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残しちゃダメ

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今日は椿に夕飯に呼ばれている

料理はニンジン尽くしだった

楓「つ、椿?俺の嫌いな物知ってるよね?」

俺はニンジンが嫌いだ

「うん、知ってるに決まってるじゃん。誰が、お弁当作ってると思ってるの?」

椿はニコニコしながら、そう言った。更に、こう続けた。

「だって、お昼ニンジン食べてたじゃん。知らなかったよ、ニンジン食べれたなんて」

実は、今日の昼食は先輩達と一緒だった。その時、馬鹿にされたくなくて嫌いなニンジンを我慢して食べていた。

いや、アレは。と、俺が言い訳しようとすると

スイッチが入った椿が、低い声で

「へえ、学食のニンジンは食べれて、僕のニンジンは食べれないの?」

俺は反論出来ず、我慢して、その料理を食べきった。

椿はニコニコしながら、俺が食べるのを見ていた。

その次の日も、俺は先輩達と昼食を一緒に食べた。その日は学校外で先輩の連れの女性がピーマン料理を作ってきたのを勧められ。一口分、分けて貰った

実は、俺はピーマンがニンジンより嫌いだ、というか無理

それでも先輩の手前、「美味いっす」と言いながら。一口、なんとか食べきった

その日も、椿に、夕飯に呼ばれていた

夕飯の料理が、大量のピーマンの肉詰めだった

俺は絶句した

楓「つ、椿さん?」

椿が、「あれ?、お昼ピーマン食べてたよね?」

なんで知ってる?、学校外の事だから完全に気抜いてた

楓「い、いやー、これは、ちょっと」

そう言うと

椿が「好き嫌いはよくないよ」

椿「じゃあ僕が、アーンって食べさせてあげようか?」

そして、低い声で

「ほらアーンして」と言いながら

俺の、口を無理矢理こじ開けようとした


楓「わ、分かった、分かった、食べる、食べるから」

そう言って、俺はピーマンの肉詰め5個で勘弁してもらった

その後1週間。椿が作った俺の弁当には、ピーマンの肉詰めが入っており

俺は1週間、地獄を見た







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