大魔法学校の落ちこぼれは、ざまぁの果てに花嫁になりますっっ♡

槇木 五泉(Maki Izumi)

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魔法回路の強化

魔法回路の強化.3 ※

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 触手が、その一点を柔らかくノックし始める。とん、とん、とごく軽い力で押され、突き抜ける衝撃に腰ががくがくと跳ね上がった。先程、グレンの掌で呼び覚まされたまさにその器官をわからせるように、触手がその壁だけを押し込み続ける。
 こんな感覚を知らされてしまったら、もう元には戻れない。予感のようにそうと悟り、喘ぎながら必死で首を振るユーミルの泣き顔を見下ろして、グレンは少し困ったような、それでいて楽しげな笑みを浮かべた。

「とんとんするのは駄目…?だったら、ぐりぐりするのはどうかな。ちょっと早いかと思ったけど、ユーミル、もう充分に気持ちよさそうだからね。ボクが直接触診して、魔力を流し込んであげよう」
「ひいぃっ…!」

 ずるんっ!という衝撃と共に、ぬるつく触手がユーミルの中から勢いよく引き抜かれた。後ろの孔の襞を擦りながら蔓が出ていく気持ちよさに、全身をぶるぶると震わせる。本当は、お尻を弄られてこんな気分になったらいけないのだ。それは解っているのに、触手が引き抜かれたばかりの蕾は薄く綻んで、呼吸をするようにぱくぱくと、不規則に痙攣しているのが解る。頭がぼうっとなるような浮遊感に身を委ね、それでも、どこか物足りなさを感じながら、呆然と息をあえがせていた。

 そんなユーミルの動悸が収まらないうちに、粘液で濡れてひくつく孔の上に、ひたりと温かいものが宛がわれる。蔓の触手よりもしなやかで熱い、それ。
 正体が何なのか解った瞬間には、もう『それ』はユーミルの濡れた内壁の中に、つぷん、と押し入ってきていた。そう、グレン自身の指で、直接身体の中を暴かれているのだ。

「ひッ…だめ…駄目ですっ…!…そんなところ…!…汚いし、恥ずかしい…ッ……!」
「汚くもないし、恥ずかしくもないよ。だって、可愛いユーミルの身体だろう…?ボクのお嫁さん候補のなんだから、しっかり可愛がってあげなきゃね。…あぁ、ここだ。ほら、解る?もうこんなに固くして…エッチなことが好きな、感じやすい身体だ。…いいね、ますます気に入ったよ」

 敏感な柔らかい肉壁の具合を確かめるように、グレンの長い指がずっぷりと埋まっていく。そしてその器用な指先は、先程まで触手が探り当て、叩いていた膨らんだ部分を正確に探り当てて、柔らかなに、しかし一点に力を掛けてグリグリと押し込んでくるのだ。
 もう我慢できずに、ゆらゆらと腰を揺らす。前も後ろも、グレンの長い指に包まれ、触られて、恥ずかしさと未知の性感の間で、どうにかなりそうだった。
 じわ、じわり、と、触られている場所から温度が上がってくる。神経にパチパチと流れ込んでくる、不思議な感覚がある。
 すっかりち上がった茎を扱く手と、両脚の間に挿し込まれた指が、連動して動き始めた。右手は強弱をつけてユーミルの男の部分をしごきながら中指で先端をくるくると撫で回し、ながらに、体内に潜り込んだ指は、ユーミルでさえそれと解るほどにコリッと硬くなったポイントを続け様に押し込んでくる。

 そんなことをされたら、もう駄目になりそうだった。いや、このままでは、確実に駄目になってしまう。なのに、グレンは手を止めてくれない。かえって、ユーミルを駄目にしようとしているかのようだ。

「……やああぁッ…!ぐりぐりするの駄目ッ…、…強…過ぎ…っ…、…っぁ、…なんか、おかしい…の、…来る、…出ちゃうっ……!」
「あははッ、もうイキそうだね…?…我慢しないで、派手にイッて?…命の源を造る感覚、快楽に溺れてしまうんだ…。…ほら、ユーミル」

 下半身からは、くちゅ、くち、と、耳を塞ぎたくなるほどいやらしい音が立っている。波のように寄せては返す痺れは、次第に幅が小さくなっていった。ユーミルの意思とは無関係に内壁がきゅっと窄まって、快感を生み出すポイントを刺激する指の動きを露骨に感じる。
 朦朧もうろうと喘ぐユーミルの下半身で手を動かしながら、グレンが耳許に顔を寄せてきた。耳朶に唇を押し当て、低い、心臓を掴んで揺さぶるような、甘い声音を短く吹き込んでくる。

「………イっちゃえ」

 絶え間なく刺激される下半身から、そして鼓膜から、強い静電気のような感覚が走り抜け、背骨の上でばちん、と弾けた。グレンの指先から、直接流し込まれる微弱な魔力が、敏感になった場所を嫌というほど痺れさせる。
 プツン、と頭の奥で何かが切れる感覚があった。

「ひっ……!い、ああぁ……アッ…!」

 弓形に反らせた背筋をびくびくと波打たせ、後ろの孔でグレンの指を締め込みながら、どくんっ!と白く濁った精液を吐き出して、尚もそこをしごき続ける手を熱く濡らす。

『イッ…ちゃった…。僕、…他人の…、グレンの手で、イカされちゃったんだ…』

 初めて味わった前後挟み撃ちの感覚に、ヒクヒクと全身を震わせながら、大きく見開いたユーミルの目からまた涙がほろりと溢れ出す。恥ずかしさと決まりの悪さ、そして自分の手でするのとは全く違う快楽の余韻に打ちのめされ、ユーミルは、声を立ててしゃくり上げ、噎び泣いてしまう自分を止めることができない。

「う……うぅ……っ…。…ひ……ッ…」
「よしよし、誰かにいじられたのは初めてだったんだね…。偉い、偉い。よく頑張ったね…。ちゃんとイけて、偉かったね…」

 我を忘れて泣き続けるユーミルが落ち着くまで、グレンは、笑みの形に細めた熱い唇で、髪に、目許に、触れるだけの軽いキスを落とし続けてくれた。ふんわりと鼻を擽る甘い花の香りに包まれ、ユーミルはぼんやりと泣き続けながらも、この上もない安心感を覚えている自分に気が付いたのだった。 
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