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第1章
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しおりを挟むパーティーが始まって1時間ぐらいたったところで、王太子様と王太子様の婚約者が会場に入ってきた。
「王太子様達すごくお似合いね。美男美女で理想のカップルだわ。婚約者さんって私と同い年よね?何かすごく大人っぽく見えるわ」
「本当ね。何か色気が駄々漏れ?女性として少し羨ましい」
「本人はあまり嬉しくないみたいだぞ。自国で色々苦労したみたいだからな」
確かにそうよね。
あの見た目なら男性から性的な目で見られることもあるわよね
私達の年齢でそんな風に見られたら耐えられないかも
お2人を見ていると王太子様達がこっちに近づいて来てる気がする
「ねぇ、気のせいかもしれないけど王太子様達こっちに近づいてない?」
「気のせいじゃないと思うぞ。俺はロナルド様の専属護衛だから、ロナルド様は俺の婚約者に興味あるんだろ」
「えっ!?今すぐ逃げたい」
「イリスさんに用があるなら私は離れても大丈夫かしら?」
「アンナさんお願いだから今は一緒に居て下さい」
どうやってこの場から逃げ出そうか考えてるうちに、2人は目の前に来てしまった。
「ライト、パーティーは楽しんでるか?隣に居るのがお前の婚約者かな?もう1人の女性は誰?」
「ロナルド様、レイチェル様、今宵は御休みをいただきありがとうございます。私の隣に居るのが婚約者のイリス・アンカース伯爵令嬢です。イリスの隣に居るのがイリスの学友のアンナ・ロッシュ子爵令嬢です」
「そうか。2人は今年の新入生であってるかな?イリス嬢は騎士科に入ったと聞いたけど、アンナ嬢も騎士科で合ってるかな?」
「はい。その通りでございます」
「そうか。女性で騎士科に受かるのは凄いことだからな、将来2人が私の婚約者の護衛になってくれたら頼もしいな。そうだ紹介しよう、彼女が私の婚約者のレイチェルだ」
レイチェル様は先ほどまでロナルド様の1歩後ろで控えていたけど、紹介されるのと同時にロナルド様の横に並んだ。
「初めましてレイチェルです。私は今年14歳になるけど、お2人は何歳になりますの?」
「私達はレイチェル様と同じ14歳です」
「本当!!嬉しいわ。私まだ親しい友人が居ないの良かったらお友達になってください」
「私で良かったら是非」
「わ・・私で良かったら」
アンナさんは緊張して今にも倒れそうね。
目が凄い泳いでるわね
「嬉しいわ!!2人が護衛になってくれたらもっと嬉しいわね。友達がいつも近くに居てくれるなんて頼もしいもの。」
レイチェル様は天真爛漫で可愛い人ね。
王太子様とレイチェルと話していると、後ろから誰かが近づいてくる足音が聞こえてくる
「何で・・・何でイリスがそこに居るの?何で私の王太子様と仲良くしてるの?何で王太子様と婚約者が仲良いの?王太子様と婚約者は政略結婚で仲悪いのが常識でしょ?」
アリスが虚ろな目で近づいてくる
アリスの手にはナイフが握られていて、
近くに居た人達は我先にと逃げていく
何で誰もアリスを止めないの?
ここには王太子様と王太子様の婚約者が居るのよ
私は咄嗟にお2人の前に出て2人を庇う
タイミングが悪いことにライト様はちょっと前に、私達の飲み物を頼みに席を離れてる
今の私には武器も何もない、お2人の護衛が来るまで時間稼ぎをしないと
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