうでもしないと丸半日は放してくれないの。
 だけど甘いものに目がなくて、甘い焼き菓子でもあれば子供みたいに他の事忘れてしまうから。
 忙しい時にはそうしてくださいって、村長の奥さんが言ってくれてるの…… 
 って、きゃっ…… 」
 言いかけたところをいきなり馬車に抱き上げられる。
「あのね、レオさま。
 だから一人でも乗れるから…… 」
 抱えあげられたままわずかに後ろを振り返って、アネットは戸惑いながら言う。
「気にするなよ。俺がそうしたいだけなんだから」
 言いながらライオネルは馬車に乗り込むと手綱を取る。
「あ、じゃぁ。
 このまま真っ直ぐに村の外に向かって」
 馬の鼻先を戻そうとするライオネルの手綱を制してアネットは言う。
 
 村を抜け、しばらく行った先には牧草地が広がっている。
「ここで止めて」
 のんびりと草を食む家畜の群れを目にアネットは言う。
 走りこんできた馬車を目に、牧草の中に埋もれるようにしていた牧羊犬が軽いほえ声を上げて駆け寄ってくる。
「きゃぁ! 元気だった? 」
 馬車が止まるのを待つのももどかしく、アネットは馬が足を完全に止める前の馬車から飛び降りる。
 薄墨色のドレスの裾が軽やかに翻った。
 牧草地に足を下ろすと同時にアネットは数頭の犬に取り囲まれた。
「うん、良かった。元気そうね」
 ドレスの裾が汚れるのも気にせずに草の上に膝をつくと取り囲んだ一頭一頭の犬の顔を覗き込んで確認した。
「おい…… 」
 少し呆れたような怒ったような声が頭上から降ってきた。
 顔を上げると背後でライオネルが仁王立ちになっている。
「おまえな、走ってる馬車から飛び降りるって、どういう神経してるんだよ? 」
「ごめんなさい。でも待ちきれなかったんだもの」
 その間にも犬達はアネットの膝にのし上がり上体を上げて頬をなめる。
「この子達ね、仔犬の頃わたしが育てたの」
 それに応えてアネットは視線を戻すと犬の頭を撫でる。
「ひゃっ! 」
 不意に背後から両脇を掬い上げられ躯がふわりと浮き上がり、アネットは軽い悲鳴をあげた。
「駄目だ。
 こいつにこうしていいのは俺だけ」
 言いながらライオネルはアネットの頬に唇を寄せる。
「レオ様っ…… 」
 そのまま抱きしめられ、あまりの距離の近さにアネットは頬を染める。
 その直後、足元で戯れていた犬が突然走り出した。
 躯に回された男の腕の力が緩む。
 顔を上げるとライオネルの視線が牧草地の奥に向けられていた。
 同じ方向に視線を送ると、男が足早に近づいてくるところだ。
「お嬢さん、お帰りなさい! 」
 よく通る声が耳に届く。
「ただいま、村長さん」
 ライオネルの腕を振りほどくと、アネットは牧草の中へ数歩踏み出す。
 走り出した犬たちが男の足元までたどり着くと、進行方向を変えアネットの元へ誘導するかのように先に立って戻ってきた。
「遅くなってごめんなさい。
 早速なんだけど、この間の被害の報告をしてもらいたいの」
 傍まで来て立ち止まった背の高い年嵩の男の顔を見上げてアネットは言う。
「そちらのお方のおかげで、被害はあまりありませんでしたよ。
 強いて言えば羊を数頭やられましたが、祭りで屠る数より少なかったですし」
 アネットの背後に立つライオネルの顔を目に男は言って頭を下げる。
「本当にお世話になりました」
「いや、俺は陛下の指示に従っただけだし…… 」
「いえいえ、来ていただけなければ我々だけでは対応しきれたかどうか。
 本当にありがとうございました」
 男はもう一度深々と頭を下げる。
「じゃ、お祭りで屠る数を少し調整すれば冬は越せそう? 」
 アネットは男の言葉を受け、首をかしげる。
「いえ、それも必要ないかも知れません。
 実は、何故か今年は狼の数が激減していまして、襲われる家畜の数が例年の半数ほどに減っておりますから」
 男は言う。
「それで今後の作付けのことでご相談があるので、よろしいですか」
 次いで時間を無駄にしたくないとばかりに男は話題を変えた。
「じゃ、後で邸に来てくれる? 
 ジョナサンの意見も聞きたいから」
 足元でさっきから遊んでくれといわんばかりに戯れる牧羊犬の頭を撫でながらアネットはお願いする。
「わかりました。
 それでは、また」
 男は頭を下げると作業に戻っていった。
 犬たちはまだ遊んでくれとばかりに足元にまとわり着く。
「ごめんなさい、ちょっと、だけ、いい? 」
 同意を求めてアネットはライオネルの顔を見上げた。
「なんで俺に聞くんだよ? 」
「じゃ、ちょっと、行ってきます。
 おいで! 」
 アネットは犬を伴うと牧草地の奥へ走り出した。
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

行き場を失った恋の終わらせ方

当麻月菜
恋愛
「君との婚約を白紙に戻してほしい」  自分の全てだったアイザックから別れを切り出されたエステルは、どうしてもこの恋を終わらすことができなかった。  避け続ける彼を求めて、復縁を願って、あの日聞けなかった答えを得るために、エステルは王城の夜会に出席する。    しかしやっと再会できた、そこには見たくない現実が待っていて……  恋の終わりを見届ける貴族青年と、行き場を失った恋の中をさ迷う令嬢の終わりと始まりの物語。 ※他のサイトにも重複投稿しています。

幼馴染の許嫁

山見月 あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。 彼は、私の許嫁だ。 ___あの日までは その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった 連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった 連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった 女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース 誰が見ても、愛らしいと思う子だった。 それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡 どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服 どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう 「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」 可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる 「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」 例のってことは、前から私のことを話していたのか。 それだけでも、ショックだった。 その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした 「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」 頭を殴られた感覚だった。 いや、それ以上だったかもしれない。 「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」 受け入れたくない。 けど、これが連の本心なんだ。 受け入れるしかない 一つだけ、わかったことがある 私は、連に 「許嫁、やめますっ」 選ばれなかったんだ… 八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪役令嬢の心変わり

ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。 7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。 そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス! カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

私は貴方を許さない

白湯子
恋愛
甘やかされて育ってきたエリザベータは皇太子殿下を見た瞬間、前世の記憶を思い出す。無実の罪を着させられ、最期には断頭台で処刑されたことを。 前世の記憶に酷く混乱するも、優しい義弟に支えられ今世では自分のために生きようとするが…。

処理中です...