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ただいま
150話 幸せなこの世界で(完)
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あっという間に日が暮れて、夕食も取り終わった
久しぶりに、上級使用人が泊まる別棟で夕食を取った
僕と、アズと、グドと、リージュと、ガーベラの5人で
元執事長のリンドーは…僕が城を出ている時に亡くなったそうだ
それなりに老いて弱っていた人だ、不思議も無い
食事の後、僕の部屋に戻った
僕がソファで座ってるうちに、グドはアズにお茶の淹れ方を教わっていた
グドもお茶を淹れることは出来るけど、確かにアズが淹れたものは別格だ
薬の調合をしていた経験もあるのだろう、アズはお茶だけじゃなくて料理も上手だ
みんなでお茶を飲みながら、今日あったことをアズに話した
「なるほど、裁縫か…」
「うん。針なんて数回しか使ったこと無いけど試してみたい」
「…怪我だけは本当に気をつけるようにね」
「う……た、たぶん大丈夫」
落ち着いてすればきっと…
今世で針を使った事は無いけど
前世に学校の授業で使ったっきりだ
それもほとんど覚えてない
ある意味本当に初心者……
ところで…これは何事?
何故僕は両隣にいる2人に抱きしめられて、2人は僕越しに言い合ってる?
事の発端は僕があくびをしたこと
昼寝してもとても眠いな、なんて思ってた
そしたらグドが僕の頭を引き寄せて抱きしめた
「まったく…お前が無理させるからカメリアがずっと疲れてるぞ!」
それに対してアズが僕の肩に手を回して抱きしめた
「距離が近い。前から思ってたけどなんで恋人である私よりスキンシップが多いんだ」
………って事で、今はこんな状況
いやまぁ2人の言うこともごもっともだ
けど…人を挟んで言い合いはどうなんだろうか
「…グド、無茶をしたのは僕もなんだからアズを攻めない」
「うぅ……」
「それとアズ、アズには申し訳ないけどグドは僕の一部みたいなものだから近いのはどうしようも無い」
「そ、それは……」
まぁ、納得してないよね
でも僕もどうしようも無い
「僕的には2人も仲良くして欲しいけど…」
「別に!仲が悪いわけじゃ無いもん!」
「まぁ…ただ個人的に納得出来ないとこがあるくらいで」
本当にどうすればいいの…
この2人、足りないものを埋め合うような関係であるものの、すぐに些細なことで言い合いになる
「はぁ…そんなに僕のこと好きなの?」
「もちろん!」
「当然だ」
雑に呟いただけなのに息ぴったりな…
でもそっか
やっぱり、たまにこうやって僕が愛されてるって自覚すると恥ずかしい
それでも嬉しい
「…そんな、好きなんだ。そっか…なんか、嬉しいなぁ……」
恥ずかしさで手で顔を覆った
口元がにやけて表情が迷子になる
大切な相棒と恋人にそんな風に思えて貰えてるなんて、幸せすぎる
「………あー、うん。カメリアには勝てないなぁ」
「そんな風に言われたら、言い合ってる事が馬鹿馬鹿しく思えてくるな」
あれ?
2人ともなんか落ち着いた?
よく分からないけど……
「2人とも、形は違くても大切で大好きな人だから。えっと…改めて、よろしく?」
大人になれた、大切な人と共に居れる幸せな世界
この世界で僕も…大切な人達と生きていきたい
今までに無いくらい、僕の中は希望で満ち溢れている
久しぶりに、上級使用人が泊まる別棟で夕食を取った
僕と、アズと、グドと、リージュと、ガーベラの5人で
元執事長のリンドーは…僕が城を出ている時に亡くなったそうだ
それなりに老いて弱っていた人だ、不思議も無い
食事の後、僕の部屋に戻った
僕がソファで座ってるうちに、グドはアズにお茶の淹れ方を教わっていた
グドもお茶を淹れることは出来るけど、確かにアズが淹れたものは別格だ
薬の調合をしていた経験もあるのだろう、アズはお茶だけじゃなくて料理も上手だ
みんなでお茶を飲みながら、今日あったことをアズに話した
「なるほど、裁縫か…」
「うん。針なんて数回しか使ったこと無いけど試してみたい」
「…怪我だけは本当に気をつけるようにね」
「う……た、たぶん大丈夫」
落ち着いてすればきっと…
今世で針を使った事は無いけど
前世に学校の授業で使ったっきりだ
それもほとんど覚えてない
ある意味本当に初心者……
ところで…これは何事?
何故僕は両隣にいる2人に抱きしめられて、2人は僕越しに言い合ってる?
事の発端は僕があくびをしたこと
昼寝してもとても眠いな、なんて思ってた
そしたらグドが僕の頭を引き寄せて抱きしめた
「まったく…お前が無理させるからカメリアがずっと疲れてるぞ!」
それに対してアズが僕の肩に手を回して抱きしめた
「距離が近い。前から思ってたけどなんで恋人である私よりスキンシップが多いんだ」
………って事で、今はこんな状況
いやまぁ2人の言うこともごもっともだ
けど…人を挟んで言い合いはどうなんだろうか
「…グド、無茶をしたのは僕もなんだからアズを攻めない」
「うぅ……」
「それとアズ、アズには申し訳ないけどグドは僕の一部みたいなものだから近いのはどうしようも無い」
「そ、それは……」
まぁ、納得してないよね
でも僕もどうしようも無い
「僕的には2人も仲良くして欲しいけど…」
「別に!仲が悪いわけじゃ無いもん!」
「まぁ…ただ個人的に納得出来ないとこがあるくらいで」
本当にどうすればいいの…
この2人、足りないものを埋め合うような関係であるものの、すぐに些細なことで言い合いになる
「はぁ…そんなに僕のこと好きなの?」
「もちろん!」
「当然だ」
雑に呟いただけなのに息ぴったりな…
でもそっか
やっぱり、たまにこうやって僕が愛されてるって自覚すると恥ずかしい
それでも嬉しい
「…そんな、好きなんだ。そっか…なんか、嬉しいなぁ……」
恥ずかしさで手で顔を覆った
口元がにやけて表情が迷子になる
大切な相棒と恋人にそんな風に思えて貰えてるなんて、幸せすぎる
「………あー、うん。カメリアには勝てないなぁ」
「そんな風に言われたら、言い合ってる事が馬鹿馬鹿しく思えてくるな」
あれ?
2人ともなんか落ち着いた?
よく分からないけど……
「2人とも、形は違くても大切で大好きな人だから。えっと…改めて、よろしく?」
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今までに無いくらい、僕の中は希望で満ち溢れている
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