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風紀
しおりを挟む「おい、何の騒ぎだ。」
さっきまでこっちを睨んでいた生徒たちが、色めき立つ。
「これはこれは、風紀の五条君ではありませんか。何でもありませんよ。」
「「なんでもないよー」」
風紀委員会。学園の治安維持につとめている。親衛隊による制裁や、生徒内での強姦事件など、この学校の特殊な事情により生まれる事件は多い。それらを未然に防ぎ、起きてしまった場合には対処するのが風紀委員である。学園内での権限は生徒会と同等だが、生徒会と違うのは選挙がなく、全て推薦と風紀幹部のによる審査で選ばれる。荒事が多いからだ。
「またお前らか。いい加減自分たちの影響を考えろ。」
「またとはなんですか、またとは。」
「そーだよ!いつも」「でしゃばってくんな!」
「……ふ…うき…うるさ……い。」
ちなみにどの代でも生徒会と風紀は仲が悪いと言われている。
五条がぐるっと見回し、俺と一宮の2人に目を止めた。
「2Cの藤崎と、転入生だな。生徒会に話があるからお前らは行っていいぞ。」
良かった。ここから抜け出すことができる。
「一宮紫音だ!!!なんだよ偉そうに!お前は誰だよ!」
「おい紫音、行くぞ。案内する場所が残ってるんだから。あとこの人は風紀の五条さんだ。じゃ、失礼します。」
紫音の手首を掴んで引っ張る。ペコっとその場でお辞儀をしたあと、五条に軽く目礼をしてからその場を後にした。後でごちゃごちゃ騒いでいるがそんなの無視だ、無視。
そのあとは特にトラブルもなく案内を終わらせることできた。
**********
夜、自分の部屋でくつろいでいたら電話がかかってきた。うん、絶対かかってくると思ってたんだよな。
「はい、もしもし。」
『湊人。今日のお昼時何があったのさ。』
「あー、転入生が副会長に気に入られてたらしくって、生徒会が集まってきちゃったんだよ。」
『そう。そのあとは?』
「そのあとは、なんかわちゃわちゃやって、庶務と書記も転入生のこと気に入ったっぽかったよ。」
『ふうん。もっと詳しく聞かせてくれる?』
こうなるといつも気が済むまで聞いてくる。だから俺は最初から細かく説明した。
『市村は?』
「会計は転入生を特に気に入ったって感じではなかったよ。面白そう~くらい?」
『湊人は名前聞かれたりしなかった?』
「会計には聞かれたよ。他の奴らには最初完全無視されたけどな。」
『やっぱり…だから近づけたくなかったのに……ボソッ』
「なんか言ったか?」
『ん?なんでもないよ』
ドンドンッ
「おい湊人!ちょっとこっち来てくれ!」
「悪い、ちょっと呼ばれた。」
『うん。じゃあね、また。』
「じゃあな。」
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