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第1章 生活の知恵

人間としての生活!

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『俺の願いは…………』

『俺の願いは…………』

(俺の願いとは…なんだ!!今更、神に戻ったとしても、ゼウス様に再度転生させられるだろうし……)

"ナンデモ……ネガイ……オ……"

(核龍に会いたい!!………とか、願ったらまたミリュスみたいに、固まったらなんかやだ、だしなぁ…)

"ネ…ガ…イ…オ…"

(だとしたら……俺は何を願えば……)

"オイ!!イツマデマテバイインヤ!"

『…………!?』

"ナンヤ?ビックリシタカオシテ、コチトラカタコトニシャベルノ、タイヘンナンヤ!ハヤク、ネガイイワンカイ!!"

(どこに居るんやろう……)

"チョイチョイチョイ!!キョロキョロ、
シテナイデハヤク、ネガイゴトイッテクレナイカナァ?"

『君は何者なの??』

"ワレカ??………ソンナコト、カンガエタコトナカッタナ………"

(やっぱり…願いは一つだけだな…)

"ワレハ……イッタイ…ナニモノナンダ"

『俺の願いは!!………あれ?』

"ワレハ…ナニモノ…ナンダ……ン?……
アァ……ネガイカ!?ネガイヲキコウ"

『"人間として生きていく為に生活の、知恵を与えてください!!』
俺は、やっぱり人間として生きていきたい改めて知る事が多いし、人間の事もっと知りたいと思った……まぁ、大変な事もあるけど俺はこれはこれでいいと思っている。

"ナルホド……ナラバ……カノジョヲ……
キミニ……タクソウ……キミノ……ナニカヲ……タイジュニ……"

『何かって??、俺の物なら何でもいいって事なのか?』

"キミト…ショウメイ…デキル…モノナラ……ナンデモ…"

俺は、考えた。証明する何か………、
そうだこれを提供しよう…
『俺の髪でも、いいか!?』
俺は長かった髪を切り、大樹に与えた…

"コレデ…ケイヤク…カンリョウ……ダ"

『契約!?なんの?』

"ミリュス…ヲ……タノンダ………ゾ…"

『ん??……分かった?…』
そして、謎の声は聞こえなくなった…
俺は箱を開ける事にした、すると…



「………何か、身体が軽いなぁ……」
箱の中身に居たのは、手のひらサイズの
小さな妖精だった…

『………妖精!?、ミリュスはどこに?』

「ん?、わっわっわっわ!!!」
(なんで、こんなとこに人間がいるの?それに、私何でこの中に居るの?、それに、この人間どこかで…見た事が……)
妖精は、リィンをよく観察し始めた…

「あなた、なぜこの場所に??」

『えっと……友人が動かなくなったので、この森に行けば何かわかるかなって思って入ったんだよ』
(友人??この、人間何を言っているのかしら??でも、嘘をついている感じはしないわね)

「この箱に触れた?もしくは、願いを叶えてもらった?」

『えっと……触れた…願いも叶えてもらったかなぁ……』

(そうなのかぁ………、どうしようかぁ、どうみても、この人間何も能力なさそうだし、レベルは………"5"って、この辺の魔物より弱いなんて……はぁ…)

「一応、聞きますね。何を願ったの?」
彼女は俺を見て何だが疲れているような、表情をして聞いてきた…

『人間として生きていく為に生活の、知恵を与えてくださいって、お願いしたんだよ?』

「はぁ???」

『そしたら、箱の中身が君になっていたんだよ!!』
(………こいつ、人間のくせに生活の知恵とかお願いしたのか??、意味がわからない………、どうしたものか…)

「………………。」

『それはそうと、この中にミリュスって森の魔物を入れたんだけど、どこに行ったか知らないかい?』
俺はこの妖精にミリュスの居場所を
尋ねたのだ……

「ミリュスって、私だけど??」

『え?』

「え?」
俺は首を傾げた、どう言う事なんだ?
あの魔物は、本当は妖精だったとでも言うのか?異世界なら、そうでもおかしくはないのかもしれないなぁ……
(え?え?え?なんで、この人間私の名前知っているの??それに、森の魔物って………まさか!この人間……)

「貴方……もしかしてリィンなの!?」

『ああそうか!!髪を切ったから、分からなかったのかなぁ…?何かの契約で、俺の私物を差し出さないといけなかったみたいだから、俺の髪をあげたんだよ』


(どう見ても、別人だよぉ………髪があった時も切った後もどっちもかっこいい)
私は少しリィンに、見惚れていた…

『本当に、君がミリュスなんだね?』

「えぇ、改めてよろしくねリィン…」

『あぁ、よろしく!…早速だけど、契約ってのは……どういったもの、なのか知りたいんだけど…』
俺は、ここまでの経緯をミリュスに話したのだ。核龍に会いたいっといい、ミリュスが固まった事、箱に入れたら謎の声が聞こえたこと、願いを言ったら自分の私物と引き換えに、勝手に契約された事を話したのだ。

「まず、この森について話しましょうか、ここは人間が立ち入る事ができない(異)世界で唯一の森"間(はざま)"と呼ばれている場所なの」

『間…生と死が入り組んだ森だから?』

「そうね…昔からこの森に入り込んだ生き物は、この森から出る事が出来ず、この森で生き絶えるとずっと前から"噂"されているの……」

『なるほど……ん?"噂"……』

「そのせいか、この森に誰も近寄らなくなってしまった……いつからか、この地名は"忘れられた土地"として、名付けられた………」

『そう言う事があったのか………、それっていつから言われているの?』

「…………数百年前とか……」
それって、前にミリュスが言っていた昔人間が訪れた時の話しかな?、その人間この森から出れなかったんじゃあ……

「数百年前に1人の人間が来たって話したよね?、その人間と話した後、この森でその人間が迷子になったらしく、気づいた時にはもう屍になっていたの…」
(合っていた……!)
『そっ…そうなんだ……』

「それで、この森は入ったら最後、死を遂げないと出られないって言われるようになったわけよ!」

『なんとも言えないな……』

「そうね、忘れられた土地になってから人間は寄りつかなくなった」

『そうなんだ…(数百年以上も)実際は噂に過ぎないんだろ?』

「ええ、道さえ間違ってなければ、元いた場所に戻るはずよ!」
それはまた後で試すっとして、契約について話しかけた…

「前に魔物と、人間が共存していると前にも言ったよね?」

『確かに言っていたな…それも、数百年前の話だったような…』

「そうね、その人間が来てさらに100年が過ぎた頃に核龍が目覚めたの…」

『おおおお!!核龍!!!』

「元気だね……ゴホン…その時はお告げだけだった、"あと数百年後よりこの地は勇者と魔王によって、空、陸、海は滅ぶであろう"と、核龍は言っていた」

『人間と魔物との戦いが起こるりうるって事だね!』

「その通り!それまで、この箱には誰も触らせる訳にはいかなかった!!願いを、叶えてより有利に戦いをして欲しかった……………」

俺はミリュスに深く深く詫びた……

『すまない……そんな事だと知らず、俺は生活の為に願いを叶えてもらった…』

「……………契約しちゃったんだし、もういいのよ、この契約は契約者が死なないと消えないから…」

『そういう事か………』
俺はそう言って、大樹に吊るしてあったツタを輪にして俺の首に巻いた。俺は、大樹に登り大声で…

『俺が死ねば問題ない!!』
リィンは飛び降り自殺を図った、飛び降りるとツタが張り、リィンの首は絞まっていった……

『………く……る……し…………これ…』

「なにやってるの!!!」
ミリュスはすぐさま、ツタを大樹から外した……

『ゴホ…ゴホ…はぁ…はぁ…はぁ…』

「リィン……やめて……もういいの」

『でも………俺なんかが………』

「大丈夫よ……リィンなら、私上手くやっていけそうだから」
ミリュスは泣きながら震えた声で言っていた、俺は人間としてなんと言えばいいかまだわからずどう対応すればいいか分からなかったから…

『ありがとう…』
という言葉しか出なかった…

「いいえ、こちらこそよろしくね」

『よろしくお願いします!』






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