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第五章
エピローグ
しおりを挟む小さい女の子が大事そうに1冊の絵本を抱きしめながら、母親のもとに駆け寄る。
「ママ~、この絵本読んでほしい~~~」
「エリーはこのお話が大好きね?」
「だってお姫様が最後に幸せになって、強欲の女の子が罰を受けるからスッキリするんだもん。この絵本は私の宝物なの!!」
女の子は絵本を大事そうに抱きしめる。
女の子がお気に入りだと言ってる絵本は、この国では誰もが知ってる有名なお話。
絵本を読んでもらった女の子は眠そうにしていて、今にも眠ってしまいそう。
「ねぇ、ママ~~、このお話は実話なんでしょ?」
「そうよ。大体300年前に起きた出来事なのよ。イリーナ•アフメドフ王妃が忘れないように本に残したのよ。それを元に子供でも分かりやすいように絵本が作られたの」
「イリーナ様はすごいね~~~、私もイリーナ様みたいになりたいな~~~」
「エリーも沢山勉強しないといけないわね。イリーナ様は優秀な方だったのよ?私たち平民が文字が読めるのは、イリーナ様が平民でも学ぶ機会が必要だって、平民専用の学校を作ってくれたからなのよ」
「すご~い…………、私もイリーナ様みたいにすごい人になりゅ…………」
女の子はとうとう睡魔に負けてしまい、そのまま深い眠りにつく。
女の子は絵本をきっかけにイリーナ•アフメドフ王妃に夢中になり、生涯をイリーナ王妃の研究に費やした。
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