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【本編】
56.ラスターを探して Side.ディオン
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飲み物を取りに広間へ戻るとあっという間に女性達に囲まれて身動きが取れなくなる。
面倒臭い。
早くラスターの元へ戻りたいから当たり障りなくあしらいながら飲み物が置かれている方へと彼女達をゆっくりゆっくり誘導して、適当なところでサッと抜け出した。
でも待っているはずのラスターがいなくてどこに行ったのかと周囲を見回した。
待ちくたびれて手洗いにでも行ったんだろうか?
そう思って一番近いトイレへと向かったけどそこにラスターの姿はなくてサッと血の気が引いた。
大丈夫だとは思う。
でも絶対ではない。
急に不安になって広間を探すけどそこにラスターの姿はどこにもなくて、誰か見なかったかと知り合いに声を掛けるも誰も見ていないと言ってきて益々焦る。
ラスターは見目が凄く良いし、その能力も高い。
それを踏まえた上でどこかの中年貴族に連れ去られたとかはないだろうか?
辺境伯家の養子に入ったとはいえ更に高位の貴族に手籠めにされて無理矢理という可能性もゼロではない。
(どうして目を離したんだ?!)
嫌な予感が込み上げてきて胸がバクバクと弾む。
これで万が一にでも何かあったら自分で自分が許せない。
泣きそうになりながら探し回っているとイエガーの妹イザベラ嬢にバッタリ遭遇した。
「ディオン様!先程あちらの救護室がある辺りで激しい物音がしていたんですの。私、とても怖くて逃げてきてしまいましたわ」
不安そうに告げられる有力な情報。
「…!!あっちだな?!」
「ええ。そう言えば貴方のお連れのラスター様、だったかしら?彼がマーガレット様と一緒にいるところも少し前にあちらの近くで見かけましたわ。逢引かしら?」
「なっ?!」
しかもラスターを目撃した?!
方角はどちらも同じ方向だ。
取り敢えずそちら方向へ向かえばラスターがいる可能性は高い。
(急がないと…!)
俺は礼もそこそこにイザベラ嬢が指示した方向へと駆けだした。
それから然程経たない場所で誰かにぶつかり、慌ててそっちを見るとそれは探していたラスターで、そのことに物凄くホッとする。
(良かった…無事だった)
気づけば胸に抱き込んでギュッと強く抱きしめている自分がいて、全身でその温もりを確認していた。
とは言え凄い勢いで走っていたように思う。
何があったんだろう?
そう思って尋ねたら答えが返ってくるよりも先に第三者の声が割り込んできた。
「見つけたわよ?!」
鬼気迫る様子で息を切らしながら現れたのはここに居ないはずの人物で、驚いて二度見してしまう。
「リリアン侯爵令嬢?」
「ディオン様?!」
俺の姿を見てすぐさま居住まいを正しカーテシーをしてくる姿は流石だと思うが、一体何故ここにという考えは消えない。
「ご無沙汰しております」
「……ラスターを追いかけてきたように見えたけど、どういうことか説明をしてもらっても?」
状況が分からないながら一応丁寧に尋ねてみるが────。
「その…マーガレット嬢にお願いしてラスター様に謝罪しようと呼び出したのは良いのですが、ちっとも謝罪を聞き入れていただけなくて、私、悔しくて、悲しくて、つい紅茶をかけてしまったのですわ。それで怒って出て行かれてしまったので慌てて追いかけてきたのです」
(ラスターが謝罪を受け入れなかった?慈悲深い竜王陛下が怒って部屋を出て行った?)
「私、本当に反省していますの。ラスター様。申し訳ございません」
ポロポロともっともらしく泣きだすリリアン嬢。
普通なら彼女の方を信じるだろう。
でも俺は『は?』と冷たい声で彼女に言いたい自分を必死に抑え、ラスターへと尋ねた。
「……ラスター。本当?」
どの部分が正しいのか、そう思って聞いただけだった。
きっと前半はある程度本当のことも混じっているかなと思ったからそんな聞き方になった。
なのに帰ってきた答えは予想以上に酷いものだった。
「えっと…殺されそうになって逃げてきたとしか…」
「殺されそうに?」
その言葉に今更ながらザッとラスターの服装をチェックする。
紅茶のシミ。
ヨレヨレになったシャツ。
乱れた髪型。
どれもがラスターが被害者だと物語っている。
「ヴィクターさんが三人の男達を連れてきたんだけど、彼らが令嬢から依頼を受けたからと短剣で襲い掛かってきたんだ」
「ヴィクターが?!」
「あ、ヴィクターさんは多分知らないんじゃないかな?誰かに頼まれて部屋に案内しただけって感じですぐに退室したから」
「あいつ…っ!」
自分の手でラスターを殺せなかったから人を雇ったとでも言うんだろうか?
(あり得ない!!)
罪に問われるために王都に送られたはずなのに、どうして自由に動き回っているのかと歯噛みしてしまう。
そんな俺の前でふざけた女が更に被害者ぶって俺の愛しいツガイを貶めようとしてくるから益々苛立ちが増した。
「誤解ですわ!酷い…。ラスター様、どうしてそんな嘘を仰るの?やっぱり以前のパーティーでワインをかけたことを怒ってらっしゃるのね?こんなに謝っているのに…うっ、ひど、酷いですわぁ…ぐすっ…」
ここぞとばかりに大きな声で喚きだすから人が徐々に集まってきてしまう。
このままではラスターは加害者だと印象付けられてしまう。被害者なのに…!
「私に貴方を殺すなんてこと、できるはずがありませんわ…っ!うぅっ…ぐすっ…。そんな恐ろしいことっ無理ですっ…ひっく…っ」
腹が立つ、腹が立つ、腹が立つ!
俺のツガイが、こんな女に嵌められてどうして許せるだろう?
絶対に許せないと怒りで目の前が真っ赤に染まるかと思った。
「泣けば済むと思うなよ?俺の大事なラスターが嘘を吐くはずがないだろう?ふざけてるのか?」
「ディオン…様?」
俺の怒りを正面から受け、驚いたように目を見開くリリアン嬢。
俺が怒らないとでも思ったのか?
「ラスターは優しいからこの場でこれ以上何も言わないだろうけど、俺は絶対に許さない!見ろ、この服を!紅茶をぶっかけられてシミはできているし、逃げるために必死になって短剣を避けたせいで服も髪も乱れてよれよれになってる!これをどう見たら嘘だと言える?!どちらが本当のことを言っているかは一目瞭然だ!」
「ディオン…」
困ったように俺を見てくるラスター。
大丈夫。俺が今すぐ敵は討ってやる。
「ラスター。男達に襲われて怖かっただろう?守ってあげられなくてゴメン。実行犯を今すぐ殺しに行ってくるから場所を教えて?」
「「え?!」」
ラスターを殺そうとした奴らだ。
逆に殺されたとしても自業自得だろう。
また襲ってこないとも限らない。
さっさと始末してしまわないと。
「ディオン!俺は平気だから」
ラスターは優しいからそう言うけど、そんなもの許せるはずがないじゃないか。
「ラスター…どこ?」
怖がらせないように優しく笑う。
言ってくれたらすぐにでも殺しに行くよ?
愛しいツガイのためならすぐにでも。
なのにラスターはここで反則技に出た。
「ディオン。二度、言わせないで?」
ヒタと俺を見据え、有無を言わせぬ威圧を込めた口調で告げてくる。
一見優しいのに従わせてくる姿は竜王陛下そのもので、それはどこからどう見ても本気が感じられて、悔しいけど俺は引き下がらざるを得なかった。
「うぅ…陛下…それは卑怯です…」
「ゴメン。ディオン」
「……その代わりこの後はもう何を言われようと絶対に離れませんから」
そんなスキルを使うほど俺を止めたかったのならこれ以上は言わない。
でももう絶対離れはしない。
俺が絶対守るんだ。
そんな気持ちでギュッと抱き締めた。
(うぅ…それにしてもカッコいい…。可愛いラスターも好きだけど、カッコいい竜王陛下も好き過ぎる)
貴重な竜王陛下を堪能できて幸せだ。
それからすぐ、馬車で着替えると言い出したラスター。
ちゃんとエスコートはするけど、少しだけ愛でてもいいかな?
「陛下…耐えたご褒美をください」
馬車の中、甘えるようにそう言うと、ラスターは仕方がないなとばかりに微笑んで、着替えさせてと言ってくれた。
そっと触れ合う唇。
こんな場所でツガイの服を脱がせるなんてドキドキする。
しかも俺が選んだ俺色の服を。
「ラスター…ここで抱きたい」
『ダメ?』と尋ねたら『帰ったら好きなだけ抱いていいから、今はこれで我慢してほしい』ってはだけた服のままフェラをしてくれた。
(ご褒美過ぎる…!)
俺が真っ赤になったのは言うまでもない。
面倒臭い。
早くラスターの元へ戻りたいから当たり障りなくあしらいながら飲み物が置かれている方へと彼女達をゆっくりゆっくり誘導して、適当なところでサッと抜け出した。
でも待っているはずのラスターがいなくてどこに行ったのかと周囲を見回した。
待ちくたびれて手洗いにでも行ったんだろうか?
そう思って一番近いトイレへと向かったけどそこにラスターの姿はなくてサッと血の気が引いた。
大丈夫だとは思う。
でも絶対ではない。
急に不安になって広間を探すけどそこにラスターの姿はどこにもなくて、誰か見なかったかと知り合いに声を掛けるも誰も見ていないと言ってきて益々焦る。
ラスターは見目が凄く良いし、その能力も高い。
それを踏まえた上でどこかの中年貴族に連れ去られたとかはないだろうか?
辺境伯家の養子に入ったとはいえ更に高位の貴族に手籠めにされて無理矢理という可能性もゼロではない。
(どうして目を離したんだ?!)
嫌な予感が込み上げてきて胸がバクバクと弾む。
これで万が一にでも何かあったら自分で自分が許せない。
泣きそうになりながら探し回っているとイエガーの妹イザベラ嬢にバッタリ遭遇した。
「ディオン様!先程あちらの救護室がある辺りで激しい物音がしていたんですの。私、とても怖くて逃げてきてしまいましたわ」
不安そうに告げられる有力な情報。
「…!!あっちだな?!」
「ええ。そう言えば貴方のお連れのラスター様、だったかしら?彼がマーガレット様と一緒にいるところも少し前にあちらの近くで見かけましたわ。逢引かしら?」
「なっ?!」
しかもラスターを目撃した?!
方角はどちらも同じ方向だ。
取り敢えずそちら方向へ向かえばラスターがいる可能性は高い。
(急がないと…!)
俺は礼もそこそこにイザベラ嬢が指示した方向へと駆けだした。
それから然程経たない場所で誰かにぶつかり、慌ててそっちを見るとそれは探していたラスターで、そのことに物凄くホッとする。
(良かった…無事だった)
気づけば胸に抱き込んでギュッと強く抱きしめている自分がいて、全身でその温もりを確認していた。
とは言え凄い勢いで走っていたように思う。
何があったんだろう?
そう思って尋ねたら答えが返ってくるよりも先に第三者の声が割り込んできた。
「見つけたわよ?!」
鬼気迫る様子で息を切らしながら現れたのはここに居ないはずの人物で、驚いて二度見してしまう。
「リリアン侯爵令嬢?」
「ディオン様?!」
俺の姿を見てすぐさま居住まいを正しカーテシーをしてくる姿は流石だと思うが、一体何故ここにという考えは消えない。
「ご無沙汰しております」
「……ラスターを追いかけてきたように見えたけど、どういうことか説明をしてもらっても?」
状況が分からないながら一応丁寧に尋ねてみるが────。
「その…マーガレット嬢にお願いしてラスター様に謝罪しようと呼び出したのは良いのですが、ちっとも謝罪を聞き入れていただけなくて、私、悔しくて、悲しくて、つい紅茶をかけてしまったのですわ。それで怒って出て行かれてしまったので慌てて追いかけてきたのです」
(ラスターが謝罪を受け入れなかった?慈悲深い竜王陛下が怒って部屋を出て行った?)
「私、本当に反省していますの。ラスター様。申し訳ございません」
ポロポロともっともらしく泣きだすリリアン嬢。
普通なら彼女の方を信じるだろう。
でも俺は『は?』と冷たい声で彼女に言いたい自分を必死に抑え、ラスターへと尋ねた。
「……ラスター。本当?」
どの部分が正しいのか、そう思って聞いただけだった。
きっと前半はある程度本当のことも混じっているかなと思ったからそんな聞き方になった。
なのに帰ってきた答えは予想以上に酷いものだった。
「えっと…殺されそうになって逃げてきたとしか…」
「殺されそうに?」
その言葉に今更ながらザッとラスターの服装をチェックする。
紅茶のシミ。
ヨレヨレになったシャツ。
乱れた髪型。
どれもがラスターが被害者だと物語っている。
「ヴィクターさんが三人の男達を連れてきたんだけど、彼らが令嬢から依頼を受けたからと短剣で襲い掛かってきたんだ」
「ヴィクターが?!」
「あ、ヴィクターさんは多分知らないんじゃないかな?誰かに頼まれて部屋に案内しただけって感じですぐに退室したから」
「あいつ…っ!」
自分の手でラスターを殺せなかったから人を雇ったとでも言うんだろうか?
(あり得ない!!)
罪に問われるために王都に送られたはずなのに、どうして自由に動き回っているのかと歯噛みしてしまう。
そんな俺の前でふざけた女が更に被害者ぶって俺の愛しいツガイを貶めようとしてくるから益々苛立ちが増した。
「誤解ですわ!酷い…。ラスター様、どうしてそんな嘘を仰るの?やっぱり以前のパーティーでワインをかけたことを怒ってらっしゃるのね?こんなに謝っているのに…うっ、ひど、酷いですわぁ…ぐすっ…」
ここぞとばかりに大きな声で喚きだすから人が徐々に集まってきてしまう。
このままではラスターは加害者だと印象付けられてしまう。被害者なのに…!
「私に貴方を殺すなんてこと、できるはずがありませんわ…っ!うぅっ…ぐすっ…。そんな恐ろしいことっ無理ですっ…ひっく…っ」
腹が立つ、腹が立つ、腹が立つ!
俺のツガイが、こんな女に嵌められてどうして許せるだろう?
絶対に許せないと怒りで目の前が真っ赤に染まるかと思った。
「泣けば済むと思うなよ?俺の大事なラスターが嘘を吐くはずがないだろう?ふざけてるのか?」
「ディオン…様?」
俺の怒りを正面から受け、驚いたように目を見開くリリアン嬢。
俺が怒らないとでも思ったのか?
「ラスターは優しいからこの場でこれ以上何も言わないだろうけど、俺は絶対に許さない!見ろ、この服を!紅茶をぶっかけられてシミはできているし、逃げるために必死になって短剣を避けたせいで服も髪も乱れてよれよれになってる!これをどう見たら嘘だと言える?!どちらが本当のことを言っているかは一目瞭然だ!」
「ディオン…」
困ったように俺を見てくるラスター。
大丈夫。俺が今すぐ敵は討ってやる。
「ラスター。男達に襲われて怖かっただろう?守ってあげられなくてゴメン。実行犯を今すぐ殺しに行ってくるから場所を教えて?」
「「え?!」」
ラスターを殺そうとした奴らだ。
逆に殺されたとしても自業自得だろう。
また襲ってこないとも限らない。
さっさと始末してしまわないと。
「ディオン!俺は平気だから」
ラスターは優しいからそう言うけど、そんなもの許せるはずがないじゃないか。
「ラスター…どこ?」
怖がらせないように優しく笑う。
言ってくれたらすぐにでも殺しに行くよ?
愛しいツガイのためならすぐにでも。
なのにラスターはここで反則技に出た。
「ディオン。二度、言わせないで?」
ヒタと俺を見据え、有無を言わせぬ威圧を込めた口調で告げてくる。
一見優しいのに従わせてくる姿は竜王陛下そのもので、それはどこからどう見ても本気が感じられて、悔しいけど俺は引き下がらざるを得なかった。
「うぅ…陛下…それは卑怯です…」
「ゴメン。ディオン」
「……その代わりこの後はもう何を言われようと絶対に離れませんから」
そんなスキルを使うほど俺を止めたかったのならこれ以上は言わない。
でももう絶対離れはしない。
俺が絶対守るんだ。
そんな気持ちでギュッと抱き締めた。
(うぅ…それにしてもカッコいい…。可愛いラスターも好きだけど、カッコいい竜王陛下も好き過ぎる)
貴重な竜王陛下を堪能できて幸せだ。
それからすぐ、馬車で着替えると言い出したラスター。
ちゃんとエスコートはするけど、少しだけ愛でてもいいかな?
「陛下…耐えたご褒美をください」
馬車の中、甘えるようにそう言うと、ラスターは仕方がないなとばかりに微笑んで、着替えさせてと言ってくれた。
そっと触れ合う唇。
こんな場所でツガイの服を脱がせるなんてドキドキする。
しかも俺が選んだ俺色の服を。
「ラスター…ここで抱きたい」
『ダメ?』と尋ねたら『帰ったら好きなだけ抱いていいから、今はこれで我慢してほしい』ってはだけた服のままフェラをしてくれた。
(ご褒美過ぎる…!)
俺が真っ赤になったのは言うまでもない。
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