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転入初日
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「席につけ~。今日から2Cの一員になる一宮だ。一宮、自己紹介しろ。」
「はじめまして!!!一宮紫音だ!!!よろしくな!」
昨日の食堂での騒ぎが広まっているのか、チラチラとこっちに視線を向けてくるクラスメイトもいる。
「席は藤崎の左だ。」
「湊人!やったな!」
そう言って一宮が隣の席まで走ってきた。
「藤崎ありがとうな。昨日も頼んだけど、一宮の世話頼むぞ。昨日も…ププッ…いろいろあったらしいじゃないか。」
笑うな。クラスメイトがお前のことを冷ややかな目で見てるぞ。俺に集まっていた視線が一気に同情的なものに変わった。
「他に連絡事項は……ないな、多分。ありそうだったら藤崎、言っておいてくれ。じゃあ、ホームルームは終わりだ。」
そう言って来栖は教室から出て行ってしまった。相変わらず適当だ。ため息がもれる。
「残りの連絡事項です。今日は2限の社会と4限の体育の時間割が逆になるから気をつけるように。あと先週配った修学旅行の希望先の用紙は明日締め切りです。終わったひとはください。以上です。」
「ありがとう、委員長。」
周りの席の何人かが声をかけてくれる。
「どういたしまして。いつものことだよ。」
「ほんと、クラス委員長が藤崎でよかったよ。来栖適当だしな。藤崎じゃなきゃ俺らのクラスだけなんもできないぜ。」
そう言ってくれたのは朝比奈翔、我が2年C組の爽やかイケメンだ。名前からして爽やかさ全開である。さらにサッカー部のエースというところも爽やかだ。今俺の右隣に座っている。俺がよくクラスでつるんでいるのも彼だ。
「はじめまして、一宮紫音くん。朝比奈翔です。よろしくね。」
「よろしく!紫音って呼んでな!」
流石、爽やかくん、全てがスマートだ。ちなみに彼にも親衛隊がある。しかし、朝比奈のところはうまく統制がいっていて、制裁どころか何かトラブルがあったという話も聞いたことがない。だからこんな平凡の俺でも仲良くして問題ないのである。
ちなみにこのクラスはとても平和だ。親衛隊員も、対象もちらほらいるのにだ。2年の他のS、A、B、Dクラスがしばしば問題を起こすだけに、クラス委員長としてもとてもやりやすくありがたい。
「なあ、湊人ってクラス委員長なのか?」
「そうだ。」
「湊人は特待生なんだけどな、特待生って何が役職つかなきゃいけないんだよ。それで去年もクラス委員長やってたんだけど、それを知った来栖がなーんも聞かずにじゃ、今年もよろしくって。ほんといい加減だよな。」
「おい、勝手に個人情報漏らすな。」
「いいだろ、みんな知ってることだよ。」
「特待生って、湊人はすっごく頭いいんだな!俺にも勉強教えてくれ!」
「は?編入試験通ってるんだから紫音も頭いいはずだろ?」
やばっ。
「編入試験?そんなの受けてな「紫音、とりあえずストップだ。朝比奈、今の会話は忘れてくれ。」なんだよ湊人~。」
「あー、おっけ。了解。苦労すんなぁ。」
「はじめまして!!!一宮紫音だ!!!よろしくな!」
昨日の食堂での騒ぎが広まっているのか、チラチラとこっちに視線を向けてくるクラスメイトもいる。
「席は藤崎の左だ。」
「湊人!やったな!」
そう言って一宮が隣の席まで走ってきた。
「藤崎ありがとうな。昨日も頼んだけど、一宮の世話頼むぞ。昨日も…ププッ…いろいろあったらしいじゃないか。」
笑うな。クラスメイトがお前のことを冷ややかな目で見てるぞ。俺に集まっていた視線が一気に同情的なものに変わった。
「他に連絡事項は……ないな、多分。ありそうだったら藤崎、言っておいてくれ。じゃあ、ホームルームは終わりだ。」
そう言って来栖は教室から出て行ってしまった。相変わらず適当だ。ため息がもれる。
「残りの連絡事項です。今日は2限の社会と4限の体育の時間割が逆になるから気をつけるように。あと先週配った修学旅行の希望先の用紙は明日締め切りです。終わったひとはください。以上です。」
「ありがとう、委員長。」
周りの席の何人かが声をかけてくれる。
「どういたしまして。いつものことだよ。」
「ほんと、クラス委員長が藤崎でよかったよ。来栖適当だしな。藤崎じゃなきゃ俺らのクラスだけなんもできないぜ。」
そう言ってくれたのは朝比奈翔、我が2年C組の爽やかイケメンだ。名前からして爽やかさ全開である。さらにサッカー部のエースというところも爽やかだ。今俺の右隣に座っている。俺がよくクラスでつるんでいるのも彼だ。
「はじめまして、一宮紫音くん。朝比奈翔です。よろしくね。」
「よろしく!紫音って呼んでな!」
流石、爽やかくん、全てがスマートだ。ちなみに彼にも親衛隊がある。しかし、朝比奈のところはうまく統制がいっていて、制裁どころか何かトラブルがあったという話も聞いたことがない。だからこんな平凡の俺でも仲良くして問題ないのである。
ちなみにこのクラスはとても平和だ。親衛隊員も、対象もちらほらいるのにだ。2年の他のS、A、B、Dクラスがしばしば問題を起こすだけに、クラス委員長としてもとてもやりやすくありがたい。
「なあ、湊人ってクラス委員長なのか?」
「そうだ。」
「湊人は特待生なんだけどな、特待生って何が役職つかなきゃいけないんだよ。それで去年もクラス委員長やってたんだけど、それを知った来栖がなーんも聞かずにじゃ、今年もよろしくって。ほんといい加減だよな。」
「おい、勝手に個人情報漏らすな。」
「いいだろ、みんな知ってることだよ。」
「特待生って、湊人はすっごく頭いいんだな!俺にも勉強教えてくれ!」
「は?編入試験通ってるんだから紫音も頭いいはずだろ?」
やばっ。
「編入試験?そんなの受けてな「紫音、とりあえずストップだ。朝比奈、今の会話は忘れてくれ。」なんだよ湊人~。」
「あー、おっけ。了解。苦労すんなぁ。」
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