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すべての謎のはじまり
唯一の救いの一手とは。
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スマホを開いて誰かと話す気力もなくて、さすがに少しは溜まり始めているラインを既読する気も起きなくて、誰にだってそんな日がある。
触らなくても起動しているだけで、アプリがスマホの電池を消耗して、少しずつパーセンテージを減らしていくのは、まさに自分の心そのものを見ているようだ。
何もしなくても、ただ寝てるだけでも、生きているだけで心がジリジリとすり減っていく。
僕は、ため息をついて、乱暴にスマホを手にとると、充電ケーブルに繋げてやった。
お前はいったい、何のために存在しているんだろうな。
そのとき急に、僕の頭の中に、幼い頃から自分に対して否定的に言われてきたセリフたちが一気に駆けめぐった。
…‥あれ? こういう現象って、何ていうんだっけ。
まるで映画の総集編のように次々に思い出される、自分が言われた悪口を一つひとつ確認しながらも、不気味に冷静なもう一人の僕が、他人事のように全く別のことに気を散らし始めた。
でも、そんな過去の悪口オンパレード集にも、空気を読まないもう一人の自分自身にも嫌気が差して、僕は結局、さっき放り投げたばかりのスマホをもう一度手に取るのだった。
「結局、スマホなんだよ」
自嘲気味につぶやくと、僕はツイッターの検索画面に、少し悩んでから「デジャヴ」と打ち込んだ。
「……いや、なんか違うな、まあいいか」
ようやく僕は今夜も、インターネットの世界に逃げ込むことができたのだった。
触らなくても起動しているだけで、アプリがスマホの電池を消耗して、少しずつパーセンテージを減らしていくのは、まさに自分の心そのものを見ているようだ。
何もしなくても、ただ寝てるだけでも、生きているだけで心がジリジリとすり減っていく。
僕は、ため息をついて、乱暴にスマホを手にとると、充電ケーブルに繋げてやった。
お前はいったい、何のために存在しているんだろうな。
そのとき急に、僕の頭の中に、幼い頃から自分に対して否定的に言われてきたセリフたちが一気に駆けめぐった。
…‥あれ? こういう現象って、何ていうんだっけ。
まるで映画の総集編のように次々に思い出される、自分が言われた悪口を一つひとつ確認しながらも、不気味に冷静なもう一人の僕が、他人事のように全く別のことに気を散らし始めた。
でも、そんな過去の悪口オンパレード集にも、空気を読まないもう一人の自分自身にも嫌気が差して、僕は結局、さっき放り投げたばかりのスマホをもう一度手に取るのだった。
「結局、スマホなんだよ」
自嘲気味につぶやくと、僕はツイッターの検索画面に、少し悩んでから「デジャヴ」と打ち込んだ。
「……いや、なんか違うな、まあいいか」
ようやく僕は今夜も、インターネットの世界に逃げ込むことができたのだった。
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