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新しい生活
バーネット伯爵夫人?
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「シャノン様、聞きましたわ!
バーネット様と夫婦に戻られるそうですね。良かったですわ!
あっ、もうバーネット伯爵夫人とお呼びした方がよろしいですわね。」
「……ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。」
こんな風に話しかけられるのは何度目かしら…?
みんな、私が喜んでいるように見えるの?
私はこんなに落ち込んでいるのに。
教会から私達の死後離婚は取り消されたことと、変わらずに夫婦として認められるということが正式に発表されてしまった。
しかもバーネット様は子爵になる予定だと聞いていたのだが、また伯爵に戻るらしい。
記憶が戻ったなら問題はないからと、弟のアドルフ様は、すぐに伯爵位を兄であるバーネット様に戻す手続きを取ったらしいのだ。そのかわりアドルフ様が、バーネット様が継承する予定だった子爵になると聞いた。
私の方は、図書館で離縁方法について調べようとしていたが、それは無謀だということに気が付いた。
しかもバーネット様が図書館に会いにきたりすることがあったから、しばらくは行くのはやめた方が良さそうだと判断した。
離縁の件は、両親が弁護士に相談してみると言ってくれたから、少しの間は静かに待つことしよう。
始めからその方が良かったのかもしれないけれど、本当は自分で何とかしたかった。
そういえば…、結婚して3年経っても子供ができなければ、この国では片方からの離縁の申し出でも離縁が出来るというのは有名な話だった。
バーネット様が行方不明になる前の私も、その離縁方法を目指して、隠れて避妊薬を服用していたのよね…。
他にいい離縁方法が見つからなければ、やはり子供を作らないようにして離縁するしかないのかしら?
でも、今のバーネット様は子供をすぐにでも作ろうとするだろうから、避妊薬を隠れて飲むのは難しそうだわ。
しかも結婚して3年というのは、私達はどのように考えられるのかが分からない。バーネット様が行方不明なっていた約2年の期間も含まれるのかどうか。
その2年間を結婚生活に含まれるかどうかで、またバーネット様と揉めそうだし、なかなか難しい問題ね…。
後日。
バーネット様とのことを忘れたくて、仕事に打ち込む日々を送っていた私に両親から手紙が届く。
手紙には両親が弁護士に相談したことが書いてあった。
夫婦が3年間別々に暮らして、同居の実績がない場合も離縁が認められるらしい。この離縁方法は、愛人を持つ男性が、妻と離縁を望む場合に利用することが多いらしいのだが、今の私に1番有効な方法なのではとのことだった。
そのためにも、今の仕事を辞めずに寮で生活を続ける方がよいと書いてある。
方法が見つかったのは嬉しいけど、これからまた3年かかってしまうのね。また3年間あの人に縛られてしまう。
でも他に方法がないなら、これが1番無難な方法なのかもしれない。あの方と一緒に暮らしたくないし、一緒に暮らしたりしたら何をされるか分からない。
仕事を理由にして、今まで通りに寮で生活するようにしよう。
しかし夫婦という関係は、バーネット様に有利に働くことになるのであった。
バーネット様と夫婦に戻られるそうですね。良かったですわ!
あっ、もうバーネット伯爵夫人とお呼びした方がよろしいですわね。」
「……ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。」
こんな風に話しかけられるのは何度目かしら…?
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その2年間を結婚生活に含まれるかどうかで、またバーネット様と揉めそうだし、なかなか難しい問題ね…。
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でも他に方法がないなら、これが1番無難な方法なのかもしれない。あの方と一緒に暮らしたくないし、一緒に暮らしたりしたら何をされるか分からない。
仕事を理由にして、今まで通りに寮で生活するようにしよう。
しかし夫婦という関係は、バーネット様に有利に働くことになるのであった。
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