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2章.冒険者編
18話.アキナのリベンジ
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始めての依頼を無事に終えたクロムは、アキナの様子を確認するために宿へと戻ることを決めた。
宿に到着したクロムは店主と挨拶をかわしてから、アキナが休んでいるであろう部屋に向かうのであった。
そして部屋に到着したクロムが部屋の扉をノックしたのだが、返事がなかった。
体調のすぐれないアキナが寝ているのだと判断したクロムは散歩でもしてこようと宿を出ようとすると、宿屋の主人に呼び止められたである。
「お客さん、お客さん!」
「ん?」
「さっきはすっかり忘れていたんだが……
そういえばアキナちゃんからの伝言預かっているよ」
「アキナから? あの子部屋にいないのか?」
「少し前にルーナちゃんのお店にいくから、もしもお客さんが訪ねてきたら伝えてくれってね」
伝言を忘れるなよと言いそうになるのをなんとか堪えたクロムは、店主にお礼を伝えて、ルーナの店に向けて歩き始めるのであった。
「昨日酔いつぶれたことを謝りにでも行ってるのかな?」
『さぁ? でもそれはあり得るかもね。
で、あんたも昨日の店にいくの?』
「アキナの体調も心配だし行くよ」
『ふ~ん、時間的にお腹空いただけじゃないの?』
「それもあるにはあるけど…… 心配なのもホントだよ」
『僕にはどっちでもいいことだけどね』
ご飯目的でもあることを見抜かれたクロムはナビの推理に驚きつつも昨日の店に向けて歩き始めた。
ルーナのお店が近づくにつれて店内より楽しそうな声がうっすらと聞こえてきたのであった。
内容は聞き取れないが、聞き覚えのある声である。
話の内容に興味を惹かれたクロムは、店内にゆっくりと入っていった。
「お邪魔しまぁ~す……」
恐る恐る店内に足を踏み入れたクロムは、ルーナとクロムに背を向けている女の子を発見した。
クロムが声をかけようとすると、背を向けていた女の子が急に振り向いて大声をあげるのであった。
「く、クロム!!!????
どうしてここに!!???」
「どうしても何も宿の主人に伝言頼んだのはアキナだろ?」
「あ…… そうだった!!!」
「昨日もそうだったけど、ここはお腹が空く良い香りが充満してるね」
「クスクス、ねぇアキナ。
クロムさんに教えてあげたら?」
「うぅ…… クロム……
昨日はお礼のつもりが迷惑をかけちゃってごめんなさい……
それでね……
お礼のリベンジとして…… これを作ってみたの!!」
アキナは後ろに隠していたお皿に山盛りのから揚げをクロムに見せるのだった。
「私だけでは作れなくて、ルーナに手伝ってもらっちゃったけど……
お礼の気持ちはいっぱい込めたから食べてくれると嬉しいな」
「アキナ…… そんなこと気にしなくていいのに……
でもありがとな、ありがたく頂くことにするよ」
クロムはアキナにお礼を言い、唐揚げの山より1個を掴みポイっと口の中に入れた。
昨日食べた唐揚げよりも少し大味に感じたが、それでも相当美味しかった。
「ど、どうかな……?」
「すげーうまいよ!!
アキナありがとな!」
「よかったぁ……」
「アキナ、よかったわね」
「でもこの量は一人じゃとても食べきれないしさ、二人も一緒に食べないか?
それに一人で食べるよりみんなで食べたほうが美味しいしさ♪」
「「うん!!!」」
2人もお腹が空いていたようで、勢いよく同意してくれた。
そんな二人の様子が可愛らしく感じたクロムは心よりの癒しを感じながら、山盛りのから揚げを仲良く食べるのであった。
そして、クロムはこの何気ない時間に幸せを感じ、こんな時間をこれからも過ごしたいと強く思うのであった。
宿に到着したクロムは店主と挨拶をかわしてから、アキナが休んでいるであろう部屋に向かうのであった。
そして部屋に到着したクロムが部屋の扉をノックしたのだが、返事がなかった。
体調のすぐれないアキナが寝ているのだと判断したクロムは散歩でもしてこようと宿を出ようとすると、宿屋の主人に呼び止められたである。
「お客さん、お客さん!」
「ん?」
「さっきはすっかり忘れていたんだが……
そういえばアキナちゃんからの伝言預かっているよ」
「アキナから? あの子部屋にいないのか?」
「少し前にルーナちゃんのお店にいくから、もしもお客さんが訪ねてきたら伝えてくれってね」
伝言を忘れるなよと言いそうになるのをなんとか堪えたクロムは、店主にお礼を伝えて、ルーナの店に向けて歩き始めるのであった。
「昨日酔いつぶれたことを謝りにでも行ってるのかな?」
『さぁ? でもそれはあり得るかもね。
で、あんたも昨日の店にいくの?』
「アキナの体調も心配だし行くよ」
『ふ~ん、時間的にお腹空いただけじゃないの?』
「それもあるにはあるけど…… 心配なのもホントだよ」
『僕にはどっちでもいいことだけどね』
ご飯目的でもあることを見抜かれたクロムはナビの推理に驚きつつも昨日の店に向けて歩き始めた。
ルーナのお店が近づくにつれて店内より楽しそうな声がうっすらと聞こえてきたのであった。
内容は聞き取れないが、聞き覚えのある声である。
話の内容に興味を惹かれたクロムは、店内にゆっくりと入っていった。
「お邪魔しまぁ~す……」
恐る恐る店内に足を踏み入れたクロムは、ルーナとクロムに背を向けている女の子を発見した。
クロムが声をかけようとすると、背を向けていた女の子が急に振り向いて大声をあげるのであった。
「く、クロム!!!????
どうしてここに!!???」
「どうしても何も宿の主人に伝言頼んだのはアキナだろ?」
「あ…… そうだった!!!」
「昨日もそうだったけど、ここはお腹が空く良い香りが充満してるね」
「クスクス、ねぇアキナ。
クロムさんに教えてあげたら?」
「うぅ…… クロム……
昨日はお礼のつもりが迷惑をかけちゃってごめんなさい……
それでね……
お礼のリベンジとして…… これを作ってみたの!!」
アキナは後ろに隠していたお皿に山盛りのから揚げをクロムに見せるのだった。
「私だけでは作れなくて、ルーナに手伝ってもらっちゃったけど……
お礼の気持ちはいっぱい込めたから食べてくれると嬉しいな」
「アキナ…… そんなこと気にしなくていいのに……
でもありがとな、ありがたく頂くことにするよ」
クロムはアキナにお礼を言い、唐揚げの山より1個を掴みポイっと口の中に入れた。
昨日食べた唐揚げよりも少し大味に感じたが、それでも相当美味しかった。
「ど、どうかな……?」
「すげーうまいよ!!
アキナありがとな!」
「よかったぁ……」
「アキナ、よかったわね」
「でもこの量は一人じゃとても食べきれないしさ、二人も一緒に食べないか?
それに一人で食べるよりみんなで食べたほうが美味しいしさ♪」
「「うん!!!」」
2人もお腹が空いていたようで、勢いよく同意してくれた。
そんな二人の様子が可愛らしく感じたクロムは心よりの癒しを感じながら、山盛りのから揚げを仲良く食べるのであった。
そして、クロムはこの何気ない時間に幸せを感じ、こんな時間をこれからも過ごしたいと強く思うのであった。
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