4人の乙女ゲーサイコパス従者と逃げたい悪役令息の俺

りゅの

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32話

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次の日、いつも執務室に何時間も引きこもるかと予想を立てていた頃、扉を開けると珍しくアルレアが横にあるソファに座って俺を待っていた。

「おかえり。魔力の水源の代わりは見つかったか?」
「ええ、ちょっと離れになるのが不便だけど……数カ月分の魔力は回収してきたし、管をここまで通す工事の手配は済ませたわ。」

一応今は秘書らしいが、金を動かしたり秘書のやることを超えている行動に不信感は1つもなくむしろ感謝しながら報告をきいた。

それから特に話すこともなく、お互いテキパキと重要かそうでないものにわけ、俺たちはいつもの定位置についた。

当然だが業務は全く楽しいものではないので、余計なことを考えてしまう。シーンとした室内にペラペラと紙とペンが動き、予めハンスが淹れてくれていた紅茶でリフレッシュしながらも、どうも慣れない。

……そういや、アルレアの好感度ってどうなったんだろう。

長い脚を組んで紙とにらめっこしている彼をチラッと確認すると「好感度表示」と強く想った。





〈アルレア・コンゼットの現在の好感度 : 0%〉








ーーーは?

流石にバグを疑った。96%が……?あの96%が……………0%になっている。

いつからだ……いつ?

………いいや、これはバグに決まっている。そう決めつけ、チエに相談すべく席を立とうとしたが、その前にあまりにも見つめめいたせいでパチリと目があった。

「あら?どうしたのユースちゃん?」

こてっと不思議そうにする顔はいつも通りで特段おかしな所はない。

「……もしかして故意的に魔力の水源の供給元を断ってワタシが怒っていると思ってる?」
「……?」

こちらはあくまで好感度に驚いたわけであって見当違いの解釈にこちらも首を傾げることになるが、はて、魔力の水源の供給元……?

ゆっくりと侵食する山々の土壌に流れる雨水のように、脳に言葉が浸透していくと同時に1つの人物と繋がった。

ーーレウォラのことを言ってる?

「……なんで知って………っ!」

そこで妙に冴えていた自分が完全に失言したことに気がついた。俺はレイクの図鑑に載っている『レイクは「地下の世話」を担当している。このことはユース以外に誰も知らない。』で、レウォラのことを知る人物はレイクと俺だけだと思いこんでいた。

違う、これは……「世話を担当」している人物は俺しか知らないだけであって、魔族の王子らのことは他にも知っている人がいるということだ。

よくよく考えるとリーゼン家に行こうとした時もアルレアの「同業者かもしれない」という発言が引っかかっていた。つまり無断で俺は水源を破壊したことになる。

まさか、それで好感度が……?……いや、それにしては下がりすぎている。
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