転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!

akechi

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10章 アレクシアと愉快な仲間2

お披露目会についての話し合い①

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バイル侯爵を牢にぶち込んだロインが戻ってきた。

アレクシア達は会議室でランチを食べながらお披露目会の話し合いをする事になっていた。ちょうどタイミングよく魔国から戻って来た魔国国王デズモンドと側近ランゴンザレスが合流して豪華な食事が用意された部屋へと入っていく。少し遅れてかなり疲れ果てているゼストもフラフラとやって来た。

「優雅でしゅね!」

嬉しそうに席に着くアレクシアだが、誰が隣に座るかでまた揉めそうになっているのに気づいた。

「シアはここに座りましゅ!」

アレクシアが座ったのは部屋の一番奥にある皇帝専用の席であった。

「アレクシア様、流石にそこはいけません」

ロインがアレクシアに苦言を呈する。

「じゃあ揉めないでそれぞれの席に着いて下しゃいな!父上はここの席!シアは婆とナナーサの間でしゅ!!女子は女子で仲良く座りましゅ!」

「そうね、こんな事で揉めてる場合じゃないでしょう?」

エルフの女王であるエルメニアはアレクシアを隣に座らせると、揉め出しそうな男達を睨みつける。仕方なく爺達は大人しく各々の席に着き、ゼストは揉める気力もないのか大人しく座った。

隣を狙っていたデズモンドは渋々だが、アレクシアの反対側へ座った。そして最後にロインとローランドが席に着き食事が始まった。

「イエーーイ!!シアはステーキ二枚ほちいから取って!!」

アレクシアは専属執事のアランカルトに指示を出す。

「初めは野菜を食べないと血糖値が上がります」

そういうと、皿に大盛りのサラダを乗せてアレクシアの前に置いた。

「シアはまだ三歳でしゅよ!?血糖値はここにいる爺や婆が気にする事でしゅよ!!」

澄まし顔のアランカルトへ怒りをぶつけるアレクシアだが、もう一人の執事であるミルキルズは席に着きアレクシアよりも先にステーキを美味しそうに頬張っていた。

「ミル爺!シアにもステーキを二枚下しゃい!」

「なんで二枚にこだわるのよ?」

苦笑いしながらステーキを二枚アレクシアの皿に乗せてあげるエルメニア。

「ありがとでしゅ!全くシアの専属執事は全然ダメでしゅね!減給でしゅ!」

デイルズとミルキルズ、それに神獣ガイアは爺なのに底知れぬ食欲で、ポーポトスもナイフとフォークを使い優雅に食べているがこちらも食が進んでいた。

「食べながらでいいので話し合いを始めさせていただきます。ですがその前に、アレクシア様。先ほどのバイル侯爵に対する暴力は如何なものでしょうか?もう少しで訴えられるところでしたよ?」

「ああいう奴は口で言っても分からないからボコって分からせるんでしゅよ!」

ロインからの苦言にアレクシアがお馬鹿な反論をする。

「何かあったのか?」

デズモンドがアレクシアを心配して聞いてくる。

「憎たらしい貴族をボコリまちた!スッキリ!」

「そうか。スッキリしたなら良いぞ」

スッキリ顔のアレクシアを褒める一途な男、デズモンド。

「いやいや、アレクシア様はまだ三歳です。そこは幼子らしく悲しそうに泣くのが良いのではないですか?」

「シアが泣いたら爺や婆が激おこで暴れましゅよ?アウラード大帝国がなくなりましゅよ?」

「⋯⋯」

アレクシアの恐ろしい発言に確かにと何も言えなくなるロインであった。



「話し合いの前にトリシアの件だが、魔国の地下牢に厳重に拘束している。大騒ぎになるからまだ極秘だが、父上や母上それに四老会には報告した」

デズモンドがトリシアの件を話し始めた途端に室内が静まり返る。エルメニア達やガイアにも事情は説明してあるので穏やかだった顔も急に厳しくなる。

「こちらも門番長や政務官長であったラナザ伯爵と部下二名を拘束しています。エレノア・ヤノースは数々の罪状で拘束したと公表しました。ラナザ伯爵家とヤノース公爵家の処遇は話し合い中ですが爵位剥奪は免れないと思います。ヤノース公爵家はプリシラ皇太后の生家ではありますがこればかりは仕方がないかと⋯」

ロインも報告する。

「エレノア⋯いやトリシアは他国との繋がりもあるみたいです。そこは魔国で尋問してもらうつもりです」

「ええ、任せてちょうだい」

ロインの目配せに頷くのは魔国の魔公爵で拷問一族のランゴンザレスだ。

「落ち着いたらシアも魔国にまた向かいましゅ!トリシアと決着をつけないとでしゅ!」

アレクシアの宣言に皆が強く頷いたのだった。


「披露会ですが、まずはゼスト様に登場して頂いてから、そのままアレクシア様とデズモンド陛下の婚約発表を行います」

ロインの説明に皆が頷くが、特に初代魔国国王陛下であるデイルズは満面の笑みだ。

「やっとか⋯これでわしの夢が叶うわい!」

嬉しさ100%のデイルズとは反対に不満100%なのはアレクシアの父親であるルシアードだ。

「む。⋯⋯む!」

「父上、むむってうるさいでしゅ!決まった事でしゅからむっ!て言ってももう遅いでしゅよ!」

アレクシアに怒られて少し落ち込むルシアード。

「ジジイもさっきから大人しいでしゅけど大丈夫でしゅかー?」

先ほどから大人しいゼストを心配して声をかけるアレクシアだが、口の周りがステーキのタレまみれなのでエルフの女王エルメニアが母親のように拭いてあげていた。幻の種族であるエルフのしかも女王にここまでさせるアレクシアを見て改めて驚きを隠せないロイン。

「長年生きてきてこんなに疲れた事はなかった⋯ロイン恐るべし⋯」

「じゃあシアなんて可愛いくらいでしゅよね?」

「お前は別格だ⋯殿堂入りって奴だ」

「嬉しくないでしゅ!」

『おい、披露会なら正装しないとな!ゼストにスーツを仕立ててやれば良いんじゃないか?』

小鳥姿のウロボロスが提案する。

「そうでしゅね!シアが考えてあげましゅか?」

「やめろ!ロインに頼むから大丈夫だ!」

嫌な予感しかしないので断固拒否するゼスト。

「何ででしゅか!シアかランしゃんのどちらか二択でしゅよ!ちなみにランしゃんはピンクしか知らないからピンク決定でしゅよ?」

「何よ!ピンクっていっても100種類はあるのよ!!ピンクを舐めないで!!」

孫のお馬鹿発言にポーポトスはげんなりしているが、アレクシアとウロボロスは大笑いしていた。

「はぁ⋯スーツはこちらで手配します」

ロインが溜息を吐きつつ答える。

「わしも!わしも!」

ミルキルズが自分も仕立てて欲しくて手を上げる。

「そういえばミル爺はどうするんでしゅか?このちと⋯元祖黄金竜の初代竜族族長でしゅが⋯それにエルフの女王もいるし⋯神獣もいるし⋯初代魔国国王陛下もいるし大賢者もいるしっていうか原初の竜までいましゅよ?あとオネェピンクもいましゅ!」

「ちょっと!なんで私だけ戦隊モノみたいな言い方なのよ!こう見えても魔公爵当主よ!」

自分の扱い方をアレクシアに猛抗議するランゴンザレスであった。







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