竜人の溺愛

クロウ

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公開訓練2

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「かっこいい」




スッゴい好み。細マッチョって言うのかな。ほどよく筋肉ついてていい。顔は勿論好み。一途に愛してくれてるところもよきかな。

超絶インドアな私。身の回りの世話を全てしてくれるのは楽でいいし、人と会わなくてもいいのは気楽。養うからって仕事しなくていいみたいだし、部屋から出なくていいなら出ない。これほど監禁するに適した人間などいないのでは?というほど順応できる人間。




「…………」




 魔法で会話は筒抜け。自分のことをかっこいいと言ったのだろうけど、主語をつけて言ってほしいと思わないでもないイディオス。にやけるのを我慢しているせいで鬼の形相になりかけ、練習の相手が怯える。




「ひいっ」




悲鳴を聞いて一瞬我に返るものの、




「イディオス、かっこいい」




念願の主語付きかっこいいを手に入れて、相手に笑顔で斬りかかる。倒れ伏す哀れな騎士。次も、その次の相手も笑顔のイディオスに退場させられた。




「イディオスったらよっぽど嬉しかったのね」


「え?」




王妃はイディオスが聞き耳をたてているのを知っていた。王という前例がある故に察せられたのだ。




「ふふふ、貴女はそのままでいてくれたらいいのよ」


「?はい」


「さ、そろそろ帰りましょう。部屋で茶の準備をさせてるわ」




 3人が帰った訓練場。イディオスはこれ以上番をさらさなくて済んだことを喜びつつも、自分の姿を見てくれないことに悶々としていた。


バシッ




「やった!」




イディオスに一撃を与えた騎士は喜ぶ。が、




「ぐあっ!!」




一瞬で返り討ちされ、戦闘不能になるのだった。




「ええ、どの時代にも愚か者はいるものよ。珍しくもミーシャのときは無かったみたいだけれども私のときはあったの」


「苦労は聞き及んでおりますわ。私の場合は何も無くて拍子抜けしたところはありますけれども、イディオス様には厄介な瘤がついていると報告を受けました。

番は得難い存在。全力で守るのが王族に嫁いだ者の務めだと認識しています」


「厄介な瘤ですか」




前世でラノベを読んだことがある身としてそんなことがあるかもとは思っていた。そもそもあれだけの美貌の持ち主だ。懸想する人がいるのは容易に想像がつく。




「心配していません。イディオスが守ってくれています。それに自衛の手段が無いわけではないですから」


「そう」




自分だけを一途に愛し、尽くす存在。強く、ずっと一緒にいると約束してくれた存在。




「(むしろ私がイディオスを守ってみせる)」




失ったら困る存在はイディオスだけ。絶対に守ると決意したセシリアだった。
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