空っぽの私は嘘恋で満たされる

【本編完結済みです】

 私は彼に出会い恋をした。初恋だった。

 でもその初恋は、死んでから知ったもの。

 成就することは絶対にない、初恋。

 奇跡のおかげで、私は仮初めの時間を生きている。限られた時間内でしか、私は私を保てない。

 そんな私が、告白なんて出来ないでしょ。そもそも、住む世界が違うからね。
 だから、代わりに私は君にこの言葉を告げるわ。最高の笑顔でね。
「ありがとう」って。
 心の中で「大好き」って告げながら。
 ありきたりなことしか言えないけど、君に会えて、本当に私は幸せだった。空っぽだった私を君は満たしてくれた。

 これは、最後まで君に嘘を突き通すことを選んだ、私の物語。

 そして、私の嘘を知らずに、世間知らずの女の子に付き合ってくれた、心優しい君の物語。
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