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お金の増える生活習慣や心の持ち方

お金の増える生活習慣1 笑顔で過ごす

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 貧乏だった学生時代「笑顔でいる人はお金が増える」という話を聞いた。

 その頃、かなり性格の屈折していた私は「お金があるから、心にもゆとりが持てて、自然と笑顔になれるだけでしょ」って、冷ややかな気持ちで思っていた。

 だけれど、大学1年生のとき、デパートで夏休み一ヶ月アルバイトをして、その考えが変わった。

 確かに「笑顔の人はお金が増える」と。

 私が配属されたのは、女子大生が好みそうなヤングファッションのフロアだった。

 そこに、正社員でそのヤングファッションのフロアで一番売り上げの高い女性が誇らしげに胸にナンバーワンバッジをつけていた。

 その人はまだ20代という若さで恐ろしいほどの売り上げを上げていた。

 常に笑顔で。

 後輩に「もっとこうしたほうがいいよ」とアドバイスをするときも笑顔だった。

 いつどこでお客様が見ているのか分からないと。

「たとえ同じ商品が他のお店に置いていたとしても、私は『この人から買いたい!』って思われる人になることを目指している」その人はと言った。

 笑顔で押しつけがましくないけれど丁寧な接客。

 いつだってお客様を褒めて、たとえその人が買ってくれなくても、今日はクリアランスセールの前日で、安売りされる商品はないかと物色するために見に来ただけで買わない雰囲気の客に対しても、常に感じよく、常にとびきりの笑顔で。

 だから、この人から買いたいってお客様は思う。

 その人目当てで買い物にくるお客様が何人、何十人といた。

 お金がたくさんあるから笑顔が自然と出ることはもちろんあるだろう。

 でも、笑顔で感じよく人と接することができる人だから、自然とボーナスやお給料が人よりも倍速で増えるような良い仕事ができるのだということを、その凄腕デパート社員から学んだ。

 私も笑顔でいようと思った。

 でもこれは簡単じゃないと思った。

 人間には気分の波がある。

 特に女性は(生理で)男性以上にバイオリズムで気持ちの浮き沈みがある。

 だけど、体調がいいときも、そうでないときも、笑顔でいることを努力しよう!

 そう思った。

 少し前に、ネットでタレントのヒロミ氏の記事を読んだ。

 ビジネスでの成功の秘訣に、奥様である松本伊代氏の「パパは顔がこわいから、いつも笑顔でいるといいよ」というアドバイスがあったと。

 確かに、ヒロミ氏はテレビでいつも素敵な笑顔で優しい旦那様であり、良きお父様の印象だ。

 そういうものが陰で努力して作り上げられてきたものなのだとしたら、私もそういう方に近付けるように少しでも努力したいと心から思う。
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