大嫌いな聖女候補があまりにも無能なせいで、闇属性の私が聖女と呼ばれるようになりました。

 たぶん、私は異世界転生をしたんだと思う。
 うっすらと覚えているのは、魔法の代わりに科学が支配する平和な世界で生きていたこと。あとは、オタクじゃないけど陰キャで、性別は女だったことぐらいかな。確か……アキって呼ばれていたのも覚えている。特に役立ちそうなことは覚えてないわね。
 そんな私が転生したのは、科学の代わりに魔法が主流の世界。魔力の有無と量で一生が決まる無慈悲な世界だった。
 そして、魔物や野盗、人攫いや奴隷が普通にいる世界だったの。この世界は、常に危険に満ちている。死と隣り合わせの世界なのだから。
 そんな世界に、私は生まれたの。
 ゲンジュール聖王国、ゲンジュ公爵家の長女アルキアとしてね。
 ただ……私は公爵令嬢としては生きていない。
 魔族と同じ赤い瞳をしているからと、生まれた瞬間両親にポイッと捨てられたから。でも、全然平気。私には親代わりの乳母と兄代わりの息子が一緒だから。
 この理不尽な世界、生き抜いてみせる。
 そう決意した瞬間、捨てられた少女の下剋上が始まった!!
 それはやがて、ゲンジュール聖王国を大きく巻き込んでいくことになる――
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