3 / 283
第1章 ここから始まるDIY
二日目① 初めての依頼を受ける
しおりを挟む
俺は朝起きると体がバキバキでとても痛かった。
このベッドマジで固すぎ……
野宿よりはマシだから文句を言っちゃいけないな。
しかも無料なんだから、文句を言ったら罰が当たりそうだ。
俺は一息ついた後、身支度を始めた。
宿舎の職員に確認したら、裏庭に井戸があるそうだ。
とりあえず朝食の前に寝癖などを直そう。
井戸の周りにはほかの冒険者もいるようで、皆同じように疲れた顔を浮かべていた。
やはりこのベッドの硬さはどうにかしたいものだな。
井戸には装置が設置されており、ボタンを押すと決まった量の水が出る仕組みになっていた。
この装置がどうやって動いているか気になるところだけど、今は別に構わないかな。
水を手で組む必要が無いだけありがたい。
強いて言うならばさすが井戸水……めっちゃ冷たかった。
一通り身支度を終えると、一階の食堂へ向かった。
簡単な朝食が準備されていた。
ちなみに無料……至れり尽くせりだな。
バイキング形式になっており、調理場にいたおばちゃんに話を聞いたけど、自分が食べられる量だけ取り分けるそうだ。
俺も必要な分だけ取り分けで、自分の皿にのせていく。
意外と、卵とかソーセージなどが並んでいることから、家畜とかうまい事やってるのかもしれないな。
「いただきます。」
ついいつもの癖で言ってしまったな。
うん、うまい。
きちんと調味料が効いていた。
こういう世界だと「調味料は貴重品だ~」って感じだと思ったら、そうでもないらしい。
調理場のおばちゃんの話だと、魔法使いで転移系統の魔法を取得した人が、運び屋をやってるらしい。
頼めば料理なんかも運んでくれるそうだ(ウーバー○ーツ!!)。
そんなわけで、内陸部でも新鮮な魚介類が食べられるみたいだ。
うん、魔法バンザイ。
朝食を食べた俺は、部屋をあらかた片付けて隣の冒険者ギルドへ向かった。
建物内に入るも、どうやらテンプレはないみたいだ。
昨日みたいに絡まれることは無かった。
せっかく期待していたのに……
冒険者ギルドの壁際に、依頼が張り出された掲示板がある。
俺は掲示板に向かい、出来そうな依頼を探す。
いろいろ見てみたけど、大体がDランク以上の依頼ばかりだった。
下の方を見ていると一つのクエストが目に留まった。
「初級クエスト。薬草採取。銅貨10枚か……」
よし、これにしよう。
ちなみに、冒険者にもランクがありSSを最上位としてS・A~Gまである。
冒険者になりたての者は、問答無用でGランクになる。
ある程度依頼をこなすとFランクになれるそうだから、地道にやっていこう。
さて早速受注をしたいのだが……
そういえば依頼の受け方すら教えてもらってなかったな。
受付へこの依頼書を持っていけばいいのだろうか?
それにしても昨日の受付嬢は……いないらしい。
いたらいたで面倒だから、むしろ助かったって言えば助かったのか?
受付カウンターを見渡すと、昨日とは違う受付のおb……(殺気!?)オネエサンが席に座っていたので、そちらに向かった。
出来れば隣の若い子に行きたかった……
その笑顔やめてくれませんか……問答無用の殺気を込めるのも……
「すいません。この依頼受けたいんですけど……」
「あらあらあらあら。昨日の子よね?昨日は御免なさいね?あの子はとある子爵の御令嬢なんだけど、花嫁修業の一環だとか何だかで無理やりここにきてたの。だからやる気がないったらありゃしない。今回の件でさっそく子爵へクレームがいったはずよ。たぶんもうここには来ないでしょうけど。それより依頼だったわね。依頼書を見せて頂戴。」
おb……オエンサンは聞いてもいないことを立て板に水のごとくスラスラと説明してくれた。
まさにマシンガントーク!!
冗談はさておいて、依頼書をオネエサンに渡すと、依頼内容の詳細を教えてくれた。
「この依頼ね。これは確か……。あったあった、これだわ。この内容を確認して頂戴。」
・ヒール草の採取。品質によって追加報酬あり。
よし、これに決めた。
これはやっぱり冒険のテンプレ的クエストだ。
ちなみにこの依頼は初級冒険者の登竜門らしい。
これをこなせて初心者卒業だそうな。
理由は森の探索が含まれるためだそうだ。
「そうだ、すいません。このヒール草ていう薬草の特徴とか教えてもらえますか?俺、そういうの詳しくなくて。」
「あら、偉いわねあなた。だいたいの初心者はそのまま依頼を受けて、全く違う物を持ってきた挙句に文句を言っていくものなんだけどね。うぅ~ん、そうねぇ~。特徴としては葉っぱの縁がギザギザしていないツルっとした感じよ。あとは……濃い緑色で、かじるととても苦いかな?ほら、良薬は口に苦しっていうじゃない?間違ってもそのまま食べちゃだめよ?その後10時間くらい味覚麻痺するから。」
うん、全くわからん。
かじると苦いのに食べるなって……わかんないよ……。
しかもツルっとしてるとか抽象的すぎませんか?
「そうそう、見た目がわからないと困るわよね?これを持って行って頂戴。」
そういうと一枚の紙を渡された。
受付嬢(?)が描いてくれた、ヒール草の絵だ。
なんて優しい人なんだ……
そして、もらった紙を見て思った……
画伯かよ!!
……はぁ……
では気を取り直して行くとしますか。
東の森へ。
このベッドマジで固すぎ……
野宿よりはマシだから文句を言っちゃいけないな。
しかも無料なんだから、文句を言ったら罰が当たりそうだ。
俺は一息ついた後、身支度を始めた。
宿舎の職員に確認したら、裏庭に井戸があるそうだ。
とりあえず朝食の前に寝癖などを直そう。
井戸の周りにはほかの冒険者もいるようで、皆同じように疲れた顔を浮かべていた。
やはりこのベッドの硬さはどうにかしたいものだな。
井戸には装置が設置されており、ボタンを押すと決まった量の水が出る仕組みになっていた。
この装置がどうやって動いているか気になるところだけど、今は別に構わないかな。
水を手で組む必要が無いだけありがたい。
強いて言うならばさすが井戸水……めっちゃ冷たかった。
一通り身支度を終えると、一階の食堂へ向かった。
簡単な朝食が準備されていた。
ちなみに無料……至れり尽くせりだな。
バイキング形式になっており、調理場にいたおばちゃんに話を聞いたけど、自分が食べられる量だけ取り分けるそうだ。
俺も必要な分だけ取り分けで、自分の皿にのせていく。
意外と、卵とかソーセージなどが並んでいることから、家畜とかうまい事やってるのかもしれないな。
「いただきます。」
ついいつもの癖で言ってしまったな。
うん、うまい。
きちんと調味料が効いていた。
こういう世界だと「調味料は貴重品だ~」って感じだと思ったら、そうでもないらしい。
調理場のおばちゃんの話だと、魔法使いで転移系統の魔法を取得した人が、運び屋をやってるらしい。
頼めば料理なんかも運んでくれるそうだ(ウーバー○ーツ!!)。
そんなわけで、内陸部でも新鮮な魚介類が食べられるみたいだ。
うん、魔法バンザイ。
朝食を食べた俺は、部屋をあらかた片付けて隣の冒険者ギルドへ向かった。
建物内に入るも、どうやらテンプレはないみたいだ。
昨日みたいに絡まれることは無かった。
せっかく期待していたのに……
冒険者ギルドの壁際に、依頼が張り出された掲示板がある。
俺は掲示板に向かい、出来そうな依頼を探す。
いろいろ見てみたけど、大体がDランク以上の依頼ばかりだった。
下の方を見ていると一つのクエストが目に留まった。
「初級クエスト。薬草採取。銅貨10枚か……」
よし、これにしよう。
ちなみに、冒険者にもランクがありSSを最上位としてS・A~Gまである。
冒険者になりたての者は、問答無用でGランクになる。
ある程度依頼をこなすとFランクになれるそうだから、地道にやっていこう。
さて早速受注をしたいのだが……
そういえば依頼の受け方すら教えてもらってなかったな。
受付へこの依頼書を持っていけばいいのだろうか?
それにしても昨日の受付嬢は……いないらしい。
いたらいたで面倒だから、むしろ助かったって言えば助かったのか?
受付カウンターを見渡すと、昨日とは違う受付のおb……(殺気!?)オネエサンが席に座っていたので、そちらに向かった。
出来れば隣の若い子に行きたかった……
その笑顔やめてくれませんか……問答無用の殺気を込めるのも……
「すいません。この依頼受けたいんですけど……」
「あらあらあらあら。昨日の子よね?昨日は御免なさいね?あの子はとある子爵の御令嬢なんだけど、花嫁修業の一環だとか何だかで無理やりここにきてたの。だからやる気がないったらありゃしない。今回の件でさっそく子爵へクレームがいったはずよ。たぶんもうここには来ないでしょうけど。それより依頼だったわね。依頼書を見せて頂戴。」
おb……オエンサンは聞いてもいないことを立て板に水のごとくスラスラと説明してくれた。
まさにマシンガントーク!!
冗談はさておいて、依頼書をオネエサンに渡すと、依頼内容の詳細を教えてくれた。
「この依頼ね。これは確か……。あったあった、これだわ。この内容を確認して頂戴。」
・ヒール草の採取。品質によって追加報酬あり。
よし、これに決めた。
これはやっぱり冒険のテンプレ的クエストだ。
ちなみにこの依頼は初級冒険者の登竜門らしい。
これをこなせて初心者卒業だそうな。
理由は森の探索が含まれるためだそうだ。
「そうだ、すいません。このヒール草ていう薬草の特徴とか教えてもらえますか?俺、そういうの詳しくなくて。」
「あら、偉いわねあなた。だいたいの初心者はそのまま依頼を受けて、全く違う物を持ってきた挙句に文句を言っていくものなんだけどね。うぅ~ん、そうねぇ~。特徴としては葉っぱの縁がギザギザしていないツルっとした感じよ。あとは……濃い緑色で、かじるととても苦いかな?ほら、良薬は口に苦しっていうじゃない?間違ってもそのまま食べちゃだめよ?その後10時間くらい味覚麻痺するから。」
うん、全くわからん。
かじると苦いのに食べるなって……わかんないよ……。
しかもツルっとしてるとか抽象的すぎませんか?
「そうそう、見た目がわからないと困るわよね?これを持って行って頂戴。」
そういうと一枚の紙を渡された。
受付嬢(?)が描いてくれた、ヒール草の絵だ。
なんて優しい人なんだ……
そして、もらった紙を見て思った……
画伯かよ!!
……はぁ……
では気を取り直して行くとしますか。
東の森へ。
応援ありがとうございます!
1,489
お気に入りに追加
3,003
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる