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49・復活の職員寮
しおりを挟む「隣接とはまた―――」
「便利ッスね」
こちらの世界でボクが再現させた、
聖赤山病院……
その外で、病院のすぐ横で再現させた
職員寮の建物を前に、お姉ちゃんたちが
ポカンと口を開ける。
「みっちゃんの能力にはもう慣れた、
と思っていたのであるが」
「実際にこうして見ると、そのスゴさを
実感しますわ~」
そう口々にお姉ちゃんたちは感想を
話すけど、
「でも、ボクは職員寮の事をよく
知らないんですよね。
見た事も行った事も無いから―――
中までちゃんと再現出来ているか
どうかは」
当然だけど、お姉ちゃんたちの職員寮は
元の世界ではある程度離れた立地にあって、
ずっと病院暮らしだったボクは、直接
その建物を見たわけではないのだ。
「そういえば、スキルptはどれくらい
使ったんだ?」
葵お姉ちゃんが心配そうにたずねる。
「ええと……」
ボクがステータス画面を表示させると、
――――――――――――――――――――――
病院管理者:ミルトレッド
転生前:安藤・蜜弥
レベル:23
・現在のスキルptは72,560ptです。
滞在者pt:1日/7,120pt
――――――――――――――――――――――
「あれだけ使ったけど―――
まだまだ余っている感じ。
明日になれば、もう一件分院を
再現出来るくらい」
それを聞いた加奈お姉ちゃんと
理奈お姉ちゃんは、
「つー事は、向こうでも『分院』に
入り浸っている、って感じッスね」
「まあそれは仕方ないのである。
文字通り、異世界の居心地であるからな」
滞在者が多ければ多いほど……
1日で得られる滞在者ptが増えるのを、
2人は見越していて、
「お風呂にトイレに、美味しい食事に
お酒―――
一度味わったら、もう元の体には
戻れませんわよ~♪」
詩音お姉ちゃんも、腰をくねくねさせて
別の意味にとらえられそうに話す。
「じゃあ確認しよっか、みっちゃん」
「はっ、はい」
そして葵お姉ちゃんに促され、
ボクたちは職員寮へと入っていった。
「おしゃあぁあ!!
アタシのミニ冷蔵庫ちゃん、
無事だったあ!!
中身のお酒とツマミたちも!!」
「私のコスプレ衣装も揃っていたッス!
これでシチュの幅も上がるッスよぉ」
ボクが管理人室らしきところで、
みんなが自分の部屋を確認している間
待っていると、
「僕のお宝の薄い本も……
全て無事だったのである!
感無量、なのである!!」
「わたくしの部屋も、見事にみっちゃんが
まだ生きていた時のままでしたわ~♪
グッズもそのままに……
これさえあれば思うがまま、ですわ~♪」
と、みんなの期待通りに部屋が再現されて
いたようで―――
ボクはホッと胸をなでおろす。
と、葵お姉ちゃんが急にボクの腕を
つかんで、
「??
どうしたの?」
ボクの質問には答えず、葵お姉ちゃんは
他のお姉ちゃんたちの方を向いて、
「じゃ、じゃあ……
アタシからで、いい?」
「いいッスよー」
「じゃあ僕たちはここで―――
待っているのである」
「1時間くらいでお願いしますわ~♪」
と、同意というか合意を得て、ボクの
手を引っ張っていく。
「あ、あの?
葵お姉ちゃん?」
連れて行かれながらさらに意図を
確認しようとすると、背後から、
「いや~、だってッスねぇ。
職員寮の自分の部屋に美少年の患者を
引っ張りこむシチュって」
「それだけでも十分過ぎる極上の妄想
なのである!」
「それが実現出来てしまう状況
なのですから~。
ガマン出来るわけありませんわ~♪」
というお姉さんたちの声を受けて―――
ボクはそのまま、葵お姉ちゃんの部屋へと
連れ込まれた。
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