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タカラside
キイチを見送った俺はいつもは自転車で向かう会社に歩いて出勤し、会社に着くとすぐに俺の目の前にはホットココアが出てきた。
T「おはよう、ミズキ。ありがとう!」
M「いいえ。タカラも今日行くだろ?Rossoの周年パーティー。」
このミズキは俺とキイチの幼馴染みであり、俺と同い年の親友でもある。
ミズキは大切な彼女がいるにも関わらず、いつも俺に構ってきて俺にベッタリな悪い男。
時折、彼女にマジでブチギレられて大人しくなるけど、懲りずに会社ではいつも俺にベタベタとしていて、まるで男の俺をお姫様のように扱うからうちの会社では執事くんと呼ばれている。
T「うん。ってか行かないとキイチにドヤされるw」
M「キイチまだお前のとこ住みついてんの?ってかさ、お前も不動産屋で安い物件知ってるんだからキイチに紹介してやれよ。」
T「ん…まぁ安いと変なとこ多いしさ?もう少し仕事頑張ってお金貯めたらそのうち出て行くだろ?」
M「そうかな~?ってか、タカラはさ?もう髪…伸ばさないの?」
T「え?なんだよ急に…仕事柄ロン毛は厳しくない?」
M「そんな事もないだろ?清潔感があれば。タカラ、あれからずっと黒髪で短く切ってるし…まだ引っかかってんのかと思って。あいつとのこと…」
T「まさか!もう、何年前の話だよ。」
俺がパソコンを立ち上げながらそう言うとミズキはそれもそうだね…なんて言いながら微かに笑い仕事に取り掛かった。
久しぶりにあの時のあの話題が出て、忘れかけていた気持ちが溢れ出しそうになる。
言葉で表す事のできない複雑な気持ちを打ち消すかのように俺は頭を切り替え、パソコンに向かった。
つづく
キイチを見送った俺はいつもは自転車で向かう会社に歩いて出勤し、会社に着くとすぐに俺の目の前にはホットココアが出てきた。
T「おはよう、ミズキ。ありがとう!」
M「いいえ。タカラも今日行くだろ?Rossoの周年パーティー。」
このミズキは俺とキイチの幼馴染みであり、俺と同い年の親友でもある。
ミズキは大切な彼女がいるにも関わらず、いつも俺に構ってきて俺にベッタリな悪い男。
時折、彼女にマジでブチギレられて大人しくなるけど、懲りずに会社ではいつも俺にベタベタとしていて、まるで男の俺をお姫様のように扱うからうちの会社では執事くんと呼ばれている。
T「うん。ってか行かないとキイチにドヤされるw」
M「キイチまだお前のとこ住みついてんの?ってかさ、お前も不動産屋で安い物件知ってるんだからキイチに紹介してやれよ。」
T「ん…まぁ安いと変なとこ多いしさ?もう少し仕事頑張ってお金貯めたらそのうち出て行くだろ?」
M「そうかな~?ってか、タカラはさ?もう髪…伸ばさないの?」
T「え?なんだよ急に…仕事柄ロン毛は厳しくない?」
M「そんな事もないだろ?清潔感があれば。タカラ、あれからずっと黒髪で短く切ってるし…まだ引っかかってんのかと思って。あいつとのこと…」
T「まさか!もう、何年前の話だよ。」
俺がパソコンを立ち上げながらそう言うとミズキはそれもそうだね…なんて言いながら微かに笑い仕事に取り掛かった。
久しぶりにあの時のあの話題が出て、忘れかけていた気持ちが溢れ出しそうになる。
言葉で表す事のできない複雑な気持ちを打ち消すかのように俺は頭を切り替え、パソコンに向かった。
つづく
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