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初仕事達成
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「えーと、後何匹でしたっけ?」
「残り一匹よ。二人でちゃんと倒してね!」
「面倒だからお前やれにゃ」
「だーめ。二人で倒すの!」
結局あの後サルサさんが倒した奴以外に合計五匹分まで倒したらしい。
休み休み戦ってたからかなりの時間がたったよー。もう夕方だし。
けれどフレイムアローもどきは結構役に立った。疲れるけど。
「いたー。今度はニャトルがいいとこみせてみろよ。
猫だまししかしてないだろ?」
「ふっふっふ。さっきのでもうレベル三にゃ。今の私には……」
「私には……?」
「まだ猫だまししかできないにゃ」
「こいつ使えねー。ここでうち捨てていきましょうご主人」
「そんなっ! こんな可愛い私を捨てたら拾いに来る奴らが殺到するにゃ」
「じゃあいいんじゃない? 捨てていっても」
「ひどいにゃ! そこは止めるところじゃ!?」
「捨てないよ! ずーっと一緒だよ! さぁ頑張って戦ってね!」
これは死ぬまでこき使うコースに違いない。よーしいいとこみせるぞー。
「そろそろもう少し強いのを呼べないかなー? 出でよこん棒!」
ぼとりと定番のアイテムこん棒が落ちてくる。よし!
「ワンハンド! こん棒をつかんで攻撃だ!」
手でつかんだがその間に俺へ突進してくるラビット。
動けないよー。助けてー。
「何ぼさっとしてるニャ。猫だまし!」
「おう。ちったぁー役にたつじゃないかニャトル。えいっ」
「ギュイー!」
【シャキーン】
おお、レベルが上がった。昼頃にもう一上がったから、もう四まであがったかな?
ニャトルも上がったようだ。どっちも四か。俺の方が活躍しているはずなのに何でだろう。
「二人ともお疲れ様! やったね。初依頼達成だよ! 今日はお祝いだー!」
「さて、それじゃ町に戻ろっか。もう日も暮れてきたしね。ウルフとか出ると大変だし」
「ついでに倒していってもいいけど、おなか空いたから帰ろ!」
ついでにって、そんなレベルじゃない気がするんですけど。まだまだ弱いしニャトルは
あまり役にたたないし。困ったなー。
再びずりずりとご主人に引きずられてギルドへ向かった。
「あら、もう討伐してきたの? あまり強くなさそうに見えたけど、結構やるのねその子たち」
「当然にゃ。誰だと思ってるにゃ? このニャトル様がラビット如きに苦戦するわけないにゃ」
「ニャトルは役立たずでした。とても使えません。まだスライムの方がいいので
チェンジでお願いします」
「ニャ!? スライム以下に認定された?」
「二人ともいい連携してくれて無事倒せたの! とーっても仲がいいのよ」
『なんでそーなるの?』
ご主人の目は節穴のようです。大変な人と契約を結んだのかもしれない。
「はい、これ報酬ね。今日は遅いから、また明日依頼を受けに来てね。
討伐依頼以外にも、採取依頼もこなしてくれると嬉しいんだけど」
「採取依頼ですか? そうですね、シロンちゃんやニャトルちゃんにも何が出来るのか
色々試してみたいし! 明日は採取依頼を受けにきます!」
「ありがとう、とっても助かるわ。それじゃまた明日ね」
ギルドを出てミントの宿屋に戻ってきた。もうお腹ペコペコだよ。
宿屋につくと、食事のいい香りが鼻につく。ごはんーーーはよっ! はよー!
「もう腹ペコにゃ。仕事の後は豪勢な食事が基本にゃ」
「私もおなか空いたなー。カッパーラビット討伐、受けておいてよかったわ」
「サルサも受けてたの? 達成した?」
「したわよ。あんたが沢山引っ張ってきたときに。報告は明日してくるわ。
食事にしましょ」
「おなかすいたよー。パン食べたい」
「シロンちゃんはそればっかりね。うふふっ」
残念ながらパンはなかったけど、おいしいスープと魚があった。
村より食事が豪勢だなー。
ご主人と同じ物を食べるのにかなり驚いてたけど、無料でいいらしい。
まだ体は小さいからそんなには食べれない。でも動いた後のごはんはおいしいな。
「……美味い、美味すぎるにゃ。これが世界の食事……知らなかったにゃ。
ずっと騙されていたニャ!」
「ニャトルちゃんはどんなもの食べてたの?」
「ずっとニビシっていうのを食べさせられていたにゃ。
美味かったにゃ。でも、この魚の方がはるかに美味いニャ……」
「ニビシってこの世界じゃただの出汁で取る魚よね」
「ニャ!? ずっと騙されていたんだにゃ。こうなったら!
この世界の魚を食べつくしてやるニャ! ばっちり働くぞ!」
魚に釣られてやる気を出すニャトル。やはり猫か。
「それより俺はパンが恋しい、パン食べたい作りたい」
「パンってどうやって作るの?」
「こう小麦粉と酵母を合わせてですね……色んな味付けとか具を加えたりして
焼くんですよ。ふっくらと」
「へー、美味しそうじゃん。あんたのワンハンドってので作れないの?」
「もう少しレベルが上がればいけそうです! がんばります!」
「それじゃ私も今しばらくは手伝うよ。ルビーもまだまだ心配だしね」
「ずっと一緒にいてくださいお願いします」
「うーん。それはなかなか難しいかな。私も仕事があるからね」
「お仕事一緒にやれないのですか? そのうち俺もニャトルももっと役に立つよう
になるかもしれませんよ?」
「そうね。考えておくよ。ただ魔術ギルドの方で依頼が食い違うとついていけないからね」
「えー、サルサ、私を見捨てるの?」
「その言い方はやめなさい。人聞きが悪いでしょ! まったくもう」
「えへへ……サルサはなんだかんだで私に甘いから、きっとついてきてくれるよ!」
「はぁ……まったくあんたは。とりあえずしばらくは見てるから。さぁ今日はもう休むわよ」
「ご馳走様でした。おいしゅうございました」
「ああ。綺麗に食べてくれて助かるよ! 明日も美味しい料理頑張って作っておくからね!」
こうして俺とニャトルの討伐は無事に終わった。明日は採取の仕事。
何を取ってくればいいのかなー? 薬草とかかな?
「残り一匹よ。二人でちゃんと倒してね!」
「面倒だからお前やれにゃ」
「だーめ。二人で倒すの!」
結局あの後サルサさんが倒した奴以外に合計五匹分まで倒したらしい。
休み休み戦ってたからかなりの時間がたったよー。もう夕方だし。
けれどフレイムアローもどきは結構役に立った。疲れるけど。
「いたー。今度はニャトルがいいとこみせてみろよ。
猫だまししかしてないだろ?」
「ふっふっふ。さっきのでもうレベル三にゃ。今の私には……」
「私には……?」
「まだ猫だまししかできないにゃ」
「こいつ使えねー。ここでうち捨てていきましょうご主人」
「そんなっ! こんな可愛い私を捨てたら拾いに来る奴らが殺到するにゃ」
「じゃあいいんじゃない? 捨てていっても」
「ひどいにゃ! そこは止めるところじゃ!?」
「捨てないよ! ずーっと一緒だよ! さぁ頑張って戦ってね!」
これは死ぬまでこき使うコースに違いない。よーしいいとこみせるぞー。
「そろそろもう少し強いのを呼べないかなー? 出でよこん棒!」
ぼとりと定番のアイテムこん棒が落ちてくる。よし!
「ワンハンド! こん棒をつかんで攻撃だ!」
手でつかんだがその間に俺へ突進してくるラビット。
動けないよー。助けてー。
「何ぼさっとしてるニャ。猫だまし!」
「おう。ちったぁー役にたつじゃないかニャトル。えいっ」
「ギュイー!」
【シャキーン】
おお、レベルが上がった。昼頃にもう一上がったから、もう四まであがったかな?
ニャトルも上がったようだ。どっちも四か。俺の方が活躍しているはずなのに何でだろう。
「二人ともお疲れ様! やったね。初依頼達成だよ! 今日はお祝いだー!」
「さて、それじゃ町に戻ろっか。もう日も暮れてきたしね。ウルフとか出ると大変だし」
「ついでに倒していってもいいけど、おなか空いたから帰ろ!」
ついでにって、そんなレベルじゃない気がするんですけど。まだまだ弱いしニャトルは
あまり役にたたないし。困ったなー。
再びずりずりとご主人に引きずられてギルドへ向かった。
「あら、もう討伐してきたの? あまり強くなさそうに見えたけど、結構やるのねその子たち」
「当然にゃ。誰だと思ってるにゃ? このニャトル様がラビット如きに苦戦するわけないにゃ」
「ニャトルは役立たずでした。とても使えません。まだスライムの方がいいので
チェンジでお願いします」
「ニャ!? スライム以下に認定された?」
「二人ともいい連携してくれて無事倒せたの! とーっても仲がいいのよ」
『なんでそーなるの?』
ご主人の目は節穴のようです。大変な人と契約を結んだのかもしれない。
「はい、これ報酬ね。今日は遅いから、また明日依頼を受けに来てね。
討伐依頼以外にも、採取依頼もこなしてくれると嬉しいんだけど」
「採取依頼ですか? そうですね、シロンちゃんやニャトルちゃんにも何が出来るのか
色々試してみたいし! 明日は採取依頼を受けにきます!」
「ありがとう、とっても助かるわ。それじゃまた明日ね」
ギルドを出てミントの宿屋に戻ってきた。もうお腹ペコペコだよ。
宿屋につくと、食事のいい香りが鼻につく。ごはんーーーはよっ! はよー!
「もう腹ペコにゃ。仕事の後は豪勢な食事が基本にゃ」
「私もおなか空いたなー。カッパーラビット討伐、受けておいてよかったわ」
「サルサも受けてたの? 達成した?」
「したわよ。あんたが沢山引っ張ってきたときに。報告は明日してくるわ。
食事にしましょ」
「おなかすいたよー。パン食べたい」
「シロンちゃんはそればっかりね。うふふっ」
残念ながらパンはなかったけど、おいしいスープと魚があった。
村より食事が豪勢だなー。
ご主人と同じ物を食べるのにかなり驚いてたけど、無料でいいらしい。
まだ体は小さいからそんなには食べれない。でも動いた後のごはんはおいしいな。
「……美味い、美味すぎるにゃ。これが世界の食事……知らなかったにゃ。
ずっと騙されていたニャ!」
「ニャトルちゃんはどんなもの食べてたの?」
「ずっとニビシっていうのを食べさせられていたにゃ。
美味かったにゃ。でも、この魚の方がはるかに美味いニャ……」
「ニビシってこの世界じゃただの出汁で取る魚よね」
「ニャ!? ずっと騙されていたんだにゃ。こうなったら!
この世界の魚を食べつくしてやるニャ! ばっちり働くぞ!」
魚に釣られてやる気を出すニャトル。やはり猫か。
「それより俺はパンが恋しい、パン食べたい作りたい」
「パンってどうやって作るの?」
「こう小麦粉と酵母を合わせてですね……色んな味付けとか具を加えたりして
焼くんですよ。ふっくらと」
「へー、美味しそうじゃん。あんたのワンハンドってので作れないの?」
「もう少しレベルが上がればいけそうです! がんばります!」
「それじゃ私も今しばらくは手伝うよ。ルビーもまだまだ心配だしね」
「ずっと一緒にいてくださいお願いします」
「うーん。それはなかなか難しいかな。私も仕事があるからね」
「お仕事一緒にやれないのですか? そのうち俺もニャトルももっと役に立つよう
になるかもしれませんよ?」
「そうね。考えておくよ。ただ魔術ギルドの方で依頼が食い違うとついていけないからね」
「えー、サルサ、私を見捨てるの?」
「その言い方はやめなさい。人聞きが悪いでしょ! まったくもう」
「えへへ……サルサはなんだかんだで私に甘いから、きっとついてきてくれるよ!」
「はぁ……まったくあんたは。とりあえずしばらくは見てるから。さぁ今日はもう休むわよ」
「ご馳走様でした。おいしゅうございました」
「ああ。綺麗に食べてくれて助かるよ! 明日も美味しい料理頑張って作っておくからね!」
こうして俺とニャトルの討伐は無事に終わった。明日は採取の仕事。
何を取ってくればいいのかなー? 薬草とかかな?
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