【完結】私は公爵家の娘ですけど義妹は男爵家の娘ですわよ

みちこ

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第1章 救出篇

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ニコラス(伯父)side

エレーナが校舎に入るのを確認してから俺達は出発することにした。

エレーナとレベッカが酷い目に遭ってるとは全く想像もしてなかった。

あの家は我が家からの援助金で生活が成り立っている。

それなのにレベッカ達を傷付けるなんて愚か者でしかない

あの男がレベッカに対して恋愛感情が無いことは分かっていた。

あの男は愛よりもお金の為に生きる奴だと気付いて、最初っから結婚には反対だった

だけどレベッカがあの男に恋をしてしまった。

俺と両親はレベッカを止めることが出来なかった。

レベッカは頑固なところがあるからレベッカの意見を変えるのは難しい、あの男と結婚させるのは嫌だったが、あの男なら大金が手に入るうちは、レベッカを裏切らないと思ったから父上は結婚を許可した

レベッカに近付くまで浮いた話が1つもない奴だったから、それも結婚を許す切っ掛けの1つになった

結婚してからもあの男が浮気をしてるなんて噂など1度もなかった

余程あの男は隠し事が上手いみたいだな、周りの人間を味方に付けるのも上手いみたいで、使用人から漏れることも一切なかった

今さらこんな事を考えても何の言い訳にもならないが、レベッカ達のことを考えるとあの時、何が何でも止めるべきだった

俺と父上だけであの男の家に乗り込んでも邪魔される可能性があった、だから王弟であるジェイソンが、今回の救出に参加すると言ってくれたことはすごく有難い

ジェイソンは昔っからレベッカに好意があった、うじうじしてる間にあのクソ男に取られてしまった。

ジェイソンはレベッカが心の底からあの男を好きなら仕方ないと言って、気待ちを伝えることもなく身を引いた

ジェイソンはまだ独身を貫いてるけどまだレベッカを好きなのか?

「ジェイソン、今回は協力ありがとうな。陛下にわざわざ家宅捜査の許可証まで貰ってきてくれたんだろ?」

「親友の家族の為だから、それにレベッカを安全に保護する為なら、兄さんに一筆書いてもらうなんて簡単な事だ、この紙があったら何の抵抗も出来なくなるからな、邪魔をしようとしたら捕縛しても構わないと許可も貰ってる」

「よくそんな許可がおりたな」

「家族とは言え監禁は犯罪だから、それにエレーナ嬢が昨日見せてくれた腕には沢山の痣があった。古いものから新しいものまで腕だけであんなにあるんだ。やったのが愛人とはいえ虐待に間違いない、分かってて止めなかった父親に問題があるからな。許可は簡単に出たよ」

「レベッカを無事に助けられそうだ。ありがとうな。ジェイソンはもしかしてまだレベッカを好きなのか?」

「当たり前だろ。彼女と結婚できないなら一生独身で構わないと思ってる。兄さんや両親も許可してくれてるよ」

レベッカが結婚して10年以上経つのにすごいな。

だけどレベッカはジェイソンの気持ちに応えるとは限らない、

あいつは頑固なところはあるが、臆病な一面もあるから今回の事がトラウマになって、恋愛も結婚も一生しないって言い出す可能性もある

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