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しおりを挟む目の前に見上げるほどの大木がそびえ立っている
「えっと………、ここが祠?祠って言うより、神木があるだけに見えるけど?」
「祠はこの裏側にあるんだよ。足元が根っこで危ないから気を付けてついておいで」
伯父様のあとをついて行くと不思議な光景が広がっていた
「木の根っこで出来た洞穴?」
「不思議だろ?ここはダンジョンが無くなった時に、この大木と一緒にこの洞穴が出来て、洞穴の中に祠があるんだよ」
不思議な光景すぎて夢を見てる気分だわ
ここなら神様が居るって言われても不思議ではない
とっても納得が出来る光景ね
絵で残せたら良いのに
「この風景を書いた人は居ないんですか?」
「不思議なことなんだけど、ここの風景をあとで書こうとして記憶しても、ここから離れたら朧気にしか思い出せないんだよ。だからと言ってここまで画材を持ってくるのは苦労するしね」
確かに安全な道だったとはいえ、道が平坦だった訳では無いから、ここまで大荷物を持って来るのは大変だよね
「もしもここの絵を描いてくれる人がいたら、確実に家宝になりますね」
「大金を払ってでも手に入れるだろうな。名残惜しいけど早く挨拶をして帰るぞ。魔物は出ないけど、暗くなったら危険なことにはかわりないからな」
「はい」
「では俺たちはここで待機してます」
ベルナールさんとリシャールさんは祠の入口で待機するのね
一緒にお参りすると思ってたわ
私と伯父様は祠に入り、入口が狭かったから中も狭いかと思ってたけど、中は予想外に広かった
10人は余裕で入れるんじゃないかしら?
「ビックリしただろ?ここの空間は外とは別みたいで、少し空間がねじ曲がってるいるのか、大木の大きさよりも広い空間が広がってるんだよ」
「確かに大木より大きい空間ですね」
「ダンジョンが変化した場所や、神に関わりがあると言われてるような場所ではよくある光景なんだよ。ダンジョンも神が作ったものと言われてるからな。相手が神なら何でもありなのかもしれないな」
説明できない不思議な現象は、全て神様が関わってるって言われてそうね
時間がないから挨拶を早く終わらせよう
奥まで進むと青い水晶と赤い水晶が地面から生えていた
「伯父様、あれは何?」
「神様の依代だよ。水晶に触れて挨拶をしなさい」
触っていいんだ
そっと両方の水晶を触ると空間が歪んだ気がした
*************
「伯父様!?いったい何が起きたの!?あれ?伯父様?」
いきなりのことにビックリして助けを求めて横を見ると、さっきまですぐ横にいたはずの伯父様が居なくなっていた
何で居ないの?
ここは何処?
不安になり周りを見渡すと、急に目の前に大きい狼とライオンが現れた
えっ、私ここで死ぬの!?
『驚かせてしまいましたね。私は月の神メーネ、彼は太陽の神ファネスです』
「狼さんがメーネ様でライオンさんがファネス様?神様が何でここにいるの?私死んだの?」
『お前はまだ死んでない。俺たちはずっと君を見守ってきた。君をこの世界に誕生してから、君が健やかに幸せになるように願っていたのだが』
そこまで言うとファネス様は黙り込んでしまった
私を見守ってきたってどういう事?
私が冤罪をかけられて、1度死んだことも知ってるってこと?
何故神様が私を見守るの?
『貴女の魂は、私たちの主である創造主の娘なのです』
「どういうこと?私は人間だよ?神様なんかじゃない」
『今のお前は確かに人間だ。神が正式に神になるには、人間として13回転生をしないといけない』
私が神様………
信じられない
『今は人としての生を全うすれば良いだけなので気にする必要は無いですよ。普通なら我々が貴女と会うことは無いのですが、今回は色々問題が起きました。本来の寿命を全うすることなく亡くなり、本当なら前世の記憶を持って生まれるはずなのに、何も覚えてないのは何故なのでしょうか?』
「前世の記憶?巻き戻り前の記憶ならありますけど?」
『それではないのですよ。貴女は今回の生で2度目の人生なのです。ですから本来なら1度目の記憶を持って産まれてくるはずだったのですが、全く覚えてないみたいですね?』
『不自然なのはそれだけではない、エミリーは予定より早く死ぬことになった。本来なら76歳まで生きるはずだったのにだ。イレギュラーなことがあったから俺たちが力を合わせて、エミリーを8年前に戻したんだからな』
76歳!?
かなり長生きだったのね
確かにそれならかなり不自然ですわよね
私が亡くなったのは18歳だから約4分の1しか生きてない
「エミリー、調べたいことがあるから動くなよ」
そう言ってファネス様は自分の額?を私の額にくっつける
『ん!?これは何故こんなことが…………』
『ファネスどうしたのですか?』
『エミリーの記憶が封印されてる、魔力も封印されていた形跡があるが、俺たちがエミリーを巻き戻りさせるのに干渉したからか、魔力の封印は解除されたみたいだな』
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