36 / 76
過保護4
しおりを挟む
オーバン様に抱かれたのは初めてじゃないけど、もう少し我慢してほしいと思うのは我儘なのかな? 朝起きたら身体は清められていたけど、体が怠くてベッドから起き上がれない。
「動けません」
「クウが悪いんですよ。可愛らしくお強請りするから」
「言い訳とは見苦しいですぞ? オーバン様」
「…………」
あ、これはお説教モードかな? 満面の笑みを浮かべてオーバン様の肩を叩くボーモンさんは正直言ってとても怖い。オーバン様も顔面蒼白だ。
「オーバン様。私は何度も何度も何度も言った筈です。クウ様に無理をさせてはなりませんよと。クウ様を本当に愛しているのなら、もっとクウ様を大切にしなさいと。それなのに、クウ様を抱く度に無理をさせて恥ずかしくはないのですか!?」
「う! だが、ボーモン! 昨日はクウから求めてきて」
「クウ様のせいではありません! オーバン様が全て悪いのです! 貴方がほしいのはクウ様の身体だけですか? 違うでしょう! クウ様の身も心もほしいと言ったのは誰です? 貴方ですよ! オーバン様!」
「勿論クウのことは心から愛している! 愛しているからこそ、我慢できないんじゃないか!」
「それを我慢するのが貴方の仕事でしょう! クウ様が『ただの性欲処理』と思ったらどうするんですか!? 愛しているのならクウ様を労わりなさい!」
「それが出来たら苦労しない! 私だって、私だってクウに無理をさせたくありません! でも無理なんです! クウが可愛すぎて、自分で自分を止められないんです!」
「ならば部屋を別々にしましょうか。ずっと一緒の部屋というのも窮屈ですし」
「なん、だと?」
確かに、ずっとオーバン様の部屋で過ごすのは申し訳ない気がする。オーバン様だって一人になりたい時があると思うし、僕も勉強に集中したいから、自分の部屋を持ってもいいなら欲しい。
「僕も、ほしいです。自分の部屋が」
「クウ!?」
「決まりですね」
「待て! ボーモン! 私は許可していない! クウと離ればなれなんて、そんなの耐えられない! 無理だ!」
「うぐ」
疲れ果てた身体をぎゅうぎゅう抱きしめられるのは苦痛だ。ただでさえ腰とかお尻あたりが痛いのに、抱きしめられると鈍い痛みが全身に走って苦しい。
「クウ様を離しなさい! 苦しんでいるではありませんか!」
「は!」
パッと離されて、ベッドに倒れ込んでしまう。全身痛くて動けない。このまま眠りたい。本当はお勉強したかったけど、こんな状態じゃ無理だ。
「動けません」
「クウが悪いんですよ。可愛らしくお強請りするから」
「言い訳とは見苦しいですぞ? オーバン様」
「…………」
あ、これはお説教モードかな? 満面の笑みを浮かべてオーバン様の肩を叩くボーモンさんは正直言ってとても怖い。オーバン様も顔面蒼白だ。
「オーバン様。私は何度も何度も何度も言った筈です。クウ様に無理をさせてはなりませんよと。クウ様を本当に愛しているのなら、もっとクウ様を大切にしなさいと。それなのに、クウ様を抱く度に無理をさせて恥ずかしくはないのですか!?」
「う! だが、ボーモン! 昨日はクウから求めてきて」
「クウ様のせいではありません! オーバン様が全て悪いのです! 貴方がほしいのはクウ様の身体だけですか? 違うでしょう! クウ様の身も心もほしいと言ったのは誰です? 貴方ですよ! オーバン様!」
「勿論クウのことは心から愛している! 愛しているからこそ、我慢できないんじゃないか!」
「それを我慢するのが貴方の仕事でしょう! クウ様が『ただの性欲処理』と思ったらどうするんですか!? 愛しているのならクウ様を労わりなさい!」
「それが出来たら苦労しない! 私だって、私だってクウに無理をさせたくありません! でも無理なんです! クウが可愛すぎて、自分で自分を止められないんです!」
「ならば部屋を別々にしましょうか。ずっと一緒の部屋というのも窮屈ですし」
「なん、だと?」
確かに、ずっとオーバン様の部屋で過ごすのは申し訳ない気がする。オーバン様だって一人になりたい時があると思うし、僕も勉強に集中したいから、自分の部屋を持ってもいいなら欲しい。
「僕も、ほしいです。自分の部屋が」
「クウ!?」
「決まりですね」
「待て! ボーモン! 私は許可していない! クウと離ればなれなんて、そんなの耐えられない! 無理だ!」
「うぐ」
疲れ果てた身体をぎゅうぎゅう抱きしめられるのは苦痛だ。ただでさえ腰とかお尻あたりが痛いのに、抱きしめられると鈍い痛みが全身に走って苦しい。
「クウ様を離しなさい! 苦しんでいるではありませんか!」
「は!」
パッと離されて、ベッドに倒れ込んでしまう。全身痛くて動けない。このまま眠りたい。本当はお勉強したかったけど、こんな状態じゃ無理だ。
1,382
あなたにおすすめの小説
聖女召喚の巻き添えで喚ばれた「オマケ」の男子高校生ですが、魔王様の「抱き枕」として重宝されています
八百屋 成美
BL
聖女召喚に巻き込まれて異世界に来た主人公。聖女は優遇されるが、魔力のない主人公は城から追い出され、魔の森へ捨てられる。
そこで出会ったのは、強大な魔力ゆえに不眠症に悩む魔王。なぜか主人公の「匂い」や「体温」だけが魔王を安眠させることができると判明し、魔王城で「生きた抱き枕」として飼われることになる。
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
秘匿された第十王子は悪態をつく
なこ
BL
ユーリアス帝国には十人の王子が存在する。
第一、第二、第三と王子が産まれるたびに国は湧いたが、第五、六と続くにつれ存在感は薄れ、第十までくるとその興味関心を得られることはほとんどなくなっていた。
第十王子の姿を知る者はほとんどいない。
後宮の奥深く、ひっそりと囲われていることを知る者はほんの一握り。
秘匿された第十王子のノア。黒髪、薄紫色の瞳、いわゆる綺麗可愛(きれかわ)。
ノアの護衛ユリウス。黒みかがった茶色の短髪、寡黙で堅物。塩顔。
少しずつユリウスへ想いを募らせるノアと、頑なにそれを否定するユリウス。
ノアが秘匿される理由。
十人の妃。
ユリウスを知る渡り人のマホ。
二人が想いを通じ合わせるまでの、長い話しです。
【完結】薄幸文官志望は嘘をつく
七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。
忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。
学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。
しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー…
認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。
全17話
2/28 番外編を更新しました
【bl】砕かれた誇り
perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。
「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」
「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」
「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」
彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。
「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」
「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」
---
いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、
一部に翻訳ソフトを使用しています。
もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、
本当にありがたく思います。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる