あまりものの神子《完結》

トキ

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 じゅぷじゅぷ。ずぷ、ぐちゅり。一気に最奥まで挿れられて、激しく前後に動かされて、僕はただ喘ぎ続けた。

「んん! ぁあああ! おく、きもち……オーバンさ、はげし……ひあ! やぁああああああん!」
「はあ。クウのナカ、とても気持ちいいです。私のをギュウッと締め付けて、奥に奥に誘い込んで、く!」
「やだ、言わないで、くださ……あん! また、イッちゃう! オーバン様! とまって! おねが、ぁあああああ! だめ! だめ! イくぅうう! ぁああああああん!」

 ドクン、とまたイッてしまった。イッたのにオーバン様は止まってくれなくて、僕はまた快楽の海に引き摺り込まれた。イッてもイッても抽送を繰り返されて、最奥をごちゅごちゅ突かれて、声すらも出ないくらい抱き潰される。

「クウ! クウ! 私も、限界、です。全部、注ぎますからね! 受け止めてください」
「あぅん! あ、ちゅいの、きて……ぁあ!」

 ドクドクと、オーバン様の子種を注がれて、またイッてしまう。やっと満足したのか、オーバン様はゆっくりと肉棒をズプリと抜いていく。それだけでも感じてしまって、僕の身体は快楽でビクビク痙攣してしまう。

「はぁ、はぁ。オーバン様」
「大丈夫ですか? クウ」
「ん」

 頬に手を添えられて、優しく口付けられる。ゆっくりと労わるような舌の動きに安心して、ゆっくりと瞼を閉じる。行為が終わると、何時もこうして甘やかしてくれるオーバン様が好きで、ずっとこうしていたいと思う。頭を撫でてくれる手が、耳元で囁いてくれる低い声が、愛おしそうに見下ろしてくる青い瞳が、とても心地いい。

「まだ、眠らないでください。クウ」
「え?」
「一回では足りません。見てください。私のはまだ元気です」

 グイッと起こされて、向かい合うように座らされる。オーバン様が言った通り、オーバン様のオーバン様はまだビキビキに硬くて、とっても元気に勃起していた。あれだけ抱かれたのに、もう一回なんて無理だ。僕が顔を真っ青にして「む、無理です! オーバン様!」と弱々しく抵抗してもダメだった。

「オ、オーバンさま。なに、を」

 僕のお尻をガシッと掴んで、ゆっくりと下におろされる。丁度オーバン様の肉棒が僕のお尻の穴に挿入できる位置に固定されて、僕は慌てて逃げようと暴れた。けれど、オーバン様の腕はビクともしなくて、先端が触れたのを確認するとパッと手が離れてしまう。

「ひぃ、やぁああああああん!」

 一気に奥まで貫かれて、僕は仰け反りながら絶頂した。全身がビクビクして、急いで抜こうとしたら腰を掴まれて、またどちゅん! と突かれてしまう。

「ほら、クウ。気持ちいいでしょう? 自分で動いてください」
「そん、なの、むり、はずかし……ひゃん!」

 じゅるじゅると乳首を吸われて、力が抜ける。オーバン様に抱きついて必死に快楽から逃げようとするけど、腰を動かす度にオーバン様の肉棒を奥へ奥へ呑み込んでしまった。

「そうです。上手ですよ。クウ」
「ぁああ! オーバンさま、オーバンさまぁ、ひん! ちくび、やめ」
「口の方が良かったですか?」
「んむう!」

 だめ、だめ! こんなの、恥ずかしすぎて死んじゃう! 気持ちよすぎて頭が可笑しくなっちゃう! 気持ちいことしか考えられない。

「ほら、クウ。腰が止まっていますよ? ちゃんと動かさないと」
「ぁあ! オーバンさま、動かないで、くださ」

 ごちゅん! いきなり奥を突かれて僕はまたイッてしまった。ビクビクと全身が痙攣して、もう声すら出せない。何度イッたのか、どれくらい抱かれたのか、快楽の海に堕とされた僕には分からない。気を失いかけると意識を戻されて、どちゅどちゅと奥を貫かれる。

「クウ! クウ! これで最後ですから、頑張ってください!」
「ひぐぅ! ぁん! やぁああああ!」

 ドクドクと熱い液体を注がれるのを感じながら、僕は快楽と疲労で意識を失った。今度こそ、暴力的な快楽が僕を襲うことはなかった。
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