198 / 366
ヤシの砂糖とお酒
しおりを挟む
上手く鍋がはまったかまどに火を起こす。その鍋は樹液で満たされ、風が無くとも甘い香りが辺りに漂う。かなり大きな鍋に樹液を入れてもまだ大量に残っているので、直射日光に当てているのもどうかという話になりお父様とタデ、エビネが自宅まで運ぶことになった。私とお母様、ハコベさんは薪を入れ続け火力を上げることに専念した。
火力が上がるにつれ鍋には気泡が現れるが、それと同時に鍋の汚れも浮いてくる。洗剤もなく食器などを洗う道具もないので仕方がないと言えば仕方がないのだが。その生活に慣れてしまっていたので気にしていなかったが、日本の家庭に必ずあると言っても過言ではない束子の材料はこの国にある。美樹の家では束子の限界まで使っていたので、最終的には毛の部分が抜け落ちどう作られているのかは知っている。今度作ってみることにしよう。
「お母様、ハコベさん、その浮いている黒いものや茶色のものは鍋の汚れよ。取り除きましょう」
かき混ぜる為に持ってきたヘラなどでなんとか取り除こうとするが、大きなものは取れても小さなものはなかなか取れない。だんだんとイライラしてきた私はぼそっと呟いた。
「……売り物にするわけではないし、あの汚れは元々は食べ物よ……もうこのまま作ってしまいましょう」
大雑把な私は大雑把すぎる発言をしてしまった。お母様はお父様と私の大雑把さに慣れているので「そう」とすぐに納得したが、ハコベさんは「え……」と引いている。が、どうすることも出来ないのでやがてハコベさんも諦めたようだ。
樹液を沸騰させればさせるほど周囲に甘い香りが漂うが、その体中にベトベトと纏わり付くような匂いがさらに暑さを感じさせる。樹液を運び終えた男性陣が加わり交代で鍋の中を混ぜるが、煮詰まる程に樹液は茶色く変色して重さを増し、後半は体力お化けであるお父様がかき混ぜ続けた。
ほとんど水分がなくなった頃にヤケドに気を付けながら皆でかまどから鍋を降ろす。火力を失った樹液は次第に固まり始めるが、空気を混ぜ合わせるように撹拌し続けることによってより良い砂糖になると本で読んだことがある。暑さと疲れでもうこのまま固めてしまおうとも思ったが、森の民の気質なのか食に対する妥協を許すことが出来ずに交代で混ぜ続けた。
「あとは……ハァハァ……自然に固まるのを待ちましょう……」
もうかき混ぜるのが無理な程に樹液は凝縮されている。私たちは暑さで完全にバテてしまい、座り込んで肩で息をしている。もちろんお父様だけがケロッとしているのだが。
────
私とお母様、ハコベさんはなかなか体力が回復しなかったので夕食作りは民たちに任せることにした。酒を飲むと塩気のある食べ物を欲しがることが予想されたので、ミィソやセウユを使うような食べ物をたくさん作るように頼んだ。肉体労働が出来ないお年寄りたちは「頼ってくれて嬉しい」と張り切って料理をしてくれる。私が今までに作った料理から森の民伝統の料理まで多種多様な料理を手際よく作ってくれる。『お年寄りだから……』と遠慮をしていた部分があったが、喜んで料理を作る顔を見ているともっと料理を任せようかと思う。
「カレン」
ふいにお父様に呼ばれた。
「カレンがいた場所では皆酒を飲むのか?」
「えぇ。男も女も関係なく酒を飲むわよ? ただ二十歳を過ぎなければ飲めないけれど」
そう言うとお父様はニヤリと笑う。
「そうか。ならば子どもたちは酒は禁止だな」
お父様はそう言うと酒に変わった樹液を食卓へ運ぶ。せめて一口味見をとせがんだが「絶対に駄目だ」と言われてしまった。容器の中を見ると見慣れた酒ではなく、白濁した微炭酸の飲み物といった感じだがやはりアルコール臭はする。
食卓に料理が並び終えるとお父様は席に着き声を上げる。
「ブルーノ殿、ジェイソン殿、今日はタデが手伝えなくてすまなかった。今日は酒と砂糖を作っていたのだ。存分に飲んでくれ。ただ子どもたちは駄目だ。その代わり大人たちよりも砂糖をやろう」
その言葉と共に私やお母様はコップに酒を入れ大人たちに渡していく。子どもたちには不格好な砂糖の塊を多めに渡す。
「いやいや、謝罪などいらないが……酒と砂糖なんて簡単に作れないだろう!?」
ブルーノさんはこの国に来て何回目か分からない驚きの声を上げる。放っておいても酒が出来ると言っても信じてもらえないだろうから「まぁまぁ」とあしらい酒を飲ませた。
「甘いな」
リトールの町は今ではテックノン王国製のワインが売られている。その味を想像していたのだろうが、ヤシの酒は噂通り甘いらしい。そして砂糖の塊をかじった者たちも「美味しい!」と声を上げる。スイレンも夢中で砂糖を口に入れている。
酒が入ったことによりいつも以上に夕食が盛り上がる。大人たちは飲む気満々となり、完全に酔う前に照明用の焚き火を作り始め語り合う。どこの世界でも酔った本人たちは楽しいが、その子どもたちは置いてけぼり状態となり、飽きた子どもたちは家に帰り眠りにつく。スイレンも「眠い」と言い出し先に家に戻ってしまった。私は子どもで素面だが大人たちとの会話が楽しく残った。
日々何かしら事件が起こるヒーズル王国だが、酒の席で事件が起こらないわけがない。一人、また一人と酔い潰れ倒れていく。その様子を見てまだ動ける者は潰れた者を担いで帰路につく。日本の飲み屋街のような光景が起こっているのだ。今の今まで忘れていたが、この酒は時間と共に発酵が進む。今のアルコール度数はどれくらいになっているのだろうか?
お父様は声が大きくなるくらいで変わらないように見えるが、座ったまま酔い潰れて寝ているブルーノさんに語り続けているのを見ると充分に酔っているようだ。お母様とハコベさん、ナズナさんは地面で寝ているし、ヒイラギは座って一人で笑っている。タデに至っては「私はハコベがいなければ何も出来ない男なんだ!」と泣きながらヒイラギに愛を囁くどころか叫んでいる。
そんな中ジェイソンさんが盛大にリバースをしてしまった。それを見たじいやは「貴様! 姫様が作ったものを吐くとは修練が足りん!」と激昂し、ジェイソンさんは「先生! すみません!」と泣き鬼教官と教え子の関係に戻っている。
もうどうしたら良いのか分からなくなった私は、全員が潰れるまで料理を食べたり片付けたりと大人たちを放置することに決めたのだった……。
火力が上がるにつれ鍋には気泡が現れるが、それと同時に鍋の汚れも浮いてくる。洗剤もなく食器などを洗う道具もないので仕方がないと言えば仕方がないのだが。その生活に慣れてしまっていたので気にしていなかったが、日本の家庭に必ずあると言っても過言ではない束子の材料はこの国にある。美樹の家では束子の限界まで使っていたので、最終的には毛の部分が抜け落ちどう作られているのかは知っている。今度作ってみることにしよう。
「お母様、ハコベさん、その浮いている黒いものや茶色のものは鍋の汚れよ。取り除きましょう」
かき混ぜる為に持ってきたヘラなどでなんとか取り除こうとするが、大きなものは取れても小さなものはなかなか取れない。だんだんとイライラしてきた私はぼそっと呟いた。
「……売り物にするわけではないし、あの汚れは元々は食べ物よ……もうこのまま作ってしまいましょう」
大雑把な私は大雑把すぎる発言をしてしまった。お母様はお父様と私の大雑把さに慣れているので「そう」とすぐに納得したが、ハコベさんは「え……」と引いている。が、どうすることも出来ないのでやがてハコベさんも諦めたようだ。
樹液を沸騰させればさせるほど周囲に甘い香りが漂うが、その体中にベトベトと纏わり付くような匂いがさらに暑さを感じさせる。樹液を運び終えた男性陣が加わり交代で鍋の中を混ぜるが、煮詰まる程に樹液は茶色く変色して重さを増し、後半は体力お化けであるお父様がかき混ぜ続けた。
ほとんど水分がなくなった頃にヤケドに気を付けながら皆でかまどから鍋を降ろす。火力を失った樹液は次第に固まり始めるが、空気を混ぜ合わせるように撹拌し続けることによってより良い砂糖になると本で読んだことがある。暑さと疲れでもうこのまま固めてしまおうとも思ったが、森の民の気質なのか食に対する妥協を許すことが出来ずに交代で混ぜ続けた。
「あとは……ハァハァ……自然に固まるのを待ちましょう……」
もうかき混ぜるのが無理な程に樹液は凝縮されている。私たちは暑さで完全にバテてしまい、座り込んで肩で息をしている。もちろんお父様だけがケロッとしているのだが。
────
私とお母様、ハコベさんはなかなか体力が回復しなかったので夕食作りは民たちに任せることにした。酒を飲むと塩気のある食べ物を欲しがることが予想されたので、ミィソやセウユを使うような食べ物をたくさん作るように頼んだ。肉体労働が出来ないお年寄りたちは「頼ってくれて嬉しい」と張り切って料理をしてくれる。私が今までに作った料理から森の民伝統の料理まで多種多様な料理を手際よく作ってくれる。『お年寄りだから……』と遠慮をしていた部分があったが、喜んで料理を作る顔を見ているともっと料理を任せようかと思う。
「カレン」
ふいにお父様に呼ばれた。
「カレンがいた場所では皆酒を飲むのか?」
「えぇ。男も女も関係なく酒を飲むわよ? ただ二十歳を過ぎなければ飲めないけれど」
そう言うとお父様はニヤリと笑う。
「そうか。ならば子どもたちは酒は禁止だな」
お父様はそう言うと酒に変わった樹液を食卓へ運ぶ。せめて一口味見をとせがんだが「絶対に駄目だ」と言われてしまった。容器の中を見ると見慣れた酒ではなく、白濁した微炭酸の飲み物といった感じだがやはりアルコール臭はする。
食卓に料理が並び終えるとお父様は席に着き声を上げる。
「ブルーノ殿、ジェイソン殿、今日はタデが手伝えなくてすまなかった。今日は酒と砂糖を作っていたのだ。存分に飲んでくれ。ただ子どもたちは駄目だ。その代わり大人たちよりも砂糖をやろう」
その言葉と共に私やお母様はコップに酒を入れ大人たちに渡していく。子どもたちには不格好な砂糖の塊を多めに渡す。
「いやいや、謝罪などいらないが……酒と砂糖なんて簡単に作れないだろう!?」
ブルーノさんはこの国に来て何回目か分からない驚きの声を上げる。放っておいても酒が出来ると言っても信じてもらえないだろうから「まぁまぁ」とあしらい酒を飲ませた。
「甘いな」
リトールの町は今ではテックノン王国製のワインが売られている。その味を想像していたのだろうが、ヤシの酒は噂通り甘いらしい。そして砂糖の塊をかじった者たちも「美味しい!」と声を上げる。スイレンも夢中で砂糖を口に入れている。
酒が入ったことによりいつも以上に夕食が盛り上がる。大人たちは飲む気満々となり、完全に酔う前に照明用の焚き火を作り始め語り合う。どこの世界でも酔った本人たちは楽しいが、その子どもたちは置いてけぼり状態となり、飽きた子どもたちは家に帰り眠りにつく。スイレンも「眠い」と言い出し先に家に戻ってしまった。私は子どもで素面だが大人たちとの会話が楽しく残った。
日々何かしら事件が起こるヒーズル王国だが、酒の席で事件が起こらないわけがない。一人、また一人と酔い潰れ倒れていく。その様子を見てまだ動ける者は潰れた者を担いで帰路につく。日本の飲み屋街のような光景が起こっているのだ。今の今まで忘れていたが、この酒は時間と共に発酵が進む。今のアルコール度数はどれくらいになっているのだろうか?
お父様は声が大きくなるくらいで変わらないように見えるが、座ったまま酔い潰れて寝ているブルーノさんに語り続けているのを見ると充分に酔っているようだ。お母様とハコベさん、ナズナさんは地面で寝ているし、ヒイラギは座って一人で笑っている。タデに至っては「私はハコベがいなければ何も出来ない男なんだ!」と泣きながらヒイラギに愛を囁くどころか叫んでいる。
そんな中ジェイソンさんが盛大にリバースをしてしまった。それを見たじいやは「貴様! 姫様が作ったものを吐くとは修練が足りん!」と激昂し、ジェイソンさんは「先生! すみません!」と泣き鬼教官と教え子の関係に戻っている。
もうどうしたら良いのか分からなくなった私は、全員が潰れるまで料理を食べたり片付けたりと大人たちを放置することに決めたのだった……。
11
お気に入りに追加
1,950
あなたにおすすめの小説
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
元銀行員の俺が異世界で経営コンサルタントに転職しました
きゅちゃん
ファンタジー
元エリート (?)銀行員の高山左近が異世界に転生し、コンサルタントとしてがんばるお話です。武器屋の経営を改善したり、王国軍の人事制度を改定していったりして、異世界でビジネススキルを磨きつつ、まったり立身出世していく予定です。
元エリートではないものの銀行員、現小売で働く意識高い系の筆者が実体験や付け焼き刃の知識を元に書いていますので、ツッコミどころが多々あるかもしれません。
もしかしたらひょっとすると仕事で役に立つかもしれない…そんな気軽な気持ちで読んで頂ければと思います。
妻が森で幼女を拾い、我が家の養女に迎えました。
黒炎 瑠懿
ファンタジー
俺、レオン・グラッセは妻のユリアと一緒に森の中でハイキング(狩猟)を楽しんでいた。そんな時、ユリアは小さな少女が倒れているところを発見。
体は病魔に侵されてはいるものの、灰銀色の髪に片方は濃いアメジストの瞳もう片方は包帯で見えないが、かなりの美女になるだろうと思われる。そんな少女にユリアが一目惚れ?
家に連れて帰り、大きな屋敷で家族と秘密と少しの勇気と共に少女が幸せになっていくお話。
恩恵沢山の奴隷紋を良かれと思ってクランの紋章にしていた俺は、突然仲間に追放されました
まったりー
ファンタジー
7つ星PTに昇格したばかりのPTで、サポート役をしていた主人公リケイルは、ある日PTリーダーであったアモスにクランに所属する全員を奴隷にしていたと告げられてしまいます。
当たらずとも遠からずな宣告をされ、説明もさせてもらえないままに追放されました。
クランの紋章として使っていた奴隷紋は、ステータスアップなどの恩恵がある以外奴隷としての扱いの出来ない物で、主人公は分かって貰えずショックを受けてしまい、仲間はもういらないと他のダンジョン都市で奴隷を買い、自分流のダンジョン探索をして暮らすお話です。
虐待して監禁してくるクソ親がいるので、仮想現実に逃げちゃいます!
学生作家志望
ファンタジー
かつて、主人公の父親は国王だったが、謎の失踪を遂げ、現在は主人公の母親が女王となってこの国の政治を任されている
表向きは優しく美しい女王、カンナ・サンダーランド。
裏では兄を贔屓、弟の主人公を城に監禁して虐待しまくるクソ親。
子供のころから当たり前になっていた生活に、14歳にもなって飽き飽きしてきた、主人公、グラハム・サンダーランドは、いつもの通り城の掃除を任されて父親の書斎にやってくる。
そこで、録音機が勝手に鳴る、物が勝手に落ちる、などの謎の現象が起こる
そんな謎の現象を無視して部屋を出て行こうとすると、突然、いかにも壊れてそうな機械が音を出しながら動き始める
瞬間、周りが青に染まり、そこを白い閃光が駆け抜けていく──────
目が覚めると...そこは俺の知っているクルパドックではなく、まさかのゲーム世界!?
現実世界で生きる意味を無くしたグラハムは仮想現実にいるという父親と、愛を求めて、仲間と共に戦う物語。
重複投稿をしています!
この物語に登場する特殊な言葉
オーガニゼーション 組織、ギルドのこと
鳥の羽 魔法の杖のこと
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
転生王女は現代知識で無双する
紫苑
ファンタジー
普通に働き、生活していた28歳。
突然異世界に転生してしまった。
定番になった異世界転生のお話。
仲良し家族に愛されながら転生を隠しもせず前世で培ったアニメチート魔法や知識で色んな事に首を突っ込んでいく王女レイチェル。
見た目は子供、頭脳は大人。
現代日本ってあらゆる事が自由で、教育水準は高いし平和だったんだと実感しながら頑張って生きていくそんなお話です。
魔法、亜人、奴隷、農業、畜産業など色んな話が出てきます。
伏線回収は後の方になるので最初はわからない事が多いと思いますが、ぜひ最後まで読んでくださると嬉しいです。
読んでくれる皆さまに心から感謝です。
料理がしたいので、騎士団の任命を受けます!
ハルノ
ファンタジー
過労死した主人公が、異世界に飛ばされてしまいました
。ここは天国か、地獄か。メイド長・ジェミニが丁寧にもてなしてくれたけれども、どうも味覚に違いがあるようです。異世界に飛ばされたとわかり、屋敷の主、領主の元でこの世界のマナーを学びます。
令嬢はお菓子作りを趣味とすると知り、キッチンを借りた女性。元々好きだった料理のスキルを活用して、ジェミニも領主も、料理のおいしさに目覚めました。
そのスキルを生かしたいと、いろいろなことがあってから騎士団の料理係に就職。
ひとり暮らしではなかなか作ることのなかった料理も、大人数の料理を作ることと、満足そうに食べる青年たちの姿に生きがいを感じる日々を送る話。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」を使用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる