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9章 アレクシアとアウラード大帝国の闇
アレクシア、大復活!!
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「ウロボロスとミル爺は迫真とはいいましぇんが、もう少ち感情を⋯」
ウロボロスやミルキルズに文句を言おうとしたアレクシアだが、父親であるルシアードの様子がおかしい事に気付いた。
「父上、どうちたんでしゅか?」
「アレクシア、お前の頬に傷を付けてしまった⋯」
そう言って落ち込むルシアードは愛しの娘を思いっきり抱きしめた。
「⋯⋯。シアは安心しまちた。父上にもまだプリシラオババを思う気持ちがあったんでしゅから!」
術が効いていないとバレないように、エレノアの頬に傷が付いたと同時にアレクシアもバレないようにと瞬時に傷を付けたのだった。今はもう傷を治したが、ルシアードは自分のせいで娘を傷つけてしまったというショックから立ち直れていないのだった。
「こんな傷はすぐに治りましゅから大丈夫でしゅよ!腹に風穴を空けられてたらシアは今頃お陀仏でちたけど!!」
そう言いながらルシアードを励ましていたが、何故かそんなアレクシアに周りの皆から抗議が殺到した。
「ちょっとあんた!!あの大量の吐血は何よ!!エレノアの術で苦しむ演技だけだったはずでしょう!?」
ランゴンザレスの意見に皆が強く頷いていた。
『主のおたんこなしゅ~!!うわーーん!!』
白玉が泣きながらアレクシアをポカポカと叩いている。
『酷いでしゅよ~!血がいっぱい出てまちた~!!』
黒蜜も泣きながらアレクシアをポカポカと叩いている。
『うわーーん!おたんこなちゅー!!』
みたらしもアレクシアに抱きついて泣いている。きなことあんこもアレクシアに抱きつこうとしたが何故かくんくんと匂いを嗅ぎ始めた。泣いていた白玉や黒蜜、みたらしも何かを感じたのかアレクシアをくんくんと嗅ぎ始めた。五匹がアレクシアをくんくんとしつこいくらい嗅いでいるので、皆もアレクシアに近寄り匂いを嗅ぎ始めた。
「何でしゅか!シアが臭い人みたいでしゅよ!!お風呂は毎日入ってましゅー!!」
「お前⋯まさかこの血⋯アクロの実を使ったのか?」
「そうでしゅよ!甘くておいちいから勿体なかったでしゅ⋯少し飲んじゃいまちた!!」
ゼストの呆れた声にアレクシアはさらりと答えた。アクロの実とは真っ赤な果実で食べると甘くて美味しい世界中で愛される人気のある果物だ。
「アレクシアはアクロの実が好きなのか?」
「昔は甘くて苦手でちたが今は何故か大好きでしゅ」
デズモンドはそれを聞いて、何故か忙しくメモしていた。
「どういう事よ!!ありえないわ!!ありえない⋯ありえない!!何で術が効いていないのよ!!」
ほのぼのした目の前の光景が信じられないで茫然としているエレノアだったが、ピンピンしているアレクシアを見て怒りを爆発させた。
「不思議でしゅか?オババを利用してシアの髪を手に入れてまちたよね?」
五匹に囲まれながらもエレノアの元へよちよちと不敵に笑い歩いて行くアレクシア。
「シアも気付かなかったんでしゅが、ポポ爺が気付いてくれまちた!」
「実際に会ってみると話に聞いていた邪悪さがなく、孫を気に入っているようなあの態度がどうも気になってのう?まさかと思っていたが本当にトリシアだったとはわしもさすがに驚いたわい」
執務室にいきなり現れたプリシラ。アレクシアを狙った黒幕と思えない態度を不審に感じたポーポトスは、プリシラが隙を見てアレクシアの髪の毛を抜いていたのを見逃さなかった。
「お主ではと思ったわしはプリシラ殿に魔力が封印されていると話したんじゃ。その時に僅かじゃが動揺しておったろう?焦ったのか分からんが自分に疑いがかかるような言い方をしていたのう…本当に昔から詰めが甘いんじゃよ」
「シアはプリシラオババが乗っ取られているとまでは思っていなかったでしゅ。さすがポポ爺でしゅね」
ポーポトスの冷たい視線に耐えられずに悔しそうに崩れ落ちるエレノア。
「ちなみに髪の毛はわしが偽物にすり替えたから!」
ミルキルズがドヤ顔で手を上げた。後ろにいたアランカルトの拍手だけがこの場に響いていた。
「虫唾が走るような会話を我慢して耐えたのに……。姉上…ああ、姉上はまだ使える…あんな無能でも地位は皇太后よ!そしたらアレクシアを…」
「いい加減にしなしゃいな!この大馬鹿ちんがーー!!」
アレクシアは自身を浮遊させると、物凄い速さでエレノアの前へ行き思いっきり顔面をぶん殴った。エレノアは避けられず鼻血を噴いて後ろに倒れた。
「オババの人生を狂わせて…父上も苦しませて…何でアンタは真っ当に生きられないんでしゅか!せっかく転生したのに同じ事を繰り返して…大馬鹿ちんでしゅよ!」
「アンタに何がわかるのよ!人族のくせにチヤホヤされていい気になって!昔から私の欲しいものを横から奪っていくのよ!憎たらしい!」
睨み合うアレクシアとエレノアだったが、エレノアが不敵の笑みを浮かべる。
「さて、姉上に登場してもらおうかしら?あんなんでも権力は残っているからいいように…」
そう言いかけて何かを感じたのかエレノアが動かなくなる。
「どうしまちた?」
「繋がらない!姉上の意識に入れない…どういう事よ!鎖が…鎖が切れてる!?」
血塗れの醜い顔で怒り狂うエレノアを、アレクシアは冷たく見ている。そこへいつの間にかこの騒動の合間に消えていたロインとローランドに支えられてやっと歩いて来た、酷く弱りきった老婦人を見てエレノアの顔色が変わった。
「プリシラ姉上…?」
ウロボロスやミルキルズに文句を言おうとしたアレクシアだが、父親であるルシアードの様子がおかしい事に気付いた。
「父上、どうちたんでしゅか?」
「アレクシア、お前の頬に傷を付けてしまった⋯」
そう言って落ち込むルシアードは愛しの娘を思いっきり抱きしめた。
「⋯⋯。シアは安心しまちた。父上にもまだプリシラオババを思う気持ちがあったんでしゅから!」
術が効いていないとバレないように、エレノアの頬に傷が付いたと同時にアレクシアもバレないようにと瞬時に傷を付けたのだった。今はもう傷を治したが、ルシアードは自分のせいで娘を傷つけてしまったというショックから立ち直れていないのだった。
「こんな傷はすぐに治りましゅから大丈夫でしゅよ!腹に風穴を空けられてたらシアは今頃お陀仏でちたけど!!」
そう言いながらルシアードを励ましていたが、何故かそんなアレクシアに周りの皆から抗議が殺到した。
「ちょっとあんた!!あの大量の吐血は何よ!!エレノアの術で苦しむ演技だけだったはずでしょう!?」
ランゴンザレスの意見に皆が強く頷いていた。
『主のおたんこなしゅ~!!うわーーん!!』
白玉が泣きながらアレクシアをポカポカと叩いている。
『酷いでしゅよ~!血がいっぱい出てまちた~!!』
黒蜜も泣きながらアレクシアをポカポカと叩いている。
『うわーーん!おたんこなちゅー!!』
みたらしもアレクシアに抱きついて泣いている。きなことあんこもアレクシアに抱きつこうとしたが何故かくんくんと匂いを嗅ぎ始めた。泣いていた白玉や黒蜜、みたらしも何かを感じたのかアレクシアをくんくんと嗅ぎ始めた。五匹がアレクシアをくんくんとしつこいくらい嗅いでいるので、皆もアレクシアに近寄り匂いを嗅ぎ始めた。
「何でしゅか!シアが臭い人みたいでしゅよ!!お風呂は毎日入ってましゅー!!」
「お前⋯まさかこの血⋯アクロの実を使ったのか?」
「そうでしゅよ!甘くておいちいから勿体なかったでしゅ⋯少し飲んじゃいまちた!!」
ゼストの呆れた声にアレクシアはさらりと答えた。アクロの実とは真っ赤な果実で食べると甘くて美味しい世界中で愛される人気のある果物だ。
「アレクシアはアクロの実が好きなのか?」
「昔は甘くて苦手でちたが今は何故か大好きでしゅ」
デズモンドはそれを聞いて、何故か忙しくメモしていた。
「どういう事よ!!ありえないわ!!ありえない⋯ありえない!!何で術が効いていないのよ!!」
ほのぼのした目の前の光景が信じられないで茫然としているエレノアだったが、ピンピンしているアレクシアを見て怒りを爆発させた。
「不思議でしゅか?オババを利用してシアの髪を手に入れてまちたよね?」
五匹に囲まれながらもエレノアの元へよちよちと不敵に笑い歩いて行くアレクシア。
「シアも気付かなかったんでしゅが、ポポ爺が気付いてくれまちた!」
「実際に会ってみると話に聞いていた邪悪さがなく、孫を気に入っているようなあの態度がどうも気になってのう?まさかと思っていたが本当にトリシアだったとはわしもさすがに驚いたわい」
執務室にいきなり現れたプリシラ。アレクシアを狙った黒幕と思えない態度を不審に感じたポーポトスは、プリシラが隙を見てアレクシアの髪の毛を抜いていたのを見逃さなかった。
「お主ではと思ったわしはプリシラ殿に魔力が封印されていると話したんじゃ。その時に僅かじゃが動揺しておったろう?焦ったのか分からんが自分に疑いがかかるような言い方をしていたのう…本当に昔から詰めが甘いんじゃよ」
「シアはプリシラオババが乗っ取られているとまでは思っていなかったでしゅ。さすがポポ爺でしゅね」
ポーポトスの冷たい視線に耐えられずに悔しそうに崩れ落ちるエレノア。
「ちなみに髪の毛はわしが偽物にすり替えたから!」
ミルキルズがドヤ顔で手を上げた。後ろにいたアランカルトの拍手だけがこの場に響いていた。
「虫唾が走るような会話を我慢して耐えたのに……。姉上…ああ、姉上はまだ使える…あんな無能でも地位は皇太后よ!そしたらアレクシアを…」
「いい加減にしなしゃいな!この大馬鹿ちんがーー!!」
アレクシアは自身を浮遊させると、物凄い速さでエレノアの前へ行き思いっきり顔面をぶん殴った。エレノアは避けられず鼻血を噴いて後ろに倒れた。
「オババの人生を狂わせて…父上も苦しませて…何でアンタは真っ当に生きられないんでしゅか!せっかく転生したのに同じ事を繰り返して…大馬鹿ちんでしゅよ!」
「アンタに何がわかるのよ!人族のくせにチヤホヤされていい気になって!昔から私の欲しいものを横から奪っていくのよ!憎たらしい!」
睨み合うアレクシアとエレノアだったが、エレノアが不敵の笑みを浮かべる。
「さて、姉上に登場してもらおうかしら?あんなんでも権力は残っているからいいように…」
そう言いかけて何かを感じたのかエレノアが動かなくなる。
「どうしまちた?」
「繋がらない!姉上の意識に入れない…どういう事よ!鎖が…鎖が切れてる!?」
血塗れの醜い顔で怒り狂うエレノアを、アレクシアは冷たく見ている。そこへいつの間にかこの騒動の合間に消えていたロインとローランドに支えられてやっと歩いて来た、酷く弱りきった老婦人を見てエレノアの顔色が変わった。
「プリシラ姉上…?」
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